インドで子どもに会って考える旅~スタディツアー2008報告(3)

インドで子どもに会って考える旅~スタディツアー2008報告(3)

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前回までのスタディツアー報告1、報告2に引き続き、9月1日に訪問した「子どもにやさしい村」プロジェクト実施村の様子をご報告します。

「子どもにやさしい村」プロジェクト実施村~チタウリ村、スラジプラ村 (2008年10月)

「子どもにやさしい村」プロジェクトとは

ACEは、児童労働をなくすための国際協力事業の一環として、現地NGO、BBAが実施する「子どもにやさしい村」プロジェクトを支援しています。 このプロジェクトは、村から児童労働をなくし、子どもたちが継続的に学校に通えるよう支援する事業です。

「子どもにやさしい村」プロジェクト

2007年12月からプロジェクトを実施しているラジャスタン州ジャイプル県チタウリ村・スラジプラ村の2ヶ村を視察しました。そこで、それぞれの村の小 学校や託児場などを訪問し、子ども村議会のメンバー、教員、青年・女性グループのメンバーに会い、活動内容やプロジェクトを実施してからの変化などについ て話を聞きました。
2つの村では、主に以下のプロジェクトの成果がありました。

1)子どもの就学状況が改善されました
村では教育の大切さを伝えたり、働く子どもの親を説得するなどの活動が行われました。これにより、これまで石砕き、カーペット織り、農業、家事手伝いなど の仕事をしていた子どもたち、女子だからという理由で学校に通えなかった子どもたちが学校に通うようになりました。(チタウリ村では49人、スラジプラ村 では約30人)。

2)子ども村議会の提案により教育環境が改善されました
子ども村議会(チタウリ村は男子4人と女子4人の8人、スラジプラ村では女子7人)では、主に学校の問題について話し合い、村議会に対し、改善のための提案を行いました。
チタウリ村には、これまで学校が1-8年生までしかありませんでしたが、10年生まで学年を増やせるよう、州政府に要請しました。その結果州政府の認可を 得て、2008年9月から9年生への進学ができるようになりました。今後は、女子トイレの建設や、教室の増設、教師の増員に取り組む予定です。また飲料水 用のタンクが汚かったために病気になる人がいたので、タンクの清掃を行い、学校に医者を呼んで健康診断を行うようになりました。
スラジプラ村では、教育局に対し、学校の敷地に塀を作るよう要請しました。今後は、現在8年生までの学校しかないため、12年生までの学校の開設に向けて取り組む予定です。

3)女性たちが活発に活動し、収入向上などに取り組み始めました
女性グループでは、女性たちが話し合いながら、教育や健康、収入向上などに取り組んでいます。チタウリ村では、幼児婚をやめさせたり、貯金活動、女子のための手刺しゅうの職業訓練を開始しました。
スラジプラ村では、女性のための識字教育や健康診断、貯金活動を行っています。また、銀行の融資を受けて、牛乳やスナックを販売する新しい事業を開始しました。

4)青年グループが貧困家庭のための活動などを行うようになりました
青年グループは、子ども村議会の活動や貧困家庭をサポートする活動などを行っています。スラジプラ村では、さまざまな政府の制度を活用して、貧困家庭が医療費の補助や食料の配給を受けたり、雇用保障制度を活用して住民が仕事を得られるようになりました。

参加者の感想

村の皆さんが貧困や女性差別などの問題に一生懸命取り組んでいる姿が本当に清々しく、素晴らしかったです。まだまだ始まったばかりですが、彼らの熱気があればいつかは問題解決ができると実感しました。
また、村の子どもたちの勉強をしたいという気持ちの強さ、屈託のない笑顔に驚かされました。そして、教育の大切さを再確認しました。(10代女性)

このスペース(訪問した村の集会所)にこんなにも大勢が集まるのか、というほどの人数が集まり我々を歓迎してくれた。(中略)私たちが訪れた時には、チタ ウリ村の子どもたちは学校で教育を受けられている子どもたちばかりであったが、つい1年前はそうではなく働いている子どもがたくさんいたなんて私には信じ られなかった。それほどまでに「教育」の優先度が村において高く掲げられていた。人々の思想を変えていくのは容易なことではない。たった一年で、この村に 鮮やかな変化をもたらした活動家の努力は並大抵のことではなかろう。活動家の信念と努力、そして村人から沸き起こるボトムアップの強大なパワーを垣間見る ことができたな、と思う。(20代女性)

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  • カテゴリー:子ども支援
  • 投稿日:2008.10.22