インド「子どもにやさしい村」プロジェクト 2008年度報告 vol.3

インド「子どもにやさしい村」プロジェクト 2008年度報告 vol.3

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2008年度の「子どもにやさしい村」プロジェクトは、2007年12月25日からインド・ラジャスタン州ジャイプル県にあるチタウリ村とスラジプラ村で行っています。プロジェクトを通じて支援している2つの村の変化や活動の進捗について、ご報告いたします。

これまでの活動と村の主な変化

1)子ども60人が新たに就学

石砕き、カーペット織り、農業、家事手伝いなどの仕事をしていた未就学児童(児童労働者)94人のうち、60人が村の学校に通うようになりました。残りの34人は、家族と他の地域へ移住したり(26人)、就学年齢を過ぎた(8人)子どもたちです。

小学校の生徒たち(チタウリ村)小学校の生徒たち(チタウリ村)

 

  就学年齢の人口 児童労働者   就学した子ども 移住した子ども 就学年齢を過ぎた子ども
チタウリ村 650人 62人 42人 20人 0人
スラジプラ村 450人 32人 18人 6人 8人
合計 1,100人 94人 60人 26人 8人
 

就学年齢の人口 児童労働者 → 就学した子ども 移住した子ども 就学年齢を過ぎた子ども
チタウリ村 650人 62人 → 42人 20人 0人
スラジプラ村 450人 32人 → 18人 6人 8人
合計 1,100人 94人 → 60人 26人 8人

 

2)教育に対する住民の意識が高まった

村の活動家、村のリーダー、学校の教員たちが協力し合いながら、子どもたちの就学を進める啓発キャンペーンや学校へ通っていない子どもの家庭訪問を行いま した。その結果、教育に対する住民の意識が高まりました。親は責任を持って子どもを毎日学校へ通わせるようになり、村の人たちも自分たちで子どもたちが しっかり学校に通っているかを監視するようになりました。

子ども村議会選挙の様子(チタウリ村)子ども村議会選挙の様子(チタウリ村)

 

3)子ども村議会による定期的な活動

子ども村議会のメンバー(チタウリ村は男子4人と女子4人の合計8人、スラジプラ村では女子7人)は、おとなの村議会の会議へ定期的に参加し、主に学校で の問題について改善策を提案しています。学校の問題やニーズについて、子どもたち自身の声をおとなへ届けることによって改善に取りくむ仕組みが定着してき ました。

小学校の生徒たち(チタウリ村)小学校の生徒たち(チタウリ村)

 

4)学年(9-10年生)の増設、トイレの設置、スポーツ用品の支給

プロジェクト実施前は、チタウリ村の小学校は1年生から8年生までしかありませんでした。子ども村議会の提案により、学年を増やすことを州政府に要請した ところ、10年生まで通えるようになりました。また、学校にトイレが新しくできたり、バレーボールやサッカーボールなどのスポーツ用品の支給され、学校で 子どもたちがスポーツをできるようになりました。

建設中の学校の塀(スラジプラ村)建設中の学校の塀(スラジプラ村)

 

5)学校の塀、ハンドポンプ、調理場の設置

プロジェクト実施前は、スラジプラ村の学校には敷地を囲う塀がありませんでした。そのため、家畜などが出入りして敷地を荒らすなどの問題がありまし た。子ども村議会の提案により地域の教育局へ要請し、塀の建設が始まっています。また、飲料水用ハンドポンプや給食を作るための調理場も作られました。

2つの村では、女性グループや青年グループが子ども村議会の活動をサポートしています。その他、村の教育、健康、収入向上、貧困者への支援などについて取り組んでいます。

設置されたハンドポンプ(スラジプラ村)設置されたハンドポンプ(スラジプラ村)

 

6)女性の職業訓練や収入向上、医療ケアの実施

女性グループは、女子の教育を妨げる幼児婚をなくすために村で啓発活動を行ったり、自助グループを作って貯金活動を行ったりしています。また、女性や女子 の装飾刺しゅうの職業訓練を行い、グループで新しいビジネスを始めて収入を増やす取り組みを行っています。子どもや妊婦を対象とした保健センターでの医療 ケアも行うようになりました。

女性グループメンバー(スラジプラ村)女性グループメンバー(スラジプラ村)

 

7)貧困層の支援、飲料用ハンドポンプの設置、道路の整備

青年グループは、政府が行っている配給・雇用制度などを活用することにより、貧困層が行政サービスが受けられるようにサポートしています。また、飲料用ハンドポンプの設置や修理を行ったり、道路の清掃や新しい道路の建設などにも取り組んでいます。

青年グループメンバー(スラジプラ村)青年グループメンバー(スラジプラ村)

 

今後の活動について

2つの村でのプロジェクト活動は、2009年6月まで継続し、その後1年間のフォローアップを行う予定です。引き続き、下記のような課題について、行政に要請しながら取り組んでいます。

  1. 学校で不足している教師の数を増やすことや教育の質の改善
  2. 村の飲料水、貯水タンク、下水処理の施設を作ること
  3. 配給制度や雇用制度をより多くの貧困層が利用できるようにすること

インド「子どもにやさしい村」プロジェクト 2008年度報告

インド「子どもにやさしい村」プロジェクト 2008年度報告 Vol.1

インド「子どもにやさしい村」プロジェクト 2008年度報告 Vol.2

インド「子どもにやさしい村」プロジェクト 2008年度報告 Vol.3

インド「子どもにやさしい村」プロジェクト 2008年度報告 Vol.4

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  • カテゴリー:子ども支援
  • 投稿日:2009.05.20