インドで子どもに会って考える旅~スタディツアー2011報告(1)

インドで子どもに会って考える旅~スタディツアー2011報告(1)

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2011年8月26日から9月3日にかけ、インド・スタディツアー「インドで子どもに会って考える旅」を実施しました。スタディツアーの報告を3回に分けて掲載します。今回は、ツアーの概要と訪問したACEの現地パートナー団体BBAと子どものリハビリ施設「バル・アシュラム」ついてお伝えします。

スタディツアー参加者全員で記念撮影バル・アシュラムでの集合写真 「ナマステ!」

ACEインド・スタディツアーの目的は、インドの児童労働の現状や取り組みについて理解を深め、問題解決のために自分にできる事を考えることです。ACEのインドでの子ども支援活動やパートナー団体の活動などを理解し、児童労働をしていた子どもたちや児童労働の解決に取り組む人々との交流を通じて、インドの社会状況や人々の生活について知る機会となりました。 参加者は学生を中心に男女合わせて16名。ACEからはスタッフ1名とインターン1名が同行しました。

ACEスタディツアー2011 日程(2011年8月26日~9月3日)

8/26(金) 成田空港出発→デリー着
8/27(土) BBA事務所訪問、ラジャスターン州へ移動
バル・アシュラム(子どものリハビリ施設)滞在
8/28(日) バル・アシュラムでオリエンテーション、子どもと交流
児童労働から救出された子どもへのインタビュー
8/29(月) 「子どもにやさしい村」の訪問と住民との交流
8/30(火) バル・アシュラムの施設見学、デリーへ移動
8/31(水) ILO訪問、タラ・プロジェクト訪問、ツアー振り返り
9/1(木) アグラ観光(世界遺産タージ・マハル、アグラ城)
9/2(金) デリー市内観光、デリー空港出発
9/3(土) 成田空港到着、解散

現地パートナー団体のBBAを訪問

BBAとは、Bachpan Bachao Andolanの略で、ヒンディー語で「子ども時代を救え運動」の意味です。1980年に設立され、「児童労働のない社会をつくり、全ての子どもが質の良 い教育を受けられること」を理念としてインドで活動しています。児童労働からの子どもの救出やリハビリ、教育支援、市民への啓発キャンペーンや政府へのロ ビーイングなどを行っています。設立以来、約78,000人の子どもを児童労働から救出し、15,000人以上の子どもにリハビリ支援を行っています。農 村の児童労働を防ぐための「子どもにやさしい村」プロジェクトや児童労働から救出した子どものリハビリ施設であるバル・アシュラムの運営がBBAの主な活動となっています。

子どもたちのリハビリ施設「バル・アシュラム」訪問

バル・アシュラムとは

バル・アシュラムは、BBAが運営する、児童労働をしていた子どものためのリハビリテーション施設で、ラジャスターン州の農村地域にあります。イン ド各地で児童労働から救出された子どもたちをここで保護し、精神的ケアのためのカウンセリングや、正規の学校へ行けるよう基礎教育を提供するノンフォーマ ル教育、将来の自立支援のための職業訓練などの活動を行っています。 また、子どもの人権や児童労働の問題などについて学んだり、劇や歌などの文化活動を通して、子どもたちが自ら児童労働をなくすイベントやキャンペーンに参加する機会を設けています。さらに施設での子どもたちの生活環境に関する問題と改善策を話し合う「子ども議会」を設けるなど、子どもたちのリーダーシップ の育成や自主性を高める取り組みも行っています。

「まだ児童労働をしている子どもたちを助け出したい」

子どもらしく楽しそうに遊ぶ姿を見ると、つい過去の辛い出来事があったことを忘れてしまうのですが、彼らは児童労働をしていた頃について真剣に話し てくれました。その中で最も印象的だった話は、「この施設を卒業したあとは何をしたい?」と子どもへ質問すると「まだ児童労働をしている子どもたちを助け出して、自分と同じようにバル・アシュラムで学べるようにしてあげたい。」と答えてくれたことです。

また、「児童労働をしていた頃を振り返って、私たちに話をすることに抵抗はない?」と聞くと、子どもたちは「その時の体験は辛いけれど、より多くの 人に事実を知ってもらうことで児童労働をなくして欲しい。」と語ってくれました。子どもたちから多くの貴重なことを学んだ機会でした。

参加者の質問に対し真剣に考え答えてくれた子どもたち参加者の質問に対し真剣に考え答えてくれた子どもたち
日本のおもちゃを気にいってくれたみたいでした日本のおもちゃを気にいってくれたみたいでした

ツアー参加者の感想

  • BBAスタッフによる子どもの児童労働の現場からの救出活動に対する信念には本当にパワーを感じた。(雇用者から暴力を受けるなど)どんなに 危険な状況もかえりみない姿勢は私には真似できないことだけれど、違う形で何かしていきたい。いろいろな法律や政策で子どもたちを守ることも大切だが、彼らのように自らが現場に向かい、実際に救出することも非常に大事だと改めて思った。「紙上の約束ではなく具体的なアクションを!」BBAはまさにこれを具現化した団体であると思う。(20代女性)
  • バル・アシュラムで暮らす子どもたちは、過去に児童労働で辛い経験をしていたにもかかわらず、そのようなことがあったことを感じさせませんで した。その理由は、今の子どもたちの笑顔がとてもすてきだということ。また、児童労働について話すことを拒まない、むしろ知ってほしいという姿勢に驚きました。みんなすてきな夢を持っており、ここまで子どもたちを立ち直らせたBBAの力はすごいと思いました。(20代女性)

報告:国際協力事業担当インターン 川崎 桃恵

インドで子どもに会って考える旅~スタディツアー2011報告

         

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  • カテゴリー:子ども支援
  • 投稿日:2011.11.21