【開催報告】3/10 映画『The Price of Free』上映会&トークイベント@沖縄

【開催報告】3/10 映画『The Price of Free』上映会&トークイベント@沖縄

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沖縄県でACE初となるイベントを2019年3月10日に沖縄県立図書館で開催しました(共催:公益財団法人みらいファンド沖縄)。100ミリオン・キャンペーンの一環として、世界中で同時無料公開されている『The Price of Free』を上映した後に、「日本の児童労働を考える」と題したトークを行いました。

『The Price of Free』は、ノーベル平和賞を受賞したインドの人権活動家カイラシュ・サティヤルティ氏と仲間たちが命懸けで子どもを救い、社会復帰を支援してきた「児童労働との闘い」、そして児童労働に反対するグローバルなムーブメントをどのように起こしたかを追ったドキュメンタリー映画です。

児童労働の現実を私たちに突きつけ、私たちに何ができるのかを問いかけている映画を観て、参加者から次のような感想がありました。
「児童労働という現象自体は知っていても、その背景(なぜそこに至ったか、親はどんな状況なのか)を知る機会はなかったので、とてもよく理解できました」
「映画のクオリティの高さにおどろきました。あらゆる社会問題におとなが1人ひとつでも本気で関わると、世の中はかわる!と思いました」

上映会in沖縄

トークイベントでは、みらいファンド沖縄 副代表理事 平良 斗星さんの司会で、ACE代表の岩附がインドやガーナでの児童労働をなくすためのACEのプロジェクトなどについて紹介し、参加者からのご質問にお答えしました。その中に、まさにトークのタイトル「日本の児童労働を考える」に関するご質問「沖縄にも児童労働があると思うのですが、どれ位の数か分かりますか?」がありました。

国勢調査からACEが推算したところ、高校生にあたる年齢の子ども約23万人が仕事をしていることが分かっています。多くの子どもが働いているなか、2017年に茨城県で15歳の少女が屋根に設置された太陽光パネルを点検、清掃中に転落して死亡した事故があったなど、児童労働に相当する労働基準法違反が毎年200件以上報告されています。しかし、日本での児童労働者数は明らかにされていません。

トークイベントにゲストスピーカーとしてご登壇いただいた琉球大学 教授・子どもの居場所学生ボランティアセンター センター長の本村 真先生は、児童労働は重要な課題であり、取り組んでいく必要があると話されました。貧困のため小さい子どもが働きに出され、職場で殴られたりすることによって、自己肯定感が失われます。学校へ行けないままおとなになってしまうと、親と同じように貧困状態が続きます。子どもの福祉を充実させ、貧困の連鎖をくいとめるシステムの構築が大切であることが指摘されました。

参加者の方々のアンケートには、インドの児童労働の状況から、日本や自分の周りの子どもたちについても考えたというご感想がありました。
「ほとんどの日本人は児童労働といっても、海外のことであって、自分達には関係のないことだと思っている。発展途上国の子ども達はかわいそうだ、くらいにしか思っていない。私もそうだった」
「映画を観終わった後にいろいろと考えさせられました。沖縄の問題や自分の人生を振り返る様な感じがしました」

「初めて知る情報が多く、とても勉強になりました。ありがとうございました。今後も自分なりに何かできる事から行動していきたいと思います」と書かれていたように、「自分も何かしたい」と思っている参加者に、『The Price of Free』上映会などでお配りしているチラシについて、最後にご説明しました。

Child Labour 5 X 5

Child Labour 5×5=児童労働について5つのメッセージを5人に伝えよう!

世界から児童労働をなくし、1 億人の子どもが安全・安心に暮らし、学校へ通えるように、5つのメッセージをあなたの周りの人に伝えてください!

日本を含め世界から児童労働をなくすために、みなさまのご支援、ご協力、よろしくお願いします。

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  • カテゴリー:報告
  • 投稿日:2019.04.01