北京(2011年2月15日)アップル社が発表したレポートによると、
2010年に同社の製造工場で児童労働に従事していた子どもの数は91名に上り、
さらに137名の従業員がノルマルヘキサン中毒の健康被害にあっていた。
アップル社の製造業者に関する年次報告書によると、前年度の約9倍となる
91名以上の児童が仕入先で働いていたことを認めた。
同社は、年齢偽証の懸念から、年齢チェックを強化している。
レポートは、労働時間等の労働条件の順守状況が悪化していることも
示しており、同社の指針に順守している施設は監査した施設の1/3以下に
過ぎないと述べている。
またアップル社は、商品を製造する中国蘇州の会社で、137名の従業員が
ノルマヘキサン炭化水素中毒にあっていることを初めて認めた。
同社が問題を認めたことを評価する声がある一方、同社が未だ事実を全て
公表していないことに対する批判もある。
アップル社では、昨年同社の主要調達先である大手電子機器会社
フォックスコンで自殺者が複数出たことから、
より厳しく監視されることになった。
同社は、フォックスコンの死亡事故に関して困惑していると共に
非常に遺憾であると述べている。
アップル社の最高執行責任者であるティム・クックは、他の幹部と共に
施設視察のために深川へ向かい、独立した第三者に状況調査を委託した。
先月、アップル社は2010年度の第4四半期の収益を
過去最高の60億ドルと発表した。
出所:guardian.co.uk
URL: http://www.guardian.co.uk/technology/2011/feb/15/apple-report-reveals-child-labour
デリー−(2011年2月1日) インドで子どもたちが行方不明となって
いることが、日々報道され、政府の大きな懸念事項となっている。
首都デリーでは、今年1月1日から23日の間、行方不明になった子どもは
117人(その内約半分は女の子)。平均すると毎日少なくとも5人の子どもが、
首都から消えていることになる。
長い間この問題に取り組んできたBBA(Bachpan Bachao Andolan、
ACEのパートナー団体)の創設者のカイラシュ氏は、1月27日、
行方不明の子どもを持つ親約50人と共に、その訴えを伝えるため、
デリーの警察本部長と面会した。親たちは、警察など関連当局の対応の
あり方について苦情を話し、子どもたちを取り戻せるよう申し立てた。
BBAと親からの要求は、「警察は、行方不明の子どもの問題を、
非組織的な犯罪の観点として、優先的に取り上げること」、
「行方不明の子どもの事件は、速やかに登録し、児童の保護および
犯罪者の追訴と処罰のために早急に捜査すること」など5つである。
親たちの意見を聞いた後、警察本部長は、警察内では、女性や子ども
の問題について配慮が足りないことが問題となっていると認めた。
そして今後はこれを改善して迅速に対応することを保証するとともに
BBAに協力を求めた。
また親たちが起こしたデモの結果、中央政府はこの問題への関心を
示した。女性及び子ども開発大臣は、行方不明の子どもを警護する
ため、全国の州が、中央政府と合意書を交わし、ソフトウェアの
活用による行方不明の子どもの情報交換を行うことを約束したと発表した。
出所:BBAプレスリリース
URL: http://www.bba.org.in/news/020211.php
デリー−(2010年11月17日) 米国労働省は、今年7月20日、強制労働あるいは児童労働によって生産・製造されている可能性がある製品リストを発表し、その中にインドの繊維・衣料製品が含まれた。
これを受けて、インドのアパレル産業は、最大の市場となる米国バイヤーが消極的な行動を起こさないよう、米国政府と協議を行った。
インドのアパレル輸出業者を代表する上部組織、アパレル輸出促進審議会は、これまで米国の関係局と3度協議し、現場レベルでの調査についての米国労働省による最終決定に対して、産業界での対応として従うこととした。また児童労働に関する助言と、国内産業での労働慣行に関する共通の法的順守指針について受け入れた。
この進展は、アパレル輸出業者が、クリスマスシーズンに向け特に欧米からの受注に備え、積極的な動きをとり始めた。インドから米国とEU諸国へのアパレル輸出は、全体の約8割を占め、2009〜10年度の総計額は104億ドル。2010年4〜6月の累積輸出額は、50.2億ドルとみられ、昨年と比べ7%落ち込んだ。
インドのアパレル産業では700万人の雇用をかかえ、その約半分が
輸出セクターである。
出所:The Hindu Business Line
URL: http://www.thehindubusinessline.com/2010/11/18/stories/2010111851620400.htm
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(2010年7月14日)タバコメーカーのフィリップモリス・インターナショナルは、カザフスタンのタバコ栽培農場で児童労働があったことが発見され、「深刻な問題」と認めた。
米国の人権団体ヒューマンライツ・ウォッチ(以下、HRW)による調査で、フィリップモリス社がタバコを調達しているカザフスタンの農場に10-17歳の児童労働者72人がいたことが報告された。
調査によれば、カザフスタンには移民労働者が30万〜100万人いると推測され、多くはタバコ産業での仕事を求めてキルギスタンなどの近隣国からビザなしで入国している。中には、雇用主にパスポートを没収され、繁忙期の後わずかな賃金しか支払われない。雇用主に借金をしたために強制的に滞在させられる債務労働者もいる。7〜8月には暑い天候の中、一日18時間働く。家族全員でやってきて、身体的に悪影響のある肉体労働をし、繁忙期が終わるまで8〜9カ月間、賃金が支払われないことも多い。
タバコの収穫、乾燥などの作業は、農薬や肥料などに触れて皮膚病などを引き起こすため、健康に害を与える作業だ。特に子どもは被害を受けやすい。皮膚からニコチンを吸収して、吐き気、だるさ、めまいなどを引き起こす「グリーンタバコ病」という病気もあることが分かった。
スイスにあるフィリップモリス本社の声明では、HRWが問題に目を向かせ、第三者モニタリングや、訓練や国内監理の改善、農家と全ての労働者との文書による契約の必要性など、対策を約束させてくれたことに感謝している。
同社は、「タバコのサプライチェーンにおいて児童労働、強制労働、その他の労働者の搾取を予防するために取りくむことを約束する。」と述べている。
出所:guardian.co.uk|Philip Morris tobacco suppliers in Kazakhstan found to use child labour
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(2010年6月30日)バングラデシュの児童が危険で有害な労働に従事していることはたびたび問題となっているが、児童労働に従事している弱い立場に置かれている子どもたちを保護する解決策がない。しかし、現在は警鐘をならすべき段階にきている。
バングラデシュでは産業化が進み、正規および非正規産業部門で児童労働に従事している子どもたちが、この需要にあわせるかのように増加している。
この国では児童労働者数を把握するための調査はされてこなかったが、政府統計局は過去に2002〜2003年にかけて「第1回全国児童労働調査(NCLS)」を行い、その結果、児童労働者数は490万人であることが明らかとなった。
その後、政府およびNGOもこの国の児童労働の状況を把握するいかなる調査も行っていないため、最新の統計がない。ある専門家によると「有害・危険な仕事に従事している児童は700万人にのぼる」と推定している。
これらの児童は、主に[1]都市部の工場、[2]運輸、[3]バッテリー・リサイクリング、[4]零細事業所、[5]製靴、[6]家事手伝いなどの仕事に従事している。
国際労働機関(ILO)・在バングラデシュ担当官は、「ILOは2016年までに世界から最悪の形態の児童労働をなくすための計画がある」と述べているが、しかし、このILO目標を達成することは極めて困難と予測されている。
この問題の解決には総合的な対策とアプローチが重要であり、[1]政府、[2]事業関係者、[3]国際諸団体などの協力があって実現されるものである。しかし、「ILO182号条約」に盛り込まれている「最悪の形態の児童労働をなくす」には障害も多く、[1]信頼すべき統計がないこと、[2]中央や地方政府、事業関係者、NGOなどの協力、[3]有害な児童労働とは何かの政府による定義がないことなどが指摘されている。
政府は2010年3月に「全国児童労働政策」を発表しており、この政策が児童労働問題解決のさらなる前進となることを期待されているが、積年の根深いこの問題は政府が主導してあらゆる関係機関や組織、団体などの結集なしにはこの行動計画が無意味なものとなってしまうかもしれない。
出所:国際労働財団(JILAF)メールマガジンNo.39より一部抜粋
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デリー-(2010年6月12日)6月12日、児童労働反対世界デーの記念イベントが、インド国家子ども権利保護委員会(NCPCR)、ILO(国際労働機関)、UNICEF(国際連合児童基金)、UNESCO(国際連合教育科学文化機関)の共催で行われた。
NCPCR、ILOの代表者から、世界およびインド国内での児童労働の現状や今後のより積極的な対策の必要性などについて、また企業団体や労働雇用省などのゲストから、それぞれの取りくみなどについて述べられた。
▼インドの児童労働反対世界デーの様子
http://stopchildlabour.jp/2010/blog/item_58.html
また、同反対デー前の一週間、児童労働問題に取りくむNGO、BBA(ACEのパートナー団体)と、地元政府および警察によって、各地域で強制・奴隷労働から子どもを救出する「児童労働に反対するインド・アクション・ウィーク」が行われた。
これにより、1週間で全国で約400人以上の子どもたちが救出され、30人以上の雇用者が逮捕された。うちデリー市内では100人以上の子どもたちが、刺繍、縫製、靴製造などの小規模工場から救出された。
各地元新聞では、中央政府、首都デリーではデリー政府の労働局から、児童労働について14歳未満の子どもの雇用禁止やその罰則などを啓発する広告が掲載された。
(報告:国際協力事業担当 成田)
ハーグ-(2010年5月11日) 5月10〜11日、ILO(国際労働機関)と協力してオランダ政府が主催し、ハーグで開かれた児童労働世界会議は、2016年までに最悪の形態の児童労働を撤廃するため、世界的な努力をさらに強化する行程表を承認して閉幕した。
行程表は、政府、労使の社会的パートナー、市民団体に対し、教育、社会的保護、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の機会を拡充することを呼びかけている。
政府に対しては「関連する政策が与える影響を評価し、期限付きの予防措置を導入し、撤廃のために十分な資金を国際協力を含み措置すること」を、社会的パートナーに対しては「児童労働に取り組む方針や事業計画などを通じて、緊急事項として最悪の形態の児童労働を禁止、撤廃する実効性ある措置を即時に講じること」を求めている。
ILOのカリ・タピオラ総局長は、「会議で話し合われた経験や考えは児童労働に対する私たちの意識、知識、約束を大いに向上させ、いつも通りのやり方では2016年までの撤廃目標は達成できないことを明らかにした」として、「行程表が手に入った今、やり遂げられるかどうかは私たち皆にかかっている」と語った。
会議に先立ってILOが発表した児童労働に関するグローバル・レポート『Accelerating action against child labour(反児童労働行動の加速化・英語)』に示されるように、前回グローバル・レポートが出された2006年に比べて児童労働の減少スピードは落ちてきている。
このような中で開かれた今回の会議には、80ヵ国450人以上の政府高官、労使代表、国際機関、学識者、市民社会の代表、元児童労働者が出席し、閉会式にはオランダのベアトリックス女王陛下も臨席した。
出所:ILO駐日事務所ウェブサイト
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東京(2010年4月16日) マイクロソフト社(米国)は、ハードウエア製造を委託している中国工場での劣悪な労働環境を批判する調査報告を受け、4月15日に詳しい調査に乗り出すと発表した。独立した監査チームを同工場に派遣したという。
米国のNGO、National Labor Committee(NLC)が4月13日に公開した報告書によると、台湾KYE Systemsが中国の広東省東莞市に所有する工場では、マイクロソフト社を含む複数の企業からマウス、スキャナー、キーボード、デジタルカメラなどの製造を請け負っており、未成年の工員が1日15時間働かされているという。
同工場は、16〜17歳の学生を数百人、最も多いときで1000人雇用し、主に朝7時45分から夜10時55分まで1週間に6〜7日間勤務させていた。時給は65セント(約60円)で、食費を差し引くと52セント(約49円)しか残らない。自由行動はいっさい禁じられ、決められた時間帯しか工場を出ることを許されていない。また、女子に対するセクシュアルハラスメントもあったという。
マイクロソフト社はこれまで、同工場を毎年訪問し、またKYE Systemsから労働状況の報告を受けていたが、過去2年間で児童労働などの問題は見られず、超過勤務は大幅に削減され、報酬は東莞市の基準にのっとっていたとしている。マイクロソフト社でエンターテインメントおよびデバイス事業製造業務担当コーポレート・バイス・プレジデントを務めるBrian Tobey氏は、「もし今回の調査で当社規定に準じていないことが判明した場合、しかるべき処置をとる」と述べた。
出所:日本経済新聞ウェブサイト
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東京(2010年4月14日)ILOは、世界の児童労働の現状に関する新たな報告書グローバル・レポートを、来る5月10〜11日にハーグで開かれる児童労働世界大会に先立ち、5月に発表する。
同レポートはILOが4年ごとに発表し、6月に開かれるILO総会に提出している。前回のレポートが総会で審議された2006年には、2016年を最悪の形態の児童労働撤廃目標年とすることが定められた。『Accelerating action against child labour(反児童労働行動の加速化)』と題する今年のグローバル・レポートは、世界の反児童労働キャンペーンで達成された進展状況を評価すると共にこの目標を達成するために残されている課題を示している。
児童労働世界大会は、オランダ社会問題・雇用省がILO児童労働撤廃国際計画(IPEC)との密接な協力の下、国連児童基金(ユニセフ)及び世界銀行の協力も得て、最悪の形態の児童労働撤廃に向けた取り組みの強化を図って開催する。
この会議の主な目的は、児童労働に関するILOの二つの条約(最低就業年齢に関する第138号条約と、最悪の形態の児童労働に関する第182号条約)の全加盟国による批准の達成に向けた世界的な運動を強化し、2016年の目標達成に向けた取り組みを前進させること。各国政府及び労使団体、非政府組織(NGO)などが最悪の形態の児童労働に
対する取りくみの中で学んだ教訓と好事例を共有し、2016年の目標達成に向けた具体的な手段を提示する「行程表」を検討することが期待されている。
グローバル・レポート(英仏西語)は5月8日(土)GMT午前0時1分(日本時間同日午前9時1分)に報道解禁されると共にILOのウェブサイト上にも掲載される。
出所:ILO駐日事務所
※ハーグ児童労働世界大会には、児童労働撤廃に向けて日本で活動している
「児童労働ネットワーク(CL-Net)」のメンバーも出席する予定です。
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ハイデラバード(2010年4月1日)6〜14歳までの子どもの無償義務教育を基本的権利とし、これを義務化する法律が4月1日施行された。
州政府は、性別や社会的経済的階層を問わず、すべての子どもの教育の権利を保障する義務がある。14歳以下の全ての子どもの教育について規定した2002年第86回憲法改正から8年を経て、法律が施行された。
この法律は、学校教育の質や施設などの教育環境を一定レベルに保つため、教員と生徒の割合、訓練を受けた教員の配置、居住地周辺の小学校の設置、トイレや飲料施設の設置などについて守るべき基準を規定している。
また女子、指定カースト・部族や貧困層の子どもなど、これまで教育を受けることが困難だった子どもが継続的に就学できるよう保障する。また全ての私立学校では、貧困層出身の子どもの入学枠を25%設けなければならず、その費用を政府が補助する。
この法律の実行には5年間で約1兆7100億ルピー(約3兆4200億円)とみられている。シン首相は、この法律の実施について各州政府やその他の関係者に協力を呼びかけ、予算の制約によって法の執行が妨げられてはならないと述べた。また自身の子ども時代について「学校まで長い距離を歩いて通い、ランプの薄明かりで本を読んだ。今の自分があるのは教育のおかげだ。インドのすべての子どもに教育の光を届けたい」と語った。
国家子ども権利保護委員会(NCPCR)がこの法律の実施状況をモニターする。インド全体で未就学の子どもの数は約800〜900万人と推測される。シャンタ・シンハNCPCR議長は、「もし学校に通っていない、あるいは中途退学した子どもがいれば、州政府は法律を犯したことになる。この法律が成功するかどうかは、児童労働をなくすことができるかにかかっている。」という。
出所:2010年4月1-2日、Deccan Chronicle, Indian Express新聞記事より
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