児童労働って?フェアトレードって?小さな一歩を踏み出した、日本の女の子の奮闘記。「チョコレートの原料、カカオ豆を、どこで誰がつくっているのか、あなたは知っていますか?」日本の普通の女の子3人が、アフリカのガーナで出会ったのは、たくさんの子どもたちがカカオ農園で働かされ、学校に通うこともできない「児童労働」という現実でした。バレンタインデーに、フェアトレードでつくられた、ほんとうに愛のあるチョコレートを、日本のみんなに選んでほしい。彼女たちは動き出しました。イベントの名は、「バレンタイン一揆」。果たして、彼女たちの想いはみんなに届くのか??これは、児童労働の問題と出会い、悩み、闘った、日本の女の子たちの物語です。
映画『バレンタイン一揆』HOME > 「バレンタイン一揆」実施の背景 ユースがつなぐ、日本とガーナプロジェクト
映画『バレンタイン一揆』に登場した3人の女の子は、ACEが実施した「ユースがつなぐ、日本とガーナプロジェクト」を通じて、ガーナへと旅立ちました。プロジェクトは、日本の高校生や大学生がガーナのカカオ生産地を訪ね、児童労働の現状を理解し、ガーナの子どもや若者との交流を通じ、世界で必要な取り組みを考え、実践することを目的として実施しました。
2010年11月、ACEの法人化5周年・認定NPO記念事業「子どものしあわせリンクプロジェクト」の一環で、ACEが支援するガーナの村からゴッドフレッド・オティくんに日本へ来てもらいました。来日したゴッドフレッドくんは、東京や大阪、三重や愛知など、日本各地でカカオ畑での話や彼自身の夢について多くの人に話してくれました。
ゴッドフレッドくんのおかげで、私たちはカカオ畑での児童労働の現状をより深く、正しく知ることができました。彼がガーナのことを伝えてくれたお礼として、今度は日本の若者にガーナを訪問してもらい、相互の交流を促進するために企画したのが「ユースがつなぐ、日本とガーナプロジェクト」です。
ガーナ、アシャンティ州クワベナ・アクワ村生まれ(2012年現在:16歳、中学3年生)。3人兄弟の長男。7歳のときに父を亡くし、9歳からカカオ畑で働き母を助けた。その後祖父母の支援を受けて就学したが、学校を休んでカカオ畑で働いていた。2009年、ACEのスマイル・ガーナ プロジェクトを通じて再び学校へ。将来の夢は、村の人たちを助けるため医者になること。
日本の若者をガーナへ派遣するため、カカオ生産地での児童労働に関心がある高校生から大学生を対象に、2011年11月、BumB東京スポーツ文化館にて「ACEユースアカデミー」を開催しました。
アカデミーには、関東の学生から宮城、兵庫、福岡、佐賀など、全国各地から23人が参加し、ワークショップやディスカッションを通じて、カカオ生産地域での児童労働や子どもの権利について学びあいました。 アカデミーの中では、参加者自身が「ガーナへ行く代表の理想像」やカカオ生産地で児童労働をなくすために必要なことについて考えました。
日時:2011年11月12日(土)〜11月13日(日)
場所:BumB東京スポーツ文化館 23人参加
主催:特定非営利活動法人ACE
助成:公益財団法人 三菱UFJ国際財団
協賛:コモンズ投信株式会社
協力:ACE学生チームPeACE(ピース)
このアカデミーの最後に、参加者一人ひとりがスピーチをして、参加者同士が投票しあってガーナへ訪問する代表を決めました。そうして選ばれたのが、梅田麻穂さん、志賀アリカさん、藤田琴子さんの3人です。
彼女たちはガーナで何を見て、何を感じたのでしょうか。
左から、梅田麻穂(高校3年生)、藤田琴子(大学2年生)、志賀アリカ(高校3年生) ※撮影当時
>> 【ガーナ訪問報告】梅田 麻穂 「知事との面会」、「ゴッドフレッドとのランチ」、「カカオ畑での作業体験」
>> 【ガーナ訪問報告】志賀 アリカ 「カカオ農家訪問」、「学校訪問」
>> 【ガーナ訪問報告】藤田 琴子 「子ども保護委員会」、「子ども権利クラブ」
アカデミーでは、ガーナへ行く代表者を決めるだけでなく、共に学びあったメンバーで児童労働をなくすためにできるアクションを考えました。それが、「バレンタイン一揆」です。
バレンタイン時期にカカオを作る人のことも大切にしたフェアトレードのチョコレートを、大勢で買いに行くイベントです。このアクションの名前もアカデミー参加者が考え、アクションに賛同するメンバーで「バレンタイン一揆実行委員会」を立ち上げ、企画と準備を進めてきました。
>> バレンタイン一揆 実行委員会 ホームページ
>> バレンタイン一揆 Facebookページ
>> Twitter @ACEChocoppo0214 、Twitter @ACEyouthacademy
1月30日に開催されたチョコレート・アライアンス主催の「チョコレート・サミット2012」などで、ガーナ訪問の報告とあわせて告知を行ったり、一揆の当日チョコを買いに行くお店との調整、当日参加してくれる人の集客など、他のアカデミー参加者たち学生が主体となって準備を進めてきました。
「バレンタイン一揆」を実施できない地方の参加者たちも、売り上げの一部がガーナの子ども支援のための寄付になる「てんとう虫チョコ」を販売してくれたり、自分たちの住んでいる場所でそれぞれのアクションを実施してきました。
残念ながら、銀座で開催した「バレンタイン一揆」では目標の300人を集めることはできませんでした。児童労働をなくそうとがんばっているゴッドフレッドくんや村の人たち、ガーナでがんばっている人たちに顔向けができない。それでも、自分たちにできる何かをしたい。そんな若者たちが悩み、壁にぶつかりながら取り組んできた「バレンタイン一揆」は、ACEが設立当初から取り組んできた活動そのものです。
1997年、学生5人で立ち上げ、期間限定NGOとして活動をはじめたACE。知識も経験もない若者がアクションを起こし、色々な人の協力を得ながら、多くの人へ児童労働の問題を伝えてきました。そんなACEの活動の初心を大切にするため、多くの人に児童労働をより身近に感じてもらい、児童労働をなくすためのアクション(行動)の一歩を踏み出してもらうために、彼女たちの取り組みを設立15周年記念ドキュメンタリー映画として広めていこうと考えました。
2012年11月、東京で完成披露会を行った後、ACEユースアカデミー参加者や全国の会員、支援者、地域グループのみなさんにご協力いただき、日本各地で映画上映会を企画・実施を目指しています。ぜひ、映画の制作、上映のために、ご支援、ご協力のほど、よろしくお願いいたします!
2016年2月8日より、映画『バレンタイン一揆』学校教育用DVDの販売開始しました。このDVDは、学校教育用DVDとして、教育を目的とした学校内での授業や行事で映画を上映いただけます。
映画『バレンタイン一揆』のDVD化にあたり、聴覚障がい者や映画の舞台でもあるACEが支援するガーナの人々や英語を母語とする方々にも映画のメッセージをお伝えできるよう、映像のバリアフリー化を行いました。登場人物のセリフやナレーションに日本語字幕と、日本語のセリフ部分に英語字幕を追加し、日本語字幕と英語字幕を選択できるようになりました。
上映会の開催企画 |
文化祭やイベントで、映画『バレンタイン一揆』を上映してみませんか? 映画上映会に関するお問い合わせは、ユナイテッドピープル/市民上映会サイト cinemo(シネモ)まで (MAIL:film@unitedpeople.jp TEL:092-407-9799) →市民上映会のお申込みはコチラ |
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