コットンのやさしい気持ち

インド:遺伝子組み換えコットン畑で脅かされる子どもの命

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ニューデリー(2009年8月28日)ー 8月17日の夜、父プンジラルは、行方不明となっていた16歳の娘ハジュの亡骸を受けとり、その時初めて彼女のそれまでの所在を知ることになった。ハジュは買い物途中に男に声をかけられ、他の子どもたちと一緒に隣のグジャラート州へ連れて行かれ、遺伝子組み換え品種の綿花(BTコットン)の畑で働かされていたのだった。

警察は「蛇にかまれたことが死因」と言うが、プンジラルは疑っている。なぜなら、その地域で子どもたちがレイプや性的虐待に遭い、死亡している子どもたちも多いと聞いていたからだ。ハジュの他にも4人の子どもが過去1カ月の間に死亡している。ある子どもの親は、レイプと殺人が原因ではないかと主張している。昨年のコットン収穫期には12人(うち8人が女子)の児童労働者の死亡と2件のレイプ事件が報告されている。

グジャラート州バナスカンタ県には大規模なBTコットン畑がある。地元住民によると、7月下旬から始まる受粉作業には、隣のラジャスタン州のウダイプールなどから多くの子どもたちが強制的、あるいは騙されて連れてこられ、働かされている。労働者の約90%がラジャスタン州出身者という。

グジャラート州のコットン畑で働く子どものために活動する団体DRMUは、これらの事件の死因に関するさらなる調査と、被害者家族への保障を訴えている。またDRMUによれば、1ヵ月に15万人の部族出身の子どもたちがラジャスタン州の州境の町からグジャラート州のBTコットン畑に連れてこられている。この地域のコットン畑の労働者は、3分の1が14歳未満、その他は18歳未満の子どもで、約40%が女子。1日の賃金は50ルピー(100円)以下だという。労働条件は非常に悪く、雇用者からひどい扱いを受けている。死因の多くは、蛇にかまれた、農薬による薬害、性的虐待、荷物を積みすぎた車両での移動などである。死亡者が出た場合は、亡骸がジープに載せられ、そのまま故郷に返されるという最悪のケースもあるという。

政府の汚職やこの問題に目をつぶっている政府のメカニズムが問題視されている。グジャラート州労働局は、昨年当該地域で3,728回の査察を行ったが、たくさんの子どもが働いている実態があるにも関わらず、児童労働者は26人しか見つからなかったという。

出所:The Times of India

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  • カテゴリー:児童労働ニュース
  • 投稿日:2009.10.15

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