児童労働のない未来へ-NPO 法人ACE代表 岩附由香のブログ

もし、22歳のあの夜に一晩寝ないでACE設立趣意書を書いていなかったら。
もし、22歳のあの秋に「一緒にやらない?」と現事務局長の白木に電話していなかったら。
今の私もACEも、児童労働から救出した1000人以上の子どもの笑顔もなかったかもしれません。

そんな私の経験から、あまりにも多すぎる今の社会の心配事を減らすために
「行動を起こす Take Action」することが、思っているよりは難しくないこと、
そして自分の小さな行動が「違いを生みだす make a difference」することなど、読んだ人が感じ、NPO/NGOに関わり始める一歩を踏み出す「背中ポン」になることを願って、日々のことを綴っているのがこのブログです。

2004年からブログをはじめ、2013年のACEウェブリニューアルにあわせて引っ越しました!
代表ブログの内容は基本的に私個人の意見・思想ですが、ACEの活動紹介・報告の場にもなっています。

東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年3月2日

ガラスの下駄

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数年前に参加したダイバーシティー(多様性)に関するシンポジウムでのこと。女性役員が少ないと指摘される日本企業が多い中、社内で「女性役員を増やそう」と動くと「女性に下駄を履かせるのかと言われます。どうしたらいいですか」という質問があった。これに対するパネリストの答えに膝を打った。「簡単です。男性の履いている下駄を脱いでもらえばいいのです」。企業、政府の要職を歴任してきた男性の発言だった。

その後、医大の入試で女性は減点され、その分、男性を合格させていたことが発覚した。まさかこんなあからさまな下駄履かせがあったとは。実はこのような差別が見えないところで、たくさん起きているのではないか、と心配になる。

実際、多くの男性は自分の履いている下駄に無自覚だ。いわゆる「オールドボーイズクラブ」もこの一つ。男性同士の非公式なつながりの中で機会の提供や意思決定が行われ、そのネットワークに属さない女性が機会を逃すことを言う。五輪組織委員会の前会長の辞任を一時引き留めたのは、まさにこれだ。透明で見えない「ガラスの下駄」なので、履かせ合っていることにも気づかない。

機会は人を成長させる。機会が女性に少ないと、それだけ能力を伸ばすチャンスを失う。だから目を凝らして足元を見てほしい。ガラスの下駄、履いていませんか。

NPO「ACE」代表 岩附由香

(2021年3月2日の東京新聞・中日新聞夕刊コラム「紙つぶて」に掲載)

東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年2月17日

わきまえない女より

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拝啓 森喜朗様。五輪組織委員会の会長をお辞めになりましたが、それで 「女性が多いと、会議が長くなる」など一連のご発言が許されるはずはなく、お便りさせていだきました。

私は重要な会議に、女性が少ないことに違和感を覚えます。最たる例が国会。日本のジェンダーギャップ指数のランクは百五十三カ国中、百二十一位、政治に至っては百四十四位です。「ジェンダー後進国」とされ、今回のご発言で「なるほどね」と世界を納得させてしまいました。

ご発言の裏には「会議に時間がかかるから、女性を増やすのはやめよう。面倒だ」とのお考えがあるように見受けます。日本には、男性中心で、何事も「シャンシャン」と決める会議がいまだに多くあります。会議とは本来「多様な意見」や「本質的な問い」を出し合い、議論して答えを導き出す時間のかかるプロセスではないでしょうか。

また「女性は競争意識が強い」から女性の発言が続くと言っていましたが、私自身、ライバル心から発言したことはありません。「わきまえておられる」というご発言も、ご自身の期待に応える女性が偉いといった「上から目線」を感じます。

ご発言は「これだから、女は」というレッテル貼りそのものです。最後に、四十分も演説されたとか。会議を長引かせたのはあなた様では。わきまえない女より。敬具。

 

(2021年2月17日の東京新聞・中日新聞夕刊コラム「紙つぶて」に掲載)

東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年2月9日

チョコと児童労働

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バレンタインと言えばチョコレート。原料カカオは赤道周辺の地域で生産され、最大の生産地は西アフリカ。生産量一位コートジボワールと二位ガーナで計百五十六万人の児童がカカオ産業で働いている。この推計が昨年、米シカゴ大で発表され、多くのチョコレート関連企業を落胆させた。

二〇〇〇年に英国と米国でカカオの児童労働報道が相次ぎ、米国では議員や政府、企業、NGO、消費者団体を巻き込んで「ハーキン・エンゲル議定書」に合意。児童労働撤廃への道筋を描き、取り組みの強化は業界全体に広がっていった。

それから二十年。児童労働の減少はまだ限定的だ。日本に輸入されるカカオは約八割がガーナ産。私たちが口にするチョコレートの多くに児童労働によるカカオが含まれている可能性がある。

消費者にできることの一つが消費行動で態度を示すこと。米国ではボイコットがNGOの常とう手段だったが、私が代表を務めるACEでは「児童労働のないチョコを」をキャッチフレーズに、児童労働撤廃に貢献するチョコを選ぶ「バイ(buy)コット」を呼びかけている。

日本にはサプライチェーンをたどって児童労働の有無をチェックする仕組みを企業に義務付ける法律はない。ならば、意欲的に取り組むブランドを買うことで課題解決につなげる。そんなエシカル消費も一つの方法だ。(NPO「ACE」代表)

(2021年2月9日の東京新聞・中日新聞夕刊コラム「紙つぶて」に掲載)

東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年2月2日

ニ―バーの祈り

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「ニーバーの祈り」と呼ばれるフレーズをご存じだろうか。「神よ、変えられないものを受け入れる心の静けさ、変えられるものを変える勇気、そして、その二つを見分ける英知を与えよ」。真理だと思う。そして、この「見分け」が難しい。

今年初めからオーストラリアの国歌が一部変わった。元の「私たちは若く、自由だ」という歌詞は、先住民のルーツを持つ国民から「入植前から続く六万五千年もの歴史を無視している」と受け取られていた。著名な歌手で、先住民ヨルタヨルタ族出身のデボラ・チータムさんが、それを理由にサッカーリーグ決勝での国歌斉唱の依頼を断ったこともある。この歌詞を「私たちは一つで、自由だ」と変えた。これを発表したモリソン首相は「先住民に敬意を払い、真実を国歌に反映させるのは当然。今こそ『団結の精神』を」という。

国民の声を聴き、国歌の一部を変える。同じことが日本で起こり得るだろうか。難しいだろうなと、つい思ってしまう。いや、もしかしたら私たちは「変えられないもの」を実際より重く考え、「仕方ない」「どうせ無理」と早々に諦めて、考えることを放棄しているのではないか。

もしそうなら「本当に変えられないのかな」と自問する習慣を身につけた方がいいのかもしれない。他人は変えられなくても、自分の思考は変えられるのだから。

NPO「ACE」代表 岩附由香

(2021年2月2日の東京新聞・中日新聞夕刊コラム「紙つぶて」に掲載)

東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年1月26日

米国と寛容

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分断と不寛容が代名詞のトランプ政権が終わった。私は米国に三度、住んだが、初渡米は十四歳の時だった。二年間の予定で、家族でボストン郊外に移住し、私は地元の公立高校に入学した。

日本の私立女子校から転校した私にとっては、もう毎日が衝撃の連続だった。

廊下ですれ違う上級生はクルクルパーマにヘッドホン、口には棒付きキャンディー。授業は選択制で、ホームルームは週一回。教室の机の裏に、びっしりついているガムには閉口した。

私のような英語ができない生徒向けの英語クラスがあった。そこで「いつまで米国に」との問いに、ロシア人の子が「for good(永遠に)」と答えた時は驚きだった。仲よくなったアメリカ人に見えた子たちは、実はルーマニア、トルコからの移民だった。

そして、初めて「日本人であること」を自覚したのもこの時だった。真珠湾攻撃の日の全校での黙とうに戸惑いを覚えた。韓国人の友だちが出来た時、母に「よかったね、日本は昔、ひどいことをしたのに」と言われ、戦争の加害を知った。

社会の多様性を体感し、日本を違う角度で見られたことは、いまの自分に大きく影響している。違いを受け入れ、共に生きる。バイデン大統領の率いる米国がそんな価値を国内外で発信してくれることを望む。(NPO「ACE」代表)

(2021年1月26日の東京新聞・中日新聞夕刊コラム「紙つぶて」に掲載)

東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年1月20日

公園の黄色いテープ

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緊急事態宣言が再び発令され、前回の経験を思い出す。昨年四月、感染拡大を受け、自宅のあるインドから日本に緊急帰国し、二週間の自宅待機期間を都内で過ごした。当時七歳と五歳の娘たちは「外に出たいよぅ」と訴えたが、インドの学校のオンライン授業もあり、なんとかやり過ごした。

我慢の二週間が過ぎ「やっと外に出られる」と向かった公園。仮住まいは区境にあり、遊具がテープで巻かれ、使えない公園がある一方、渋谷区側の公園は「人との間隔をとりましょう」というポスターが掲示され、遊具を使うことができた。

そのうち、そのポスターは、二㍍の距離を矢印で実際に示す横長の垂れ幕に変わった。そう、その公園のメインユーザーは未就学の子どもたち。字も読めないし「二メートル」と言葉で言われてもその長さを実感できない。子どもたちのことを考え、理解できるよう伝える努力に感心した。

 国連子どもの権利条約には「遊ぶ権利」も明記されている。感染予防を徹底するなら、遊具よりよっぽど密な満員の通勤電車に、なぜテープを巻かないのか。あの公園の黄色いテープに「経済優先」という大人の都合が透けて見え、子どもの利益はいつも後回しだと落胆したのを思い出す。今回の緊急事態宣言下はどうか。子どもたちの声を真剣に受け止め、子どもにとって最善の利益を考える行政を望む。

NPO「ACE」代表 岩附由香

(2021年1月19日の東京新聞・中日新聞夕刊コラム「紙つぶて」に掲載)

東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年1月12日

夢を奪う児童労働

 「なれるものになるよ、来るもの拒まずだよ」。

  将来の夢をきいたとき、その少年はこう答えた。

 一九九八年にインドで出会ったサディス君は元児童労働者。週六日、製糸工場で働いていた。六日働いても五日分しか給料はもらえない。昼食は出るが、いつまで食べているんだと皿を投げられ、仕事で失敗すると、煙草の火を押し付けられた。

 「親に相談しなかったの」と私がきくと、しなかったという。なぜか。同じように働く別の子どもの親が文句を言いに来たことがあったそうだ。次の日、その子は働きに来なかった。親も捜しに来たが、見つからない。たぶん彼は殺されたと思うという。だから、親に相談しなかったんだと。最後に将来の夢をきいたら、冒頭の言葉だった。

 私がNGO「ACE」をつくるきっかけとなった九八年の「児童労働に反対するグローバルマーチ」は、文字通り、世界百三カ国、八万㌔を児童労働から救出された子どもたち、NGO、市民が六カ月かけて行進し、九九年の「最悪の形態の児童労働禁止・撤廃条約」の実現を後押しした。

 児童労働は子どもの教育の機会、健康的に発達する権利、そして将来の夢や希望も奪う。児童労働者は世界に一億五千二百万人(二〇一七年ILO発表)。デリーのマーチでのサディス君との出会いが、私がこの問題に向き合い続ける一つの原動力になっている。

NPO「ACE」代表 岩附由香

(2021年1月12日の東京新聞・中日新聞夕刊コラム「紙つぶて」に掲載)

東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年1月5日

 

皆さんはどんな初夢を見ただろうか。私は夢を比較的鮮明に覚えているタイプ。あまりにもおもしろいので、起きてすぐその夢をノートに書いたりするほどだ。政治家、友人、先生など、登場人物も入り交じり、支離滅裂なストーリーが多いのだが、不思議と夢の中でもその本人のキャラクターが出ていたりする。

 ある時、こんな夢を見た。襲われ、自分が殺されそうになっている。そこで私は「まだ児童労働の問題を解決していないのに、死ねない!」と焦ってるという夢だ。この夢を見た翌日、たまたまACE著「チェンジの扉」という本のインタビュー取材があり、雑談のつもりでこの話をしたら、本の一部に採用された。図らずも忘れられない夢になってしまった。

 児童労働の問題と出合い、学生時代にACEという団体を設立したのが一九九七年。気づけば二十年以上もこの問題に取り組んでいる。当時、NGOの若手リーダーと呼ばれた私も、気づけば中年。二〇〇七年に出した私たちの著書を「小学生のころに読んだ」という大学生や社会人に出会うようになり、時の流れの速さに驚いてしまう。

 児童労働の問題を解決する。文字通り夢にまで見る私の人生の夢。新年の目標を立てる人も多いと思うが、改めて自分の夢は何かを振り返ってもいいかもしれない。

NPO「ACE」代表 岩附由香

(2021年1月5日の東京新聞・中日新聞夕刊コラム「紙つぶて」に掲載)

企業の社会的責任(CSR)

2020年10月29日

EUがいよいよ人権デューデリジェンス義務化の法案を公表

 

EUデューデリジェンス義務法制化に関する動きのまとめ

 昨年の2019年11月に国連ビジネスと人権フォーラムに参加したときに感じた「各国の人権デューデリジェンス法制化の波」の、大きな波がいよいよやってきました。EUが法制化することをその時点でかなり濃厚な状況でしたが、調べてみるとすでに法案の原案が含まれているレポートが公表されています。

EUデューデリジェンス法案の原案を含むレポート(2020911日付け)

https://www.europarl.europa.eu/doceo/document/JURI-PR-657191_EN.pdf


 

これについては、日本語の情報があまり探せなかったのですが、これまでの経緯も含めてまとまっているのは以下です。

ECCJのニュース(20204月)

https://corporatejustice.org/priorities/13-human-rights-due-diligence

 このニュースによると、

・2020年4月に「サプライチェーンのデューデリジェンス要件」に関する調査が公表(※1)
・EU Commissioner for Justice のDider Reynders氏がイベントで義務化にコミットと発言(※2)
・EU議会が同時並行で関連するレポートを作成中
・2021年に議会に提案される予定

(上記ニュースの関連深いところ抜粋)

(※1)

https://op.europa.eu/en/publication-detail/-/publication/8ba0a8fd-4c83-11ea-b8b7-01aa75ed71a1/language-en

 (※2)

https://corporatejustice.org/news/16806-commissioner-reynders-announces-eu-corporate-due-diligence-legislation

  とのことです。

925日時点での以下記事が一番詳しそうです

https://www.lexology.com/library/detail.aspx?g=d82de6bb-4a9c-40ef-9572-e87f0b9bd8c8

※関連文書へのリンクあり 

これに対し、米国NGOヒューマンライツウォッチはリコメンデーションをウェブで公開しています

https://www.hrw.org/news/2020/06/24/recommendations-new-eu-legislation-mandatory-human-rights-and-environmental-due

EUの法案は人権だけでなく環境のデューデリジェンスも含めたものになっており、この法案が成立すると、EU加盟国は2年以内にそれを国内法に適用しなくてはなりません。

世界は動いている!

日本は?というと、日本もようやく、ビジネスと人権指導原則の国内行動計画を発表しました。2016年に作成すると表明してから、ACEも様々なプロセスに参加してきました。パブリックコメントもしました。これについて言いたいことはいろいろあるのですが、とにかくこの計画が出来たのは第一歩。「計画」といいつつ今やっていることの羅列では・・・というツッコミは私だけでなく多くの方々が思っていることだと思いますが、外務省が取り纏めて他の省庁にお伺いをたてながらやるとなると、こうしかならないのだと思います。ビジネスと人権については、政府がビジョンがあまりなく、決まっていることもないので、踏み込んで書くのが難しいのかな、と想像します。

ACEや児童労働ネットワークでは、ビジネスと人権に関する人権デューデリジェンス、サプライチェーンの透明化を促進する法整備、また、公共調達に関する法整備を「検討する」ということをこの行動計画に入れてほしかったのですが、残念ながらそれは入りませんでした。しかし、EUでもこのような流れが来ている中で、日本にもいつか来ると信じて、タイミングを待ちつつ、今後も世界の動きに注目していきたいと思います。

 

児童労働

2020年9月5日

コロナ危機が若者のアルバイトを直撃。児童労働の増加を危惧しています

コロナ危機による収入減はおとなだけではなく、アルバイトをしている高校生や大学生を

直撃しています。

中にはバイト代を削られ、犯罪に加担してしまうケースも。

https://this.kiji.is/639026091110368353

このケースは大学生ですが、これが高校生や18歳未満だった場合は「最悪の形態の児童労働」にあたります。世界全体でコロナ禍により児童労働増加が懸念される中、飲食店などのアルバイトが減り、選択肢が少なくなり代わってこのようは犯罪や、性産業などいわゆる「最悪の形態の児童労働」に陥ってしまわないか、心配です。

実は、この若者のアルバイト問題、コロナ危機発生直後に多くのNPO団体などがそこに関わる調査を実施しています。そのリストをまとめました。

若者のアルバイトにおけるコロナ危機の影響

特に高校生がなぜアルバイトをしているのか?自分の携帯電話料金が欲しいだけでは?みたいなことをよく言われますが、実は、7割が「貯金」という調査も。

https://www.mynavi.jp/news/2019/11/post_21721.html

教育を受けるのに、家庭の負担額が先進国で最も多い日本(教育の公的支出が35カ国中最下位の日本 https://resemom.jp/article/2019/09/11/52413.html )、このコロナ禍により、子どもたちの進学の道が閉ざされてしまうのではないかと危惧しています。

 

 

 

資金調達・ファンドレイジング

2020年6月12日

6月12日は児童労働反対世界デー

今日は児童労働反対世界デー。ご無沙汰してしまったこのブログも、今朝のJ-WAVE JK Radio Tokyo Unitedのラジオを聞いてくださった方がご覧になるかも!と思って更新させていただきます!

ACEは1997年、学生だった私が、児童労働に反対するグローバルマーチの活動がやりたくて
立ち上げたNGOです。あれから22年、現在はご寄付が税控除の対象となる認定NPO法人の資格も得て、職員も13名となり、活動地もインド、ガーナ、日本と広げることができました。インド・ガーナの28村で2360人の子どもたちが児童労働の状況から抜け出し、1万3500人の子どもたちの教育環境の改善を助けてきました。

世界推計が発表された2000年から、減少傾向を続けてきた児童労働。しかし、新型コロナウィルスの影響は、1億5200万人の児童労働者にも、そしてそのリスクが高い子どもたちにも出ています。学校が再開されても子どもたちが戻ってこず、働くのではないか、、、そんな懸念の声が世界であがっています。

私たちが毎日使うものにも、実は児童労働は関係しています。携帯電話のバッテリーに使われるレアメタルの採掘に。チョコレートの原料カカオの栽培されている畑で。そして実は、大量の農薬を使い健康被害がひどいコットン畑でも、多くの女の子が働いています。そのつながりが見えていないのが現状ですが、辿っていくとそういうつながりが浮き上がってきます。

そんな中、私たちができることは何か。

消費者として、意識をして商品を選ぶこと

企業人として、児童労働などの人権侵害に加担しないようなビジネスモデルを確立させること

政府関係者として、子どもの利益を優先する政策に十分なリソースをあてがい、プログラムを実施すること

市民として、問題について知り、自分が出来るアクションを起こすこと。

それぞれの立場で、出来ることがあります。

そしてACEの活動は、消費者、企業、政府、市民、それぞれのみなさんと一緒に作り上げてきた活動です。

現在クラウドファンディングに挑戦しています。ぜひ、応援してください。
https://readyfor.jp/projects/ACESDGs2020

今こそ誰一人取り残さない。 ACE SDGsプロジェクト2020開始のお知らせ

協力したいけど、コロナ禍で私も大変なんです、、という方もきっといると思います。

誰もが当事者である今回のコロナの影響ですが、その受ける影響には大きな差があるように思います。日本の中でも非正規雇用の多くの人が収入減となり、若者も含めて大変な状況になっている人が多いと思います。そういう方々にはぜひ、自分の状況について自分を責めるのではなく、アクセスできるサポートがあればアクセスしていただき、可能な限り、頼れる制度や人を頼ってもらいたい。そこに支援がいきわたるように、国内でも声をあげていかなくてはならないと思っています。

そしてそんな中、自分とは違う状況の人に想いを馳せる共感、分断を乗り越えるパワー、格差を広げない政策選択が必要だと思います。

最後に、誰でもできることを、ひとつ。

ACEの活動を応援してくれている、谷川俊太郎さんが、ACEのために書き下ろしてくださった詩のシェアです。

児童労働について子どもの目線になって書いてくれたこの詩の動画を、ACEのFacebookページでご紹介しています。ぜひ見てみてください。そして、もしよければ、あなたのお友達も見てもらえるように、この投稿をシェアしていただけたら幸いです!

児童労働の問題を知らなければ、問題はその人にとって「ないこと」になってしまう。6月12日の児童労働反対世界デーを機に、ますます困難な状況に追いやられそうな子どもたちのことに想いを馳せる2分間を、シェアしていただけませんか?

この投稿にはクラウドファンディングへのリンクも貼ってありますので、まるごとシェアしていただけるとありがたいです!

https://www.facebook.com/watch/?v=565595747662302

そのこ

6/12は児童労働反対世界デー!詩「そのこ」

ご協力、どうぞよろしくお願いします!

 

児童労働

2019年6月16日

6月16日はアフリカ子どもの日ーその理由を知っていますか?

本日、6月16日はアフリカ子どもの日です。
そこで今日は少しこの日にまつわる話を紹介させてください。

【児童労働が最も多い地域、アフリカ】
実はアフリカは、児童労働者が最も多い地域。
世界1億5200万人のうちの、全体の47.6%、7千210万人が、アフリカの児童労働者です。
世界の子どもの10人に1人が児童労働者にあたるのですが、アフリカでは5人に1人の割合と、抜きんでて割合が高くなっていること、また児童労働者数が全体では減少傾向にある中、アフリカでは増加していることが、懸念されています。
アフリカ連合(AU)では、この事態を受け、現在、児童労働撤廃に向けた10年アクションプランを議論中、今年中に決定する予定です。世界の児童労働問題が解決できるかどうかは、アフリカの進展にかかっているといっても過言ではありません。

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お知らせ・報告メディア掲載

2018年10月23日

なぜ、いま、わざわざ「子どもの権利」なのか

このブログも長らくご無沙汰してしまいました。あと2カ月で2018年も終わりですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか? 私のほうは、2人の娘(6歳と3歳になりました)と、仕事と、家族のモロモロと、相変わらずジャグリングしながら、でも基本的には楽しく、過ごしています。

昨晩(10月22日)には、堀潤さんにお招きいただき、dTVのニュースXという番組(生放送)で出演させていただきました。 そこでもアピールした「子どもの権利サポーター」の募集について、今日は書きたいと思います。

実はACEは2004年からマンスリーサポーター制度を開始し、現在約450名弱の方が毎月ご寄付をくださっています。ありがとうございます!

このマンスリーサポーターの名称を今月から「子どもの権利サポーター」に変えさせていただき、現在11月20日の世界の子どもの日(国連子どもの権利条約が出来た日を記念している日でう)までに入会くださった方には安田菜津紀さんのカレンダーがもれなくあたる、というキャンペーンを展開しています。 (こちらをご覧ください)

以前から、この名称を変えたいな、と個人的には思っていたのですが、「月々寄付する、がわかりやすくてよい」という意見もあり、またしっくりくる名称も浮かばず、10年ぐらい前に提案したきり、そのままになっていました。

2017年にACEの理念をビジョン・ミッション・バリューから、パーパス・フィロソフィー・ウェイ に変え、また内容も変えたこともあり、今回このマンスリーサポーターの名前も変えよう、という流れで、この名前に行きつきました。

「権利」って、硬い・・・そう思われたた方も、多いかもしれません。

入り口は、もっと誰でも入りやすい名前のほうがいいのではないか、という意見もありました。 それでもどうしても私がこの名前にこだわったのは、ワケがあります。 「子どもの権利」を広めたい、と思ったからです。

なぜそう思ったかというと、その理由は2つあります。

ひとつは、子どもにまつわる問題、虐待、体罰、ブラック校則、児童労働、性的搾取、などなどの問題が「なぜ起きるのか」と「なぜ?」を繰り返していくと、行きつく答えが「子どもには人として大切にされる、尊重される権利が、ある」ということ自体が、知られていない、理解されていない、また実際にどのようにしたらいいのかわからない、そういう状況下で様々な問題が起きているのではないかと思ったからです。先日、児童相談所や虐待の子どもの保護に関わっている方々と意見交換した時に、その方々の口から「やっぱり子どもの権利が守られる社会にならないと・・・」と出てきた時にも、確信しました。

もうひとつは、ACEがそれをあえて言うことが、アドボカシーになるかもしれない、と思ったからです。 私たちは20年前に、日本の団体がほとんど見向きもしなかった「児童労働」という問題に取り組みはじめました。はじめは「貧困をまずなくさないと、順番が違う」とか、「教育を充実させれば自然に解決する」とか言われたりして、なかなか理解してもらえませんでした。

でも今、児童労働と検索すると、多くのNGOもこの言葉を使って自団体の広告を出していますし、私たち以外の方々の口から「児童労働」という言葉を聞く機会が、企業や研究者やエシカル業界などで増えてきました。それを目の当たりにしたとき「とにかく言い続けること、発信し続けることで、他の人もアドボケートになってくれる」と実感したのです。

「児童労働」自体もまだ一般的になったとはいえません。それでも、市民権はだいぶ得てきたように思います。これからACEが「子どもの権利」と言い続けることで、それをサポーターの名前にわざわざつけることで、子どもの権利を日本に広めるチカラにしたい。そう思ったのです。

子どもの権利サポーターはACEのひとつのチャレンジです。 なんだかよくわからないという方もまだ多いと思います。 これから時間をいただいて、少しづつ、工夫してお伝えできるようにしたいと思っています。

ぜひこのチャレンジを応援してください。よろしくお願いします。

2018年10月23日 岩附由香

NewsX

お知らせ・報告

2017年10月6日

ソーシャル・イノベーション・サミット2017 参加報告(その2)

さて、私が登壇したセッションは、「コレクティブ・インパクトの最前線」と題されたセッション。今回、「企業連携/児童労働のイノベーター」というタイトルで参加させてもらったのですが、そもそも今回の参加動機が不純(?)のため、正直、「何を話せばよいのだろう・・・」と、自分が貢献できる度合いに全く自信が持てぬまま、「こんな分野でコレクティブインパクトを起こしたいでーす」というプレゼンを作って送り、今年2度目の神石高原入り。

一緒に登壇したのは、ザ・PWJの大西さん、日経BP酒井さん、RCF藤沢さん。それぞれ面識はあり、お付き合いも多少あるけれど、この組み合わせでどんな話が展開されるのかが未知数でドキドキ。(正式なプログラムはこちら

当日の様子はこんな感じ(神原さん撮影を拝借)。

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事前にモデレーターのFundrex平尾さんから頂いたメールには、このセッションの進め方が詳細に書かれており、「はじめに自己紹介兼ねて5分を話したのちに・・・(中略)最後にメッセージを一字、紙に書いて出してもらいます」とあった。

一字!漢字一字。これは事前に考えておかないと出んわ・・と、広島駅から福山駅に移動する新幹線(30分弱)の間に、ちょっと考えたら浮かんできた文字があり、おし!これで行こう!と決めて、セッション前に「漢字一字だよね?」と確認したところ、これが「漢字一字」ではなく「一言」だった、ということが判明(笑)。

びっくりしたー(というか平尾さんが私の勘違いにびっくりしていた<笑>)。

でもなんかいまさら変えられず、そのまま漢字一文字で発表しました。

セッションの内容は自分が登壇していたところは緊張もあってかあまり覚えておらず、なのですが、大西さんが「NPOはもっとお金を上手く使って投資、回収できるはず」「れつごをとってくれる銀行が必要」と、お金の流れのイノベーションの必要性をいっていたこと。実はこの登壇中、「れつご」(劣後)の意味がわからなくって、後で大西さんに聞いたところ、銀行がお金を貸すときに、債権者として返してもらうのは一番最後でいいですよ、と言ってくれることらしく。何十歩、何百歩も先を行っている大西さん、私の貧弱なボキャブラリーと知識ではついていけないことが多く・・・反省というかなんというか。

で、私の発表した、漢字一字はなんだったか、というと。

「破」

突破、とか破る、の字ですね。

ディズニー映画の「メリダとおそろしの森」を見たことがある方は、メリダがそれまでの伝統を破り、自分で結婚相手を決める、ということをしていい、と熊になっちゃったお母さんが「破る」ジェスチャーをしているところを想像してください(知らない方はなんのこっちゃだと思いますが、ごめんなさい)。

時代遅れのルールは、破っていいんじゃないか。そういうルールを疑ったり、デフォルトとしてととらえるのではなく変えたり、新しく作ったりしてもいいんなじゃいか。もちろん人権など犯してはいけないルールはあるけれど、これからイノベーションを起こすには、もっと積極的に破っていってもいいんじゃないか、そんな話を、しました。(そして、すみません、単なる、思いつきです・・・)

当然このセッションもバズセッションがあり、周りの人と意見交換をしたのですが、登壇者でバズっている写真(事務局撮影)がこちら、

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大西さんが良い笑顔!ラーちゃんもよしよしされてうれしそう。

 そして事務局から送られてきた写真には大西さんと岩附のツーショットも!
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 とっても光栄なツーショット。

そして私がまぶしそーに大西さんを見ております(睨んでない、睨んでないです。目がもともと細いんです。)

いやー、なんでもっとにこやかに聞いていなかったんだ私、そして顔がむくんでいるわー、とこの写真見て反省。実は前の日遅くまで・・・飲んでたんですよね。前日の91日(金)は広島市内で開催された「平和のためのマーケティング経済人ミニフォーラム」に参加して、ダイバーシティーのワークショップに登壇していたんです。そこでご一緒させていただいた方々と、レセプション終了後に2次会をしてしまい、2日の朝に広島から福山に新幹線で移動したのですが、瞼が重そうなのはそんなわけで、決してぶすっとふてくされているわけではありません。

憧れの大西さんとのせっかくのツーショット写真の私の残念さはさておき、報告はまだまだ続きます。

 

お知らせ・報告

ソーシャル・イノベーション・サミット2017 参加報告(その1)

9月2日、3日に広島県は神石高原町で初めて行われたソーシャル・イノベーション・サミット2017に参加してきました。

日本ファンドレイズ協会の鵜尾さんから「来ませんか」とお声がけいただいたとき、間髪を入れず「行きます!」と答えてしまったこのサミット。(週末の予定は家族と要調整のため、家族が期待している模範解答は“ぜひ伺いたいのですが、家族の予定を確認して改めてお返事いたします”です)

私がどうしても行きたいと思ったその理由の一つは、この主催団体であるピース・ウィンズ・ジャパンの代表理事、大西さんにまた会って、インスパイヤされたかったから。

私にとって大西さんは、“Think outside the box”の実践者。発想も実行力も凄すぎて、刺激的過ぎて、半年に一度くらい、そういう強い刺激を受けると自分も少し枠を外れて考えることに近づけるような気がするから。

行って参りましたので、ここから何回かに分けて、報告を書かせていただきます。

→ プログラムはこちら

オープニングセッションは、日本ファンドレイジング協会鵜尾さんのアゲアゲモデレーションの中で、大西さん、神石高原の町長で地域活性化のスペシャリスト入江さん、サンデーモーニング出演がいつもまぶしいジェンダー専門家といえばこの方、大崎さん、ピースウィンズのワンコ担当理事(とご本人がおっしゃっていたのですが、この日着てらっしゃったTシャツもワンコでした)、東大大学院教授の渋谷先生、ロート製薬会長の山田さんが出演。

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あと、「ホモサピエンスには任せておけん、ということでお犬様代表として」(という大西さんによる紹介)ラーちゃんがそろそろーっと出てきてみんなの足元にすりっときてくるっとしっぽまいて座ってました。かわいい・・これだけでもかなり癒される・・・。

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事務局が送ってくれた写真の中に、オープニングセッションでのバス・セッションで私が話している姿が写っていました。ちなみにすっごい良い表情で私の話を聞いてくれているのはBusiness Insider Japanの編集長、浜田敬子さん。浜田さんとはこの時にはじめてきちんとお話ししたのですが、今回参加して出会えて本当にうれしかった方のお一人。浜田さん登壇のセッションでは、首がちぎれるかと思うくらいうなずき「すんごい首降ってる人がいると思ったわ」と言われました(笑)。同じグループでお話しているのは、鳥取県からご夫妻でいらっしゃっていたお2人。科学的な有機農業、どろんこ幼稚園など、このお2人のされていることも、とても興味深かった!こういう地域も、分野も異なる方々と出会えるのも、このサミットならでは、ですね。

ここから何回かに分けて、当日の様子や私が思ったことを報告していきます!

ソーシャル・イノベーション・サミット2017 参加報告(その2)

児童労働

2017年9月13日

NGO Forum for Alliance 8.7

2017年9月12日、13日と、世界中から現代奴隷・児童労働などに取り組む NGO の代表者が集まる会議、NGO Forum for Alliance 8.7 がロンドンで行われています。 Working together to end modern slavery and child labour という副題の通り、SDG8.7 の、現代的奴隷・強制労働・人身売買・児童労働の撤廃に向けて、NGO としてどのように ILO が提唱している国際枠組み”Alliance 8.7″に engage していけるのか、といことを探るための会議です。
http://www.alliance87.org/

 

今回のこのフォーラムの主催団体、The Freedom Fund は 2014 年に複数の団体・フィランソロピストが立ち上げた団体。現代的奴隷に取り組む団体です。 Global Slavery Index を発表しているWalk Free Foundation などとも、姉妹団体のような形のようです。
https://freedomfund.org/

 

 

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The Freedom Fund CEO の Nick Grono さんがレセプションにて挨拶

 

今回の会議への招待は、私が Global March Against Child Labour の理事であるからのようで す。急な招待で、日本ですでに予定していた講演の講師を白木に交代するなど、ご迷惑をおかけ してしまったのですが、世界の同じ問題に取り組む団体の代表レベルの方々が集まる会議に、ど うしても行きたい!となり、無理いって参加を決めました。

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レセプションにて、児童労働に反対するグローバルマーチ代表の Tim さん、フィリピンで児童労働 に取り組む Cecilia さんと

 

細かいことですが、空港には私の名前を持ったタクシードライバーが待機してピックアップしてくれ て、先進国の NGO でも渡航費も宿泊費も全部もってくれて、本当に助かります。(こんな大事にさ れている感じの NGO の会議はなかなかありません)

 

ちなみに The Freedom Fund は現代的奴隷、強制労働、児童婚などの問題に取り組むイン ド、ネパール、エチオピア、タイなどの団体と連携して、8,923 人を解放してきた、とその 報告書にはあります。今回の会議は、そのようなプログラムを担うパートナー団体を含む、 約 65 人以上が参加しています。

 

1 日目の午前は、ILO で Allaince8.7 を主に担当している Beate さんに質問を投げかけるセッションと、それをもとに、5つのグループに分かれて、NGO がどのようにこの Allianceに engage していくべきか、障害やチャレンジはなにか、ということを話し合いました。

 

私は事前にそのグループディスカッションの Rapporter を依頼されていました。どのような経緯で私に白羽の矢が立ったのか全くわかりませんが、参加者の前で話さないと、日本から NGO が来ているということすら認識されない可能性があります。これはチャンス!と、 やります!といいました。

 

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私のグループは、タイ、ガーナ、ヨルダン、パキスタン、コスタリカ、イギリス、アメリカ、、 日本、ヨーロッパから、12 人。同じ Global March の理事であるコスタリカ出身の Virnigia に書記をあらかじめお願いし、1 時間ちょっとの議論を行い、それをまとめて全体に報告す る、という役目でした。

 

日本語でワークショップをやって要点をまとめるのは普段慣れているのですが、英語でやるとなるとまたちょっと別です。また、ビジュアルも何もないと、10 分間、ノンネイティブのわかりにくい英語の報告をただ聞くのでは、聞いている方も印象に残りずらいと思い、急 遽、まとめを作って、発表しました。(ちなみにでかいフリップチャートは、グループディ スカッションをファシリテートしながらも、使いました。)

 

要点をまとめ、与えられた時間内に、同じグループからの追加コメントができる時間ものこして報告を行い、無事役目を果たせたと思います。コメント追加ありませせんか、とグルー プメンバーに問いかけたら、パキスタンからの参加者が手を挙げてくれて、コメントがある のかと思ったら。「OK だよ!」というサインでした。

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そもそも現代的奴隷をどう定義したらいいのかについては、この後詳しく書こうと思いま すが、この会議に参加して感じたことは「日本の NGO とつながっている団体がほとんど皆 無」だったということです。

 

会議前日のレセプションで、欧州をベースに世界各国に事務所を持つ比較的よく知られて いる国際 NGO の会長さんにお会いしたのですが、

 

「日本に NGO ってあるの?あなたが、日本の NGO の人で会う初めての人よ」
(彼女はボランティアで会長をやっているそうなので、プログラム実施にかかわったこと がない故かもしれなませんが)

 

と言われたり、

 

米国の人身売買に取り組む団体(日本にも関係団体があり)の人から 「こういう会議に日本人がくるって珍しいよね」と言われたり。

 

いい悪いではなく、とにかくそういうリアクションがあったことがひとつ。

 

そしてもうひとつは、この同じ2人の人と話をする中で、例えば日本に消費者教育推進法が できたり、ACE が消費者教育向け教材を販売しそれが自己財源にもなっているという話や、 休眠預金法の話などをする中で、このお二人が「そうなの!もっと聞かせて!」「それって すごいいアイディアだよね!」というようなリアクションがあったことです。

 

つまり、日本の市民社会で起きていることや、日本の NGO がやっている Good Practice は、 他国で活動を展開している NGO にとっても、inspirational であり学ぶものがあるかもし れない、ということなんです。 こういう国際会議に来ると、「とにかく学ばせてもらう」というマインドにどうしてもなっているのですが、今日 1 日を通じて私が感じたことは、「児童労働については、やはり自分はエキスパートの域に入っている」ことと、「大局的にアドボカシーの機会をとらえようと している少ない人の1人かもしれない」ということです。

 

私のグループでの発言や、全体会でのコメントを聞いて「君は Big Picture を捉えているね」 と言ってくださった方がいて、ああ、そうなのかもしれない、と思いました。 児童労働に関する ILO 条約の内容、定義、ILO のグローバル推計の出し方やその背景、国 連ビジネスと人権指導原則にからめた動き、SDGsや HLPF(High Level Political Forum)の動き、その関連するすべてを網羅してわかっている人は、その会場にいるごく少数、もしかしたらほとんどいなかったかもしれない、とうことです。

 

自分でそんなことをいうのもおこがましい感じですが、驚きとともに、そういえばかれこれ 20 年間、児童労働一筋でやってきているもんなぁ、いろいろなアドボカシー活動にも参加させてもらってきたもんなぁ、とその蓄積が自分の中に確実にあることを、確認したのでした。

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Dinnerの様子

 

日々是発見

2017年8月24日

願ってアンテナを立てておく

今日は国際オーガニックEXPOのセミナーに登壇。
https://organic-expo.jp/(今週土曜日まで!)

山口真奈美さん(コントロールユニオン日本などで活躍する認証業界の第一人者)からのご指名だったため、
いそいそと出かけていきました。
いろいろなところでご一緒している、先日も事務所に来てくれたばかり(私は喉がはれて
入院してて会えなかった)末吉里花さんと、今日初めてお会いした、温野まきさんと。

15分のそれぞれの発表はみんな時間を守り、残りのトークセッションも真奈美さんの
素晴らしいモデレーションで話しました。

オーディエンスがいなかったらどうしよう、と思っていたのですが、
席を立つ人もほとんどいなくて、立ち見もあり、よかったです。

その中で、森永製菓さんとのコラボの話でオーディエンスから「どのように実現したのですか?」
とご質問をいただいたので、
「児童労働のないチョコを作りたい!っと、なんのコネもないところから願っていて、
まずその願いをもって、それでアンテナを立ててたら、紹介された、言いふらすのも
大事かも」
というような話をさせていただいたのですが、

そうしたら!

トークセッション終了後に、名刺交換をさせていただいた方が、
チョコレートの関係でお会いしたいなぁと思っていた会社の方で!
オーガニックとはそれほどご縁がなさそうな業態の方なので、まさかここにいるとは思わなかった
のですが、私が「この企業とやりたい!」とACE内のMTGで話していたところだったのです。

びっくりー!!!!

そして嬉しいーー!!!!

9月にお会いするアポイントを取らせていただくことになりました。

願っていたら、引き寄せちゃった!っという感じです。

実現したらすごい嬉しいなぁ。

そんな機会をいただいた真奈美さんに、本当に感謝です。

場内でオーガニックコットンを広められている皆さんとご挨拶して、真奈美さんプロデュースOrganic Lifeコーナー
で木のぬくもりが気持ちい家具や画期的なパーティションをいつか使えるといいなと妄想して、
帰途につきました。

About myself 自分のこと日々是発見

2017年8月17日

ブログを書くということ

前回更新からかなり時間がたってしまいました、この代表ブログ。

先ほどACEスタッフでMTGをしていたら「自分がACEのスタッフ募集へ応募するときに、代表ブログを読んで、そこに書いてあるリアルな感じがよかった」という職員のフィードバックを受けました。

更新しなくちゃ、更新しなくちゃ・・・と思ってはいるのです。

でも、つい携帯でさっと更新できるFacebookに流れてしまい、このブログ更新をかなりの間怠っておりました。

講師依頼をしてくださる方の中には、かなり昔の投稿まで読んで、ご依頼してくださる方とか、いらっしゃるんです。

それでもなかなか更新できずにいたのですが、とにかく何も考えず、これといってネタもないけれども、とにかく今日は更新してみよう、と思って、書いてみました。

実はつい最近、喉が腫れて軽く入院したりなんぞしまして、点滴につながれて寝そべっていなくてはならない時間があったもので、この半年を振り返る機会がありました。

人はつい、「できなかったこと」「できていないこと」にフォーカスをあたがちなのですが、この半年間実にいろんなことをやってきたなぁ、と。

特に大きかった変化は、3月に「児童労働に反対するグローバルマーチ」の理事になったことです。この国際組織の理事になったことで、入ってくる情報量と質が1000%ぐらいになり、今年11月に開催される児童労働の国際会議へのアドボカシーを含め、英語で考え、発信する機会がドワッと増えました。

なんちゃって帰国子女ではあるものの、英語を書くこと自体はあまり得意ではないため、メールひとつにとっても、意外と時間がかかったりします。ましてや、「この文書の、ここの部分に、こういうことを足した方がよいと思う」という政策提言系のものは、文書を読み込み考える時間+それを英語でどう表現すべきかを考える時間を含めかなり時間がかかります。

今年の秋は、9月、10月、11月と連続で国際会議への出張があり、中にはプレゼンをする機会もあるため、英語の勉強含め、やっていかなくてはならないなぁ、と思っているところです。

なんでもない近況報告になってしまいましたが、ひとまず「ブログを更新する」という目的を今日は達成したということで、これをいかに続けるかを考えながら、今日はここで終わりにします。

こんな不定期更新ブログでも、読んでくださる方、ありがとうございます。

アドボカシー/政策提言

2016年12月21日

日本版「現代奴隷法」実現に向けて、動き始めてます

今年9月、アメリカの元上院議員、トム・ハーキン氏が来日しました。

ハーキン氏は、米国がこれまで世界の児童労働問題に多大な資金を提供するきっかけを創った議員で、カイラシュ・サティヤルティ氏にインスパイヤされた人のひとりです。

そのハーキン議員来日中に、日本の国会議員数名とのランチョンミーティングを行いました。そこから、それ以外のいろいろな方々のご縁もきっかけに、多くの政策提言の機会に
恵まれました。

実はTPPの中に、「強制労働や児童労働によるものを輸入しないことを奨励する」という
条項が含まれています。TPPはこれからどうなるかわかりませんが、ビジネスと人権国連指導原則の流れもあり、イギリスでは「現代奴隷法」が、アメリカでも各種法律が制定され、サプライチェーンの人権問題に企業・政府が真剣に向き合うことを求める流れがきています。

しかーし!

日本には、これらに対応できるような法律がありません。
これは人権の問題だけでなく、企業の競争力の問題でもあります。
欧州や英国で新たにできたスタンダードに合わせるために、日本企業はあわてて対応をしなくてはなりません。そうではなく、日本から、ルールメイキングを行って、ビジネスと人権、ひいてはSDGs達成に向けて企業がより積極的に貢献し、またそのような企業が正当に評価されるような環境を政府が作ること・・・これを私は目指したいと思っています。

そのような問題意識もあり、以下の政策提言書を10月に作成しました。

ACEの政策提言書(PDF)

これを元に、様々な方々の協力を得て、国会で児童労働が話題にすることに成功しました。

国会での質問:

【2016年10月28日 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法の一部を改正する法律案 田嶋要議員

http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=46130&media_type=

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/009819220161028005.htm

 

【2016/11/21 TPP特別委員会で「児童労働」について意見 松川るい議員】
youtubeです。39分30秒からです。
https://www.youtube.com/watch?v=xw0ISuQo_R4

【2016/12/8 TPP特別委員会 徳永エリ議員】

https://www.minshin.or.jp/article/110555/

また、政府からの回答はまだですが、石橋議員から質問趣意書が提出されています。

環太平洋パートナーシップ協定が定める強制労働及び児童労働の撤廃目標と企業のサプライチェーンにおける人権保護に関する質問主意書 石橋通宏議員

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/192/meisai/m192060.htm

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/192/syup/s192060.pdf

 

2025年までに児童労働をなくすというSDGs8.7を達成するのに、ACEが出来ることで
最大限貢献できるインパクトが大きい取り組みが、この法律を作ることではないか。
日本企業のサプライチェーンの人権課題に、政府も支援する形で取り組みを進めることがで
きれば、これは日本企業の競争力強化だけでなく、実際の現地の変化にも波及効果をもたらすことができるのではないか。
 
これが私の仮説です。
 
このようなアドボカシー活動ができるのも、ACEにご支援いただいている皆様がいるから。この1年の多大なご支援に心より感謝申し上げるとともに、来年からのACEの新しいジャーニーにもぜひ引き続きお付き合いいただけますよう、お願いさせていただく次第です。

 

アドボカシー/政策提言企業の社会的責任(CSR)児童労働

2016年10月28日

私のアドボカシー活動、2010年の出来事を振り返ったときに。

今朝、政策提言系の宿題をやっていたところ、泣いてしまいました。
 
その原因は、宿題の関係で2010年ぐらいに活発だった「社会的責任に関する円卓会議」の過去メール。
 
ちょっと前段の説明が長くなりますが・・・
 
社会的責任に関する円卓会議は、「円卓会議は、多様な主体が対等な立場で参加し、政府だけでは解決できない課題に協働して取り組むための新しい枠組み」なのですが(少なくともHPにそう書いてある)、NPO/NGOセクター代表として運営委員に選出してもらい、「地球規模課題の解決への参画」ワーキンググループの事務局をACEが務めておりました。政府も主体のひとつとして参加しており、その他金融、消費者、事業者(経団連、同友会、商工会議所)、労働組合(連合)、NPO/NGOセクターから代表が出ている会議体でした。
 
で、児童労働に関してこの会議で合意にもっていこうとした政府の取り組みとして「労働・人権に配慮した調達促進の元となる法令の整備と行動計画の策定、それに基づく労働・人権に配慮した製品の利用の促進についての各種施策」という提案をACEがして、ワーキンググループで合意、資料として事務局へ提出したら、運営委員会の会議の前に政府側から「それは引き取る省庁がないので無理」といわれ、削除を求められ、結局誰かの助け舟で「政府への提言」として会議資料に記載することになったという経緯があります。
 
事実上「児童労働についてはあなたが出したどの案も政府はやりませんよ」と言われたも同然。最終的な協働戦略には、政府がやることだけ何も書いてないのもおかしいので、当たり障りのない記述が残っています。
 
私としては、2010年時点のこの頃から、サプライチェーンの児童労働に対する法整備を政府にしてほしいとアドボカシーしてたんだな、という自分自身のその時点での確信があったことの確認ができました。
 
で、なんで泣いたかっていうと、政府側から「これは削除」って言われてそのことについて比較的心情が通じていた霞が関の某お役人様とのメールのやりとり。
 
「児童労働は残念です。ACEの円卓会議との関わり自体をどうしようかと思うほど、政府の(*行動計画として)記述がないのは私にとってダメージが大きいです。と落ち込んでいても仕方がないのでこの学びを今後に活かしたいと思います。こちらも対策が遅くなったことは否めません。」
 
と私が書くと、それに対し、
 
「岩附さんや植木さんが、ボランティア的な形で、多大な貢献をされていることに頭が下がる思いです」とはじまり、でもそのような事情を知らない役所の同僚はDefensiveな反応をしがちで、自分自身で省内を説得して回っても、役人的ロジックで「そんな話は聞いてない」と言われるとなかなか反論しにくく、外から見ているとわずかな修正でも「軌道修正×関与している役人数」を見ると、比較的大きなインパクトがあるもの事実で、きっとフラストレーションやら怒りやら軽蔑やらを感じられていると思うけども、ご容赦ください、とつづき、
「私も立場上言わざるを得ないことは言いますが、それとは別に、改めて感謝と敬意を表する次第です。」
と結ばれているメールを、発見したのです。
 
2010年当時、すごくがんばっていた私(そして植木美穂!当時の資料がきちんと日付が入って残っていることとか、やっぱり素晴らしいよ)、上手くできなかったその時の悔しさ、でもそれに対して理解を示してくれていた政府側の人がいたこと。
 
とにかく、必死にもがいていた自分の足跡を発見してしまい、なんだか涙が出てしまいました。
 
さて、ただいま政府は持続可能な開発目標(SDGs)の政府の活動についてパブコメを募集しています。
 
◎総理官邸SDGs 推進本部 実施指針「⾻子」 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/
◎パブリック・コメント SDGs 実施指針 http://ow.ly/ZAqK305iJUx
 
児童労働は目標8の8.7に2025年までにあらゆる形態の児童労働をなくすとありますが、日本政府の実施指針の骨子、また付表にも、「児童労働」に関しては国内・国外とも一言もありません(性的搾取、人身取引については言及あり)。
また、目標12の持続可能な消費と生産の中に、持続可能な取り組み導入と情報の定期報告について(12.6)、持続可能な公共調達(12.7)に記述がありますが、現状日本の法律としてあるグリーン購入法は環境しかカバーしておらず、政府の調達方針の人権・労働分野については未整備な状態です。でも、今の行動指針付表には「グリーン購入の促進」しかなく、12.6についても「ESG投資の促進等による環境に配慮した事業活動の推進」しかありません。
 
サプライチェーンの人権・労働問題は、またもや置いてきぼりです・・・・(担当する省庁がいないから!)
 
TPPの労働章にも、「全部又は一部が強制労働(児童の強制労働を含む。)によって生産された物品を他の輸入源から輸入しないよう奨励する」って書いてあり、英国奴隷法もできて、いよいよ世界はサプライチェーンの人権問題に向き合おうとしているのに、日本だけ置いてきぼりに・・・
 
5月に来日したカイラシュさんが言っていた3Dが
Dream -big&better
Discover -your strength and opportunity
Do! – Act now!
 
この3Dを胸に刻み、今できることを、やります!
超長文になってしまいましたが、ぜひご一緒に!

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