コットン畑で働いていたバーギャラクシュミちゃん(インド)
ブリッジスクールでの勉強を見せてくれました
コットン生産が盛んなインド南部アンドラ・プラデシュ州(2014年からテランガナ州)の村に住んでいるバーギャラクシュミちゃん(仮名)は、お母さん、お兄さん2人、お姉さん3人の7人家族の末っ子です。 お父さんが数年前に亡くなり、生活のため家族全員で働いていました。
バーギャラクシュミちゃんも村の農家に雇われてコットン種子やピーナッツなどを栽培する仕事をしていて、学校に通うことができませんでした。朝10時から夕方6時まで働いて、1日の賃金はおとなの賃金も安い20~60ルピー(約40~120円)でした。
村でピース・インド プロジェクトが始まってから、彼女の生活は大きく変わりました。プロジェクトが運営する「ブリッジスクール」に通うようになったのです。ブリッジスクールでは、働いていて学校へ行けなかった子どもたちも基礎から勉強することができます。ブリッジスクールが開設されたことを知ったお母さんが、バーギャラクシュミちゃんに話したところ「勉強したい」と自分から通うようになりました。
2人いるお兄さんは小学校に入学はしましたが、4年生くらいで中退してしまいました。お姉さんたちも仕事のため誰も学校へ通っていません。お母さんも学校に行ったことがないく、読み書きができませんが「家族の中で少なくとも1人は教育を受けさせたい」と言ってバーギャラクシュミちゃんを応援しています。
正規の学校へ通えるように橋渡しする「ブリッジスクール」
バーギャラクシュミちゃんの家族
一つ上のお姉さんは、妹がブリッジスクールに通い家でも勉強している様子を見て、うらやましいと思うようになったそうです。バーギャラクシュミちゃんは一緒に勉強しようと、お姉さんを励ましています。
ブリッジスクールでは、学用品や制服が支給されて、読み書きや計算を学んだり、給食を食べることができます。バーギャラクシュミちゃんは「勉強するのが一番楽しい」と笑顔で言います。
13歳のバーギャラクシュミちゃんは、ブリッジスクールに通う子どもたちの中でも一番の年上です。一生懸命読み書きを覚えたり、友達と遊んで楽しそうに笑っている姿は、これまでの時間を取り戻しているようにも見えました。自分の意志で教育の機会をつかみ、家族の将来も変えるかもしれない、そんな大きな一歩を踏み出しています。
世界中にいる「そのこ」のことをまずは知ってほしい
バーギャラクシュミちゃんのような子どもたちを児童労働から守るため、まずは多くの人に児童労働について知ってもらいたい。そのために詩人 谷川俊太郎さんが書いてくださった詩「そのこ」を、ぜひ身近な人へ伝えてください!
(詳しくは「そのこ」の未来キャンペーン特設ページをご覧ください)
1,000円で子ども1人の給食1カ月分を支援できます
バーギャラクシュミちゃんのような子どもたちを危険で有害な児童労働から守り、教育を受けられるよう、ACEはインドのコットン生産地域で「ピース・インド プロジェクト」を行っています。インドのコットン生産地域で児童労働をなくし、村人たちが持続的に村の課題に取り組むための環境を作るため、ぜひ「コットン募金」へのご協力をお願いします!
インドのコットン生産地域の子どもたちを支援「コットン募金」
みなさんからお寄せいただいた「コットン募金」は、子どもたちを危険な労働から守るための活動に活用させていただきます。クレジットカードがあれば、インターネットからいますぐ寄付ができます。
- カテゴリー:子どものエピソード
- 投稿日:2010.06.28