新型コロナウイルス影響下でのプロジェクト活動地の状況について(4月30日時点)

新型コロナウイルス影響下でのプロジェクト活動地の状況について(4月30日時点)

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 新型コロナウィルス影響下でのACEの活動地での現状や、プロジェクトの活動状況をお伝えします。

ACEの海外での活動地である、ガーナとインドでは、どちらも日本人の駐在員がおらず、現地パートナー団体とプロジェクトを実施しています。新型コロナウィルス感染拡大は両国にも起きており、入国制限により3月からACEスタッフの海外出張は中止しています。

現地パ―トナー団体からの情報をもとに、活動地域の現在の状況をお伝えいたします。両地域においても、現在、外出禁止や休校の影響による子どもやおとなへの状況について状況把握を行い、今後の活動について検討しています。 ガーナ、インド、それぞれの活動状況に関しては、以下をご参照ください。

 

ガーナでの活動状況

【ガーナの状況】

  • ガーナ国内の感染者数:1,671人(4月30日現在)
  • 3月30日より主要都市および一部感染のリスクが高い地域に対し、外出禁止令発令(4月20日に解除)
  • 3月30日より全国一斉休校中

【活動地域の村の状況】

  • 3月20日〜4月20日まで外出禁止令が発令されていましたが、現在プロジェクトを実施している地域は対象には含まれていなかったため、プロジェクト実施地の人々は通常通りの生活を送っていました。
  • 現在、活動地域の村を含め、全国一斉休校中で、今のところ再開の見通しは立っていません。ガーナ教育省は全国向けにオンライン授業を導入していくことを発表しましたが、村ではインターネットにつながる環境のない家庭がほとんどのため、カリキュラムを終了できず進級・進学試験などに影響があることが心配されています。
  • 村の子どもたちは基本的に家事や家の手伝い、体に負担のかからない簡単な畑仕事などを行ったり、外で遊んだり学校の校庭でサッカーをしたりしています。
  • 村のおとなたちは農作業を行うことができますが、青空市場が禁止されたことで農作物を売るという現金収入の場がなくなるなど、生活への影響が懸念されています。また冠婚葬祭などの大きなイベントを行うことができない状況が続いており、人々のストレス増加が懸念されています。

【プロジェクトの活動状況】

  • 現在学校がお休みのため、子ども権利クラブなどの活動は行っていません。また教員が学校に来られないため、教員とのミーティングや子どもの教育状況の確認も行えない状況です。
  • 農業トレーニングや子どもの保護委員会(住民ボランティアグループ)の活動は定期的に実施されています。また活動地域の行政機関も業務を行っているため、「チャイルド・レイバー・フリーゾーン(児童労働のない地域)」の条例づくりのための活動は継続しています。
  • 活動地域に滞在するフィールドオフィサーは通常通り業務ができていますが、外出禁止令が出されていたクマシに滞在するスタッフは、禁止令が解除されるまでは在宅勤務を行っていました。解除後もソーシャルディスタンスや手洗い・消毒などを徹底して感染予防に努めています。

 

インドでの活動状況

【インドの状況】

  • インド国内の感染者数:52,952人(5月7日現在)
  • インド全土にて3月25日よりロックダウン開始。
  • 現在、期間を延長中 インド全土にて学校閉鎖中(一部オンライン授業実施)

【活動地域の村の状況】

  • プロジェクト活動地のあるテランガナ州では2回の期間延長の末、5月29日までをロックダウン期間とし、国内封鎖と外出禁止要請が行われています。活動を行う地域でも感染者が比較的多いレッドゾーンに指定され、感染例と感染によって亡くなった方が報告されています。
  • すべての学校は休校となっていますが、6月初旬までは例年の長期休みの時期に当たります。先日、州政府から公立学校の6~10年生向けにオンライン授業を導入していくことが発表されました。しかし、村ではインターネットにつながる環境にない家庭がほとんどのため、その他の学年の子どもも含め、教育へのアクセスが課題となっています。
  • 村の子どもたちは基本的に家の中で過ごし、夕方の少しの時間は家の近所の屋外で遊んでいます。
  • 村のおとなの多くは農業従事者ですが、原則外出禁止のため農作業ができず、収入源が途絶えています。特に土地を持たない日雇い労働者は仕事を失い、政府から米や給付金の支給を受けても生活ができず、借金を増やす人もいる状況です。
  • その他の現地の状況として、季節外れの豪雨が約1週間発生しています。雨により畑や農作物に被害が出ていることが人々の不安な気持ちをさらに大きくしていると、現地のスタッフから報告を受けています。

【プロジェクトの活動状況】

  • ブリッジスクール(補習学校)の運営、児童労働防止のための住民ボランティアグループによる家庭訪問など通常の活動は停止しています。
  • 保健局の職員と共に村で人々に衛生教育を実施しました。特に村の女性たちには衛生の重要性を伝えて家族にも徹底してもらうよう促したり、マスクが不足しているため手作りのマスクの作り方を伝えました。 また、休校前に子どもたちへも新型コロナウイルスの説明や手洗いなど衛生指導、困った時のスタッフへの連絡方法などを伝えました。
  • 基本的に現地スタッフは自宅に待機していますが、必要に応じて、感染症対策を講じながら、活動する村や近隣に住むスタッフが家庭訪問を行っています。
         

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  • カテゴリー:お知らせ
  • 投稿日:2020.04.30