首相官邸と経済産業省に児童労働への取り組み強化を要請する署名を提出しました

ACEが事務局を務める児童労働ネットワークは、2018年に集めた署名72万2,114筆を6月12日の「児童労働反対世界デー」を前に、首相官邸と経済産業省に提出してきました。これまでに厚生労働省と外務省にも提出をしており、これで関係する省庁に対してすべての署名を手渡し終えたとともに、要請事項を伝えました。

加藤勝信 内閣官房長官に首相官邸にて署名提出（2021年5月31日）

佐藤啓 経済産業大臣政務官に経済産業省にて署名提出（2021年6月11日）

ストップ！児童労働50万人署名～児童労働のない、2020東京オリンピック・パラリンピックに～」（2018年2月～8月）

児童労働ネットワークは、2006年から毎年6月12日の「児童労働反対世界デー」に合わせて、「ストップ！児童労働キャンペーン」を実施しています。
2018年は、「ストップ！児童労働キャンペーン」の一環として「ストップ！児童労働50万人署名～児童労働のない、2020東京オリンピック・パラリンピックに～」を2月から8月にかけて実施しました。全国に署名用紙を配付し、特に児童労働ネットワークの会員団体である労働組合から多くの署名が集まり、目標とする50万筆を大きく上回る72万2,114筆を集めることができました。
当時は、日本国内における子どもの貧困が深刻化し、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会への準備が進められていたという背景があったことから、次の3点について要請しました。

今回の署名提出にあたっての要請事項

国内外の児童労働を取り巻く環境は変化していることから、児童労働ネットワークは政策提言書の内容を随時更新しています。今回、首相官邸と経済産業省に対しては、児童労働への取り組み強化に向けて、次の5点を要請しました。

加藤勝信 官房長官からのコメント

「要請事項について承知しました。今年は児童労働撤廃国際年ということもあり、国内外の児童労働に取り組んでいきます。また、Alliance 8.7への参加については、しっかりと議論していきます。」

佐藤啓 経済産業大臣政務官からのコメント

「人権問題に関する国際社会の動きを政府も注視しています。先駆けて取り組んできてくださった皆様に敬意を表します。企業による児童労働への取り組みの必要性や人権への関心が高まるなか、海外展開する企業においてはサプライチェーンの児童労働を含めた人権課題の特定や対策の必要性が高まっています。 数年前に署名を提出していただいてから、経済産業としても地道に取り組んできていますし、今年は児童労働撤廃国際年ということも認識しています。日本政府が策定した『ビジネスと人権に関する行動計画』においても、人権デュー・デリジェン導入のへの期待を述べています。経済産業省としては産業界への周知・啓発を通じて、取り組みを後押ししていきます。」
また、同席されていた経済産業省の職員の方からは、具体的に「毎年中小企業向けに行っている人権セミナーで、児童労働撤廃国際年を周知することが可能です。」というお話もいただきました。

これで、皆様からいただいたすべての署名を官邸、外務省、厚生労働省、経済産業省へと提出しました。今後も要請事項の実現に向けて、ACEおよび児童労働ネットワークは政府への働きかけを続けていきます。
これからも、皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いします。

児童労働ネットワークのFacebookもご覧ください。

【署名提出のご報告】日本政府へ「ストップ！児童労働 50万人署名」を提出しました！ https://www.facebook.com/stopCL/posts/4007818589305323
【署名提出のご報告 経済産業省へ署名を提出しました！】 https://www.facebook.com/stopCL/posts/4038686006218581