コットンのやさしい気持ち

インドのコットン生産地で新たに2つの村で支援開始

Pocket

マルダカル地区のナガルドーディ村(右)、 マッデラバンダ村(左上)とタティクンタ村(左下)ACE(エース)は、コットン生産地で働く子どもたちを児童労働から守るため、2010年からインドのテランガナ州(元アンドラ・プラデシュ州)マハブブナガル県マルダカル地区のナガルドーディ村で「ピース・インド プロジェクト」を行ってきました。

2014年4月15日から、コットン栽培で働く子どもが多いタティクンタ村とマッデラバンダ村で、新たに支援活動を開始しました。

 

マッデラバンダ村について

マッデラバンダ村の概要(2014年調査時点)

人口 約5,000人
世帯数 1,060世帯(土地所有449世帯、土地なし611世帯)
※うち貧困線(=年収6万ルピー)以下 865世帯(82%)
職業 農業724人、日雇労働611人、自営業45人、
出稼ぎ労働者775人(60%が建設業、35%がレンガ作り)
子どもの人数 義務教育年齢(5~14歳)の子ども約730人
※うち就学者585人(約80%)
児童労働者数 144人(未就学86人、中途退学58人)
うちコットン71人(男子23/女子48)、タバコ栽培など農業38人、
放牧13人、兄弟の世話10人、レンガ5人、家事3人
学校 公立学校3つ
村の中心部に1校(1-8学年)、2つの集落に各1校(1-5学年)

 

マッデラバンダ村の一番大きな公立学校
マッデラバンダ村で一番大きな公立学校
各学年(男女・カースト別)ごとの就学生徒数
各学年(男女・カースト別)ごとの就学生徒数

 

マッデラバンダ村の課題

1)コットン種子栽培とタバコ栽培で児童労働が多い

事前調査で、学校に通っていない、もしくは中途退学した子どもが144人いることが分かりました。就学年齢の子どもの約20%にあたります。

2)学年があがるにつれ中途退学者が増えている

村の中心部にある一番の大きな公立学校には1-8年生(小学1年生~中1年生)の生徒約300人が通っていますが、学年が上がるごとに中途退学により生徒数が少なくなります。 中途退学の主な要因は、親の出稼ぎ労働で、3-6カ月間、多くて約100~150人もの子どもが親と村を出てしまいます。

3)親が教育の大切さを理解していない

教員は、学校へ来ない子どもの家を訪問して親と話し努力をしていますが、教育についての理解が十分なく子どもを学校へ通わせない親が多いことが分かりました。

4)言語や文化の違う部族が暮らしている

村の中心地から約1kmと4km離れたところに小さな集落が2つあります。2つの集落では、独自の言語と文化を持った指定部族(*)が暮らしているため、集落同士の交流はほとんどありません。交通の便も悪く、村の中心地へ行き来きや住民との交流がほとんどありません。貧困層が多く、出稼ぎ労働者も多くいます。

指定部族とは
インドに存在する部族諸集団の総称。インド憲法によって500以上の指定部族、約5000万人が認定されており、人口に比例して議席などが割当てられている。

5)学校はあるが設備が不十分

2つの小さな集落には小学校(初等教育1-5学年)が各1校あり、校長が1名、または教員2名います。教室は一つしかなく、トイレや飲料水の設備がないなど教育環境が整っていません。未就学の子どもや中途退学をした子どもが多く、教員不足のため、教員が子どもの就学状況の把握や家庭訪問するのも難しい状況です。小学5年生を修了しても、上の学校がある他の村まで遠く、進学することは困難です。

6)保育・保健設備やサービスが不十分

就学前児童(0~5歳)のための母子保健センターと幼稚園を兼ねた施設はありますが、政府から派遣されたスタッフが毎日来ているわけではありません。子どもへの保健ケアや基礎教育サービスを十分に提供できておらず、住民から不満の声が出ています。

小さな集落にある公立学校の授業風景
マッデラバンダの小さな集落にある公立学校の授業風景

 

タティクンタ村について

タティクンタ村の概要(2014年調査時点)

人口 約2,600人
世帯数 582世帯(土地所有895世帯、土地なし363世帯)
※うち貧困線(=年収6万ルピー)以下 415世帯(71%)
職業 農業493人、日雇労働386人、自営業27人、
出稼ぎ労働者208人(62%がレンガ作り、29%が建設業)
子どもの人数 義務教育年齢(5~14歳)の子ども約470人
※うち就学者387人(約80%)
児童労働者数 82人(未就学48人、中途退学34人)
うちコットン56人(男子20/女子36)、タバコ栽培など農業16人、
放牧7人、兄弟の世話3人
学校 公立学校1つ(1-8学年)

 

タティクンタ村の課題

1)コットン種子栽培とタバコ栽培で児童労働が多い

事前調査で、学校に通っていない、もしくは中途退学した子どもが82人いることが分かりました。就学年齢の子どもの約20%にあたります。

学校を中退してコットン栽培で働くインドの女の子
学校を中退してコットン栽培で働く女の子

2)学校はあるが教員不足や設備が不十分

村には小中学校(初等教育1-5学年+中等教育6-8学年)が1校あり、教員が足りない、トイレがないなど教育環境が整っていません。

学校を中退してタバコの葉の乾燥させているインドの女の子
学校を中退してタバコの葉を乾燥させている女の子

3)親の出稼ぎに子どもまで連れて行ってしまう

貧困層が多く住み、出稼ぎ労働のため親が子どもを連れて村を出てしまいます。

トウガラシの収穫をしているインドの子どもたち
トウガラシの収穫をしている子どもたち

 

今後も2つの村での支援を報告してまいります

マッデラバンダ村とタティクンタ村での支援活動の様子は、ACEのメールマガジンや会員・支援者向けの活動レポート、Facebookなどで随時お知らせしていきます。支援地域の拡大に伴い、現地の支援体制をより強化して進めていく予定です。

インドのコットン生産地での支援活動「ピース・インド プロジェクト」は、みなさんからの「コットン募金」によって支えられています。インドのコットン生産地域で継続的に支援を行っていくため、応援よろしくお願いします!

報告:ACE 子ども支援事業インド担当 成田 由香子

インドのコットン生産地域の子どもたちの笑顔のため「コットン募金」にご協力お願いします!

インドの子どもたちを笑顔にするために
応援よろしくお願いします!

コットン募金

  • Pocket

  • カテゴリー:子ども支援
  • 投稿日:2014.06.01

ページの先頭へ戻る