コットンのやさしい気持ち

「本当は高校にも大学にも行きたい」マヘシュエリちゃん(インド)

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インド南部のアンドラ・プラデシュ州(2014年6月からテランガナ州)の村に住んでいるマヘシュエリちゃん(仮名)は16歳。6人家族で、両親と兄姉弟と暮らしています。お父さんは自分の土地で農業を、お母さんは村の母子保健センターで働いています。お兄さんは一度も学校へは通ったことはなく、お父さんの農業を手伝って働いています。お姉さんも学校へ通わず働いていましたが、結婚して村を出てしまいました。3歳年下の弟は学校へ通い8年生(中学3年生)です。

姉の結婚費用を返済するため中退して働くことに

マヘシュエリちゃんは学校へ通っていましたが、7年生(中学2年生)で中退して、コットン畑で働くようになりました。お姉さんが結婚する時に、親が結婚持参金(ダウリー)を用意するため借金をして、家計が厳しくなったため、マヘシュエリちゃんも働くことになりました。

3年間コットン畑で働き、一日の給料は120ルピー(約200円)。「学校には通い続けたかったから、やめるのはいやだった。畑仕事は強い日差しの下で作業するのが大変できらいでした。」と言います。

左から、お母さん、マヘシュエリちゃん、弟のヴィノード君、お父さん左から、お母さん、マヘシュエリちゃん、弟のヴィノード君(仮名)、お父さん

「本当は高校にも大学にも行きたい」

マヘシュエリちゃんは、ACEによる支援でできた「職業訓練センター」へ他の女の子たちが通うのを見て興味を持ちました。現地スタッフからもお父さんへ職業訓練センターを紹介し、お父さんにも見学してもらって、マヘシュエリちゃんも通えるようになりました。

マヘシュエリちゃんは「本当は高校にも大学にも行きたい。でも今は職業訓練センターに来て勉強したり、縫製の練習をするのが楽しいです。仕立てを習えるなんて思いもしなかったから嬉しい。」

職業訓練センターでミシンの練習をするマヘシュエリちゃん職業訓練センターでミシンの練習をするマヘシュエリちゃん

お父さんとお母さんは「自分が子どもの頃は学校へ行かなかったけど、子どもが教育を受けることは大事だと分かりました。娘も教育や職業技術を身につければ、結婚した後も苦労せず自分で稼いで生活することができると思うので安心です。」

刺繍を依頼したトートバッグが日本へ

自分で刺繍したトートバッグを持ったマヘシュエリちゃん2014年、マヘシュエリちゃんをはじめ、ACEが支援したインドのコットン生産地域の女の子たちが刺繍してくれたオーガニックコットンのトートバックが日本へ届きました。女の子たちには「仕事」として刺繍を依頼しました。

女の子たちが刺繍してくれたトートバッグは日本に運ばれ、2014年5月10日に開催した「エシカルファッションカレッジ」でお披露目されました。

興和:インドの女の子が刺繍したトートバッグを製作

世界中にいる「そのこ」のことをまずは知ってほしい

マヘシュエリちゃんのような子どもたちを児童労働から守るため、まずは多くの人に児童労働について知ってもらいたい。そのために詩人 谷川俊太郎さんが書いてくださった詩「そのこ」を、ぜひ身近な人へ伝えてください!

(詳しくは「そのこ」の未来キャンペーン特設ページをご覧ください)

マヘシュエリちゃんは、職業訓練センターで刺繍の技術を学んだことで、笑顔を取り戻しました。一人でも多くの子どもたちが笑顔になるよう、ACEによるインドのコットン生産地域での支援活動「ピース・インド プロジェクト」への応援をよろしくお願いいたします!

インドの子どもたちを笑顔にするために
応援よろしくお願いします!

コットン募金

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  • カテゴリー:子どものエピソード
  • 投稿日:2014.07.15