ガーナの村で始まる内側からの変化――『自分たちにはできない』を越えて
今回の活動報告は、ガーナの活動地で、ACEのスタッフが改めて実感したことを共有させていただきます。
それは、「自分たちは弱い立場の人間だ」という意識を手放し、自分たちの力で未来を変えていこうとする内側からの変化こそが、持続的な地域づくりの原動力になるということです。
今年4月、皆さまのご支援のおかげでスマイル・ガーナ プロジェクトにおいて、7つのコミュニティで、新たな取り組みをスタートさせることができました!
これまでプロジェクトでは、子どもたちが児童労働をするのではなく、学校に通い続けられるよう、住民自身が子どもの権利を守る仕組みづくりを進めてきました。
具体的には、村のボランティア住民による「子ども保護委員会」の設置と能力強化を進めています。委員会のメンバーは、村や農園を見回って児童労働に従事している子どもがいないか確認するほか、教員から登校が不安定な子どもの情報を受けて家庭訪問を行い、保護者や子どもへのカウンセリングを通じて、子どもたちを児童労働から守り、安心して学校に通えるよう支えています。
学校の先生や村のリーダーたち、地方政府の関係部署との連携を通じて、村全体で子どもを守る体制を築いてきました。
こうした仕組みを持続させていくためには、住民の暮らしそのものが安定していることが欠かせません。
そこでACEは、家計の安定化や住民同士の助け合いを強めるとともに、村の中で子ども保護活動を行うための資金を確保する仕組みとして、「VSLA(村落貯蓄貸付組合)」の導入を支援しています。
そして今年4月に、これまで支援を続けてきた7つの村で新たに、VSLAグループを立ち上げました!


VSLAとは、銀行などの金融サービスが十分に届かない地域で、住民たちが少人数のグループをつくり、毎週少しずつお金を出し合って貯蓄し、必要なメンバーに低い利息で貸し出しを行う、住民主導の金融システムです。
さらに、グループの中には「社会基金(Social Fund)」が設けられます。
社会基金は、病気や家庭の緊急事態など、一時的に支援が必要なメンバーを助けるためにも使われますが、その第一の目的は、各村が策定した「コミュニティ行動計画」や「学校改善計画」の実施を支えることにあります。
例えば、学校校舎の修繕や教員宿舎の建設、学校給食のための調理器具の購入、コンピュータ学習に必要な機材の整備など、子どもたちがより良い環境で学び続けられるよう、地域が優先順位をつけた課題の解決に活用されます。
今回の導入研修には、ひと足先にVSLAを始め、私たちの支援を離れた後も自律的に2年目の活動を続けている隣村の先輩役員たちを招きました。彼らは、自分たちの経験をもとに、新しく始める村の人たちに具体的なアドバイスを届けてくれました。
初めての取り組みに、参加者たちは慎重でした。ローンの利息をどう決めるか、ルールをどう作るか――。会場には、「自分たちに本当にできるだろうか」という不安が漂っていました。
そんな中、先輩役員の一人が、力強くこう語りました。
「大切なのは、メンバー全員が規律を守ること。そして、“自分たちは貧しい弱者だ”という意識を捨てることです。自分たちの暮らしは、自分たちの手で良くしていくのだという覚悟を持ちなさい。」
その言葉は、会場の空気を変えました。
そして私たちも、改めて大切なことを学びました。
地域を変えるために何より必要なのは、「意識の変化」だということです。
その変化は、外から来た私たちが教えたり説明したりするだけでは生まれません。実際に行動し、成果を出し、自信を得た住民自身が、自らの経験を語り、それを次の人へ伝えていくことで初めて生まれるものです。
当事者の言葉には、人の心を動かす力があります。
そして、その内側から始まる変化こそが、子どもたちの未来を守る地域の力になっていくのだと感じています。
研修を終えた村々では、すでに毎週の集まりが継続して開かれており、メンバーたちによる貯蓄がスタートしています。これから彼らがどのように力をつけ、地域を変えていくのか、ぜひ温かく見守っていただければ幸いです。

ガーナの子どもたちを笑顔にするために
応援よろしくお願いします!
- カテゴリー:未分類
- 投稿日:2026.06.24





