映画『バレンタイン一揆』トークショー報告～映画出演・製作者

渋谷アップリンクでのトークショーの様子

2013年1月12日（土）、渋谷アップリンクでの映画『バレンタイン一揆』の公開初日を迎えることができました。映画製作にご支援・ご協力・応援くださったみなさま、まことにありがとうございました！

おかげ様で、初日の上映＆トークショーには定員40人以上の方にご参加いただきました！トークショーでは、映画に出演した3人の女の子と映画を企画してくださった並河進さん、監督の吉村瞳さんに、「映画を通じて伝えたかったこと」をテーマにお話しいただきました。

映画『バレンタイン一揆』製作の背景

映画『バレンタイン一揆』を企画した並河進さん

ACEが企画で3人の女の子たちにガーナへ行ってもらうことになったが、そのことを映像や何かの形で紹介したり、伝えることはできないかと、2011年12月に並河さんへ相談したのが最初でした。

並河さんに相談したところ、「映画として伝えたらどうか？」の一言をきっかけに、映画づくりがはじまりました。その場で、並河さんから吉村さんへ電話して、「ガーナへ行って映画を作って欲しい」とお願い。吉村さんは急遽ガーナへ行って映画を撮ることになりました。

映画『バレンタイン一揆』の監督吉村瞳さん

普段はCMディレクターとして15～30秒でモノを伝えるお仕事をしている吉村さんですが、「知ればしるほど伝えるのが難しくなった」とおっしゃっていました。「バレンタイン一揆」は、若者たちが悩みながらがんばったアクション。映画を通して、自分ができることを考えることの大切さを伝えたいと語ってくださいました。

映画に出演した3人の女の子たち

映画『バレンタイン一揆』トークショー登壇者　映画『バレンタイン一揆』トークショーの様子

映画『バレンタイン一揆』トークショー登壇者　初日のトークショーには40人以上の方が参加（満員）

映画に出演した女の子たちにも、映画に出てくるシーンについて、そのときの思いやガーナで見てきたことなどを紹介してもらいました。また、会場からも質問をもらって3人に答えてもらいました。

質問１：誰にどんなことを伝えたかったのか？

藤田琴子さん（こっちゃん）

児童労働は、ガーナではなく、ここにいるみんなの問題だということをできるだけ多くの人と分かち合いたいと思ってた。

梅田麻穂さん（まほちゃん）

バレンタイン一揆を企画した当初は、できるだけ幅広い世代の人に伝えたかったが、ターゲットをしぼることも大切だということに気がついた。今は、同世代の仲間を増やしたいと思っている。

志賀アリカさん（アリカ）

本当に伝えたいのはすべての人。最初は同世代の若者に伝えたいと思っていた。

質問２：一緒に活動してくれる仲間にはどこで出会えるのか？
問題をどう伝えていけばいいのか？

藤田琴子さん（こっちゃん）

現在は森永製菓から発売される映画にも登場した地域で採れた「支援地区のカカオを使ったチョコレート」をどう広めるかを考えて活動してる。一緒に支援地区のカカオを使ったチョコレートを広めるために活動してくれる仲間も募集中。仲間を増やすためには、まずは自分の想いを身近なところからきっかけを作り、とことん話していくことが大事。

映画をご覧になったみなさんへメッセージ

映画『バレンタイン一揆』出演者　映画『バレンタイン一揆』出演者・製作関係者

藤田琴子さん（こっちゃん）

ガーナで出会ったゴッドフレッドくんから「日本のみんなは児童労働をなくすために何をしているの？」と問いかけられたとき、ドキっとした。みんなへの問いかけとして伝えたい。

梅田麻穂さん（まほちゃん）

ガーナへ行って、希望を感じた。まだ子どもたちが児童労働をしている村や国はたくさんある。それでも、現地の人と消費者国のわたしたちがつながって、地道に取り組んでいけば解決できるんだという意識に変わりました。この映画がみなさんにとって何かのきっかけになれればいいなと思います。

志賀アリカさん（アリカ）

わたしたちは、「できない」と思い込んでいることが多いと思います。それでも、ガーナでは別の方法を試してみたら、児童労働をなくすことができ、解決していった。今までは「児童労働はなくせないんじゃないか」と言われると答えられなかったけど、今は「児童労働をなくすことは不可能じゃない」と言いたい。

吉村瞳さん

私は児童労働とか、つらいことは本来シェアしたくないんです。でも、知ってしまった。ガーナへ行って、ゴッドフレッドくんや子どもたち、村人たちと会って変わりました。彼らの名前や顔が浮かんでくるようになった。映画を通じて、知ること、つながることを感じてもらえたら嬉しい。いつか地球の裏側でガーナの人たちと手を取り合えたら。