ILOすべての加盟国が「最悪の形態の児童労働条約」を批准しました

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ILO(国際労働機関)第182号条約「 最悪の形態の児童労働の禁止及び撤廃のための即時の行動に関する条約」(以下、「最悪の形態の児童労働条約」)が、ILOすべての加盟国(187か国)によって批准されたと、ILOと国連が発表しました。
国連が定めた「児童労働撤廃国際年」(2021年)を目前にして、「2025年までの児童労働撤廃」達成に向けた活動が世界中で加速することが期待されます。

「最悪の形態の児童労働条約」とは?

「最悪の形態の児童労働条約」は、ILOの8つの基本条約の1つで、子どもの安全、健康、道徳を害するおそれのある危険有害労働を禁止しています。人身取引、債務労働、強制労働、児童買春、および児童ポルノ、犯罪など不正な活動、武力紛争での子どもの使用が含まれます。
この条約は1999年に採択され、日本も2001年に批准しました。トンガが2020年8月4日に批准したことによって、101年におよぶ国連の歴史のなかで、最も早くすべての加盟国が批准した条約であり、190あるILO条約のなかで、すべての加盟国が批准した初めての条約となりました。

「最悪の形態の児童労働条約」についての動画(英語)(ILO)

コロナ禍の児童労働の現状

世界の児童労働者数は、2000年から2016年の間に約4割減少しましたが、現在も1億5200万人が児童労働に従事し、そのうち7300万人が危険有害労働に従事しています。特に、5歳から11歳の子どもやアフリカなどの地域で減少率が低下しています。さらに、新型コロナウイルスの影響によって貧困率の上昇が予測され、児童労働者数が増加に転じる懸念があります。
持続可能な開発目標(SDGs)8のターゲット7には、「2025年までの児童労働撤廃」が明記され、2021年は「児童労働撤廃国際年」です。今こそ世界の子どもたちが、危険有害労働を含む児童労働から守られ、教育を受け、子ども時代を享受し、将来ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい雇用)を得られるような社会を創るために行動しなければなりません。

ACEと「最悪の形態の児童労働条約」

ACE設立のきっかけは、「最悪の形態の児童労働条約」の採択をめざして、1998年にノーベル平和賞カイラシュ・サティヤルティ氏が全世界で展開した「児童労働に反対するグローバルマーチ」を日本で開催したことでした。サティヤルティ氏は、ILO全加盟国による「最悪の形態の児童労働条約」批准にあたって、当時を振り返りながらメッセージを発信しました。
「私は約束を守ります。私が生きている間に、児童労働を終わらせます。みなさんもこの活動に参加してくださることを期待しています」

「最悪の形態の児童労働条約」の歩みと共に、ACEも活動を拡大、進展してきました。インドやガーナの子どもたちを児童労働から解放するプロジェクトから政府、企業、業界団体を巻き込んで「チャイルドレーバー・フリー・ゾーン」(児童労働がない地域)制度の展開、さらに日本の児童労働への取り組みも開始しました。
また、ACEは世界共通の目標である児童労働撤廃を実現するために、特に次の2点について政府に政策提言を行っていきます。

• ILOが中心となってSDG 8.7を世界で推進しているアライアンス8.7(Alliance 8.7)のパートナーに加盟する
• 日本から児童労働をなくすための法整備を行い、具体的な措置を講じる

これからも、ご支援、ご協力よろしくお願いします!


【参考】ILOによるプレスリリース(2020年8月4日)
(日本語)「ILO児童労働条約の全加盟国による批准達成」
(英語)「ILO Child Labour Convention achieves universal ratification」

         

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  • カテゴリー:報告
  • 投稿日:2020.08.14