松下電器シチズンシップ・コラボレーション・カレッジ(地球市民共生講座) | 世界の子どもを児童労働から守るNGO ACE(エース)

児童労働のない未来へ-NPO 法人ACE代表 岩附由香のブログ(single-blog)

お知らせ・報告児童労働

2005年1月28日

松下電器シチズンシップ・コラボレーション・カレッジ(地球市民共生講座)

松下電器産業株式会社(現:パナソニック株式会社)が主催する「シチズンシップ・コラボレーション・カレッジ(地球市民共生講座)」に講師として呼んでいいただ来ました。1月21日(金)に大阪本社で児童労働について松下の社員の方々及び一般の参加者を対象にワークショップ/講演を行いました。

一般参加者を前に、このようなワークショップを行ったことは今までもありますが、今回の講演内容には児童労働を「企業の社会的責任(CSR)」の側面から考えることも含まれており、初めて様々な企業のCSR担当者の方々へお話する機会でもありました。

参加者のアンケート結果が届きました

今日、その参加者が記入してくれたアンケートが手元に届きました。それを読んで興味深かったのは、同じ内容のプログラムを同じ時間に同じ空間で受けたにもかかわらず、その感じ方が人それぞれに本当に違うということです。

例えば、プログラムの構成について。

「児童労働の基本から具体的な対策までひととおり網羅されていてよかった」という意見があれば、「もりだくさんすぎるのでは」という意見もあり。

また、今回は参加型ワークショップを随所に入れながら講義も行ったのですが「ワークショップが入っていたのがよかった/ほかの人と話し合うことで理解が深まった」という意見が数件あるものの、「講義の内容のほうがためになった」という人も。

今回は、大阪と東京をテレビ会議システムで結び、中継するという形だったのですが、東京のある参加者が「大阪の参加者とも意思疎通ができておもしろかった」と書いている一方で、大阪の参加者は「中継のために同じ会場の参加者同士のやりとりが深まらなかった」と書いていたり。

アンケートの中で一番多かったのは「ワークショップでのグループでの話し合いの時間がもっとほしかった」という意見でした。確かに時間にあまり余裕がなかったのですが、この3時間半のプログラムを終えた後に「もっとやりたかった!」と言ってもらえたことは、参加者を飽きさせなかった、という意味では今回のプログラム構成が参加者の期待とマッチしたと考えてもいいのかなと思いました。

児童労働への理解を深めるということ

嬉しかったのは「今までCCカレッジで講義を受けたNGO/NPOの中で一番手際がよかった」と書いてくれていた人がいたこと。そして何よりも参加者が児童労働の問題について「今までよくわからなかった実態が知ることができた」「問題があることを広めることが大事だと感じた」など、今回登壇したことで、児童労働への理解が深まり、行動する意欲を得たというフィードバックをもらえたことです。

今回のワークショップを終えて、自分の中で決意したことがひとつあります。
児童労働の専門性をもっと高めること、様々な観点から児童労働を語れるようになることです。

というのも、組織運営の様々なことに振り回されて、一番肝心なその部分がいつも後回しになりがちなのです。2005年はこの部分をもっと優先して、「児童労働のことを日本で一番知っている人」になりたいと思いました。

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