戦略ミーティングを終えて “意思決定”の重要性 | 世界の子どもを児童労働から守るNGO ACE(エース)

児童労働のない未来へ-NPO 法人ACE代表 岩附由香のブログ(single-blog)

NPO経営/NGO組織運営

2009年7月21日

戦略ミーティングを終えて “意思決定”の重要性

3日間の戦略ミーティング「ACEの未来をみんなで考える会」が昨日無事終了いたしました。

今回は3日間みっちり、スタッフ&理事で議論をしました。

1日目のテーマはチームビルディング。
2日目のテーマは上半期を振り返る。
3日目のテーマはこれからを考える。

円滑なコミュニケーションのためのアサーティブトレーニング

1日目は講師をお招きし、アサーティブトレーニングを受けました。自分も相手も大切にした、誠実で率直で対等なコミュニケーションの方法をみんなで学びます。それぞれに学びがあり、組織としても円滑なコミュニケーションを行うためにとてもよかったです。

その後「上半期感動ストーリー」を各自ワールドカフェスタイルで発表。ガーナ出張から戻ったばかりの事務局長の白木から、現地のカウンターパートNGOの事務所に私が送ったメール内容が貼りだされていたと聞いて、嬉し泣きしてしまいました。すごく忙しい時だったけれど、心を込めて書いたメールだったので、それが通じたのがとても嬉しかったです。

この日は18時前に終わって、そこから次の日の資料の準備。ついついいろいろと考え始めてしまい、朝5時までかかりました。

団体のミッションを見直し

2日目は、午前中にACEの活動理念にあたる「ビジョン・ミッション・バリュー」を確認しました。ミッション(ACEの目指す社会と使命)は昨年の戦略合宿で、みんなで議論して決めた文章です。そこで、それぞれ何も見ないでも書けるか、抜き打ちテスト!とまではやりませんでしたが、各自で書いてもらいました。きちんと前の日に復習してきたスタッフがいて感心(笑)。

今回は、ACEの中期ビジョンについて議論しました。今後3年間、2012年までにどんなことを実現したいかという議論です。今あるものをベースに、目標値と内容を議論しました。この組織の中期ビジョンは、ACE111(エーストリプルワン)と名づけました。

2日目の午後は、各事業ごとの上半期の振り返りと評価をしました。この日の夜は飲み会。ここで最後の一杯が余計だったため、私は電車を乗り過ごし、記憶がない部分が。

バランススコアカードとSWOT分析

3日目の朝は、私は早く行って引越しの見積もりに業者の方に来ていただきました。営業の人がサクサクを話を進めてかなり安い値段でいけることになりました。

事務所の壁にプロジェクターで表を投影し付箋を貼って行きました寝不足で飲みすぎたため珍しくかなりの二日酔いで、かなり気分が悪い状態でしたが、なんとかもちなおし、バランススコアカードSWOT分析にチャレンジしました。

通常のバランススコアカード分析はビジネス向けですが、非営利組織向けに書かれた本を参考にしました。バランススコアカード(BSC)とは、顧客、財務、人材、業務プロセスの4つの視点から分析するものです。非営利組織の場合はミッションを足すべきと本に書いてあったので実践。業務プロセスの弱みが1番多く出ました。(写真を参考に)

この分析から戦略を作り出す作業は難しく、進行も迷走してしまいました。でも最後は、駆けつけてくださった評議員の新谷さんからコメントをいただいて、あたらしい視野が開けました。自分たちだけではなく、少し離れたところからの視点もとても大事ですね。

ミーティングは“意思決定”するところ

個人的には、頭も使ったし、心も泣いたり笑ったり、体も寝不足や二日酔いでとても忙しい、けれど充実した3日間でした。SWOT/バランススコアカード分析に、私はあえてたくさん出しませんでした。でも、みんなが書いてくれたもので壁がいっぱいになったのを見て、素晴らしいと思いました。

ビジョンの議論も、もうちょっと丁寧に出来たほうがよかったかもしれないと思いながらも、現時点で一度結論が出せたことがとても嬉しいです。とにかくこうしてみんなで目指す方向を決める、という意思決定をすることが、とても大事だと感じているからです。

決めたことを「やっぱり違う」と思ったら、その時点で変えることも可能です。1番良くないのはいつまでも決めないことだと思います。そういう意味で、今回の組織の中期ビジョンとしてACE111が、「未来」に向けて「今」決める必要があったことで、これからそれを目指して前に進むことが出来るようになったことは、とてもよかったと思います。

そもそもの会議の目的である「意思決定」がACEのビジョンという大変重要な部分で出来たことは、戦略ミーティングとして生産的な会議だったと言えると思います。

 

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