第1回「ビジネスと児童労働」連続セミナー 開催報告
第1回「ビジネスと児童労働」連続セミナー 開催報告
2013年12月5日(木)、品川で第1回「ビジネスと児童労働」連続セミナー(ACE主催、株式会社オルタナ協力)を開催しました。全4回予定している連続セミナーの第1回目は「世界の最新動向とサプライチェーンの児童労働」がテーマでした。ACE代表の岩附由香が講師を担当し、児童労働の現状と共に企業が児童労働にどう向き合っていくべきか、参加者同士の意見交換も交えながらのセミナーを行いました。
第1回目は入門編。さまざまな業種の方が参加してくださいました。
企業にとって児童労働は他人事ではない
セミナーでは、参加者のみなさんに児童労働について詳しく理解していただくために「人権とは何か?」や「子どもとはどういう存在か?」について、紙に書きだしてもらいました。児童労働は生まれる背景には、教育の不足や貧困といった供給側と問題、安く物を手に入れたいという需要側の意識、2つの要因が考えられます。この悪循環を止めるために、日本の消費者として、企業として何が出来るのでしょうか。
もしこんなお問い合わせがあったらどうしますか?
もし、会社のお客様センターに「お宅の会社の製品、児童労働で作られているって聞いたけど、ホントなの?」という電話がかかってきたら会社としてどう対応するかについて、グループごとに話し合ってもらいました。企業の視点でどのように児童労働に取り組むべきかについて考えました。
セミナー参加者から寄せられた質問
- Q.企業とACEがコラボした商品を購入したが買ってからキャンペーンに気づいた。アピールが足りないのでは?
- 企業は社会貢献の側面を強く押し出すことに遠慮しがちですが、消費者はもっと商品の情報を求めていると感じます。企業と消費者、お互いの意識をすり合わせていく必要があります。
- Q.商品を販売するまでに様々な商社が関わっているが、小売業は全プロセスを把握しなくてはならないのか?
- すべての商品をすぐに変えることはできません。しかし、小売店は消費者と距離が近く、コミュニケーションが取りやすいはずです。小売店は売る商品を選択し、児童労働に対する企業の方針を打ち出していくことが出来るのではないでしょうか。
セミナー参加者の感想~印象に残ったこと・役立ちそうなこと
- 児童労働の“需要と供給”の説明は背景を理解しやすくわかりやすかった
- 児童労働に関するデータや情報リソース
- 消費者の社会貢献意識の高まりと企業意識にギャップがあると感じた
- 自社のやっている“良いこと”をもっとアピールすることで差別化が図れそう
- 社内(経営者、関連部署)の啓蒙や情報共有(説得)に役立てたい
次回の「ビジネスと児童労働」連続セミナーは2014年3月に予定しています。詳細が決まり次第、ACEウェブサイトやメルマガでご案内させていただきます。次回のセミナーもどうぞよろしくお願いいたします。
報告:アドボカシー事業担当インターン 前原 奈穂美
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- カテゴリー:報告
- 投稿日:2013.12.12