12月は寄付月間!「社会を変えるお金の使い方」を考えよう
12月は寄付月間!「社会を変えるお金の使い方」を考えよう
2015年も残すところあと一ヶ月となりました。年の瀬が迫ってくると、忘年会や挨拶回り、年賀状に大掃除など、何かと忙しくなりますが、その一方で「ボーナス」が出る嬉しい季節でもありますよね。今年の「ボーナス」を何に使うか、もう決めていますか?
マネーフォワード社の調査によると、64.3%の人がボーナスを「貯金」にあてたそうです(*1)。以下、日々の生活費やローン返済、投資、旅行が主なボーナスの使い道ですが、今年のボーナスは、社会を変えるための「寄付」に使ってみませんか?
(*1)ボーナスに関するアンケート調査|マネーフォワード調べ
2015年から12月は「寄付月間」に
NPO法人や公益法人、大学、企業、行政などの寄付関係者が集う「寄付月間推進委員会」は、毎年12月を「寄付月間」と定め、寄付に関心を持ってもらうためのキャンペーン「寄付月間~Giving December~」を実施しています。
「寄付月間」が呼びかけられた背景には、年間の寄付総額がアメリカの23兆円やイギリスの1兆6,200億円に対し、日本は約7,000億円と、欧米に比べて寄付額が少ないという現状があります。ですが、日本には昔から地域の神社やお祭りなどへの寄付する習慣は存在し、「赤い羽根共同募金」に一度は寄付したことがある人は多いはず。寄付は決して遠い存在ではありません。
例えば、日本人が1人1日1円を寄付するだけで1億円が集まり、1年間で365億円にもなります。これは日本政府が子どもの貧困や一人親家庭の支援のために策定した年間予算365億円に匹敵します。ときには、誰かの大きな一歩も必要ですが、みんなの小さな一歩が、社会を変える原動力になるのです。
※2015年12月7日に開催される 寄付月間~Giving December~記念シンポジウム「ここから、日本の寄付の新しい時代の扉を開けよう」には、ACE代表の岩附由香も登壇します。
寄付は自分への「プレゼント」であり、未来への「投資」でもある
デューク大学フクアビジネススクールの研究者らの発表によると、オーストラリアの銀行で働く行員にボーナスを与え、全額チャリティーに寄付したときと、しなかったときの精神的な満足感を測定した結果、寄付額が多かった人は、少なかった人や寄付しなかった人と比べて満足度が高いことが明らかになったそうです(*2)。
(*2) そんなバカな!!ボーナスを同僚またはチャリティーに全額寄付すると仕事の生産性が上がることが明らかに|IRORIO(イロリオ) – 海外ニュース・国内ニュースで井戸端会議
寄付は「誰かの役に立てて良かった」とか「社会に貢献できた」といった満足感を得る、「自分自身へのご褒美」でもあり、自分の子どもや孫、そのまた子どもたちに向けた「未来へのプレゼント」でもあるのです。
ボーナスの使い道の一つに「投資」という選択肢があります。株や投資信託、FXトレードなどで、自分の資産を増やし、経済的な利益を得るための「投資」もありますが、寄付は「未来への投資」という考え方もできます。
今、世界では貧困や病気、饑餓で苦しんでいる人、紛争で住む土地を追われ難民として助けを求めている人たちがたくさんいます。彼らの苦しみは、巡り巡って、私たちの生活にも関わってきます。私たちが「少しでも安い商品を」と求めると、値段を抑えるために原材料費や労働者の賃金などをカットする企業が出てくるかもしれません。そのしわ寄せが商品に必要な原料を作る末端の生産者に押し寄せ、安い労働力として子どもたちを働かせ、将来を担う子どもたちから教育の機会を奪っている現状があります。
そんな今、目の前にある問題解決に取り組む団体への寄付は、社会をより良くしていくための「お金の運用=投資」でもあるのです。
寄付は「未来へ向けた投資」
子どもたちの未来を守る寄付はコチラから
無理のない寄付の仕方「マンスリーサポーター」
寄付は自分自身への「プレゼント」であると同時に、社会を変えるための「投資」だということは分かってきたと思いますが、では、どうすれば無理なくできるのでしょうか。
ボーナスの使い道の中には、日々の生活費やローン返済、教育費など、暮らしていくために必要不可欠な支出も多くあります。そのため、突然自分の収入以上の金額を寄付することは難しいですよね。無理なく「未来への投資」をするための仕組みもあります。それが「マンスリーサポーター」です。
銀行口座やクレジットカードを通じて、毎月、決まった金額を寄付する仕組みです。一人ひとりから寄せられる寄付は少額ですが、定期的に決まった金額をご寄付いただけることが分かるため、数ヶ月先の活動計画を立てやすくなる効果があります。より多くの定期的なご寄付が集まることで、より計画的な活動や支援ができるようになるのです。
「ふるさと納税」だけじゃない!認定NPOへの寄付も控除対象に
今、話題の「ふるさと納税」も、一定額以上を納税≒寄付することで、お米や地元の食べ物などがもらえる他、所得税が控除されるというメリットがあります。「ふるさと納税」の豪華のお礼の影に隠れてしまいがちですが、実は、認定NPO法人への寄付も、寄付金控除や税額控除の対象になるのです。
寄付は「ふるさと納税」と違って、すぐに食べ物や金品などの対価生のあるリターン(利益)が返ってくるわけではありません。ですが、社会問題の解決に取り組む団体へ寄付することで、より良い社会が一歩ずつ近づいていくはずです。
例えば、税額控除・寄付金控除が受けられる認定NPO法人へ10万円を寄付すると、所得税が最大で39,200円も控除されることがあります。(年収500万円、社会保険と基礎控除のみの場合)
ACEへの寄付は「子どもが笑顔で暮らせる社会」に向けた投資
「寄付」は言い換えると「税金を納めて再分配するではなく、自分の意思で社会課題解決のために投資する」という行為とも言えます。
ACEはこれまでに、ガーナのカカオ生産地やインドのコットン生産地で、約1,200人の子どもたちを危険で有害な労働から守り、学校へ通えるよう支援してきました。現地で子どもを守るだけでなく、企業や政府に働きかけたり、売上の一部が寄付になるチョコレートや商品を販売したり、学校での出前授業や講師派遣などを通じて、児童労働の現状を伝え、「児童労働を生み出さない仕組みづくり」の大切さを訴えてきました。
ACEは、2011年から森永製菓の「1チョコfor1スマイル」キャンペーンの支援パートナーとなり、ガーナのカカオ生産地を支援しています。その支援地区で採れた“児童労働のないカカオ“を使ったチョコレートが森永製菓から販売されるようになりました。
いま、少しずつ社会の仕組みが変わりはじめています。ACEへのご寄付=投資は、いま児童労働に苦しむ子どもたちを救うことはもちろん、日本の、世界の子どもたちの笑顔を守ることにつながっています。
寄付は意志。寄付は投資。寄付は応援。寄付は願い。
社会を変えるには、課題を「伝える」ことだけでなく、解決に必要な資金を「集める」なくては実現できません。寄付を集める/募る方法は様々で、2014年の夏に話題となった「ALSアイス・バケツ・チャレンジ」や日本テレビ「24時間テレビ」で集めている募金など、日本でもさまざまな方法で寄付が集められています。
Facebookの創業者であるマーク・ザッカーバーグ氏が「娘の世代を良くするため」と、自身が保有するFacebook株の99%を寄付すると宣言したニュースもありました。(ザッカーバーグCEO、保有フェイスブック株の99%を寄付へ | Reuters)
私たちは税金を国や自治体へ収め、その税金を使って課題解決に向けた取り組みが行われています。しかし、国や税金だけでは、支援が行き届かない分野もあります。税金としてではなく、寄付として、自分の関心のある社会課題を解決するために応援することができるのです。社会課題の解決に向けて直接取り組んでいる団体にお金が回るので、効果的に社会課題の解決に活用される可能性も高まります。
ザッカーバーグ氏の寄付は、節税対策や売名行為、偽善とも言われていますが「私は未来のために何かしているのかな?何かしようとしている人の足を引っ張ってないかな?」と考えてもらえたら嬉しいです。
社会を変えるためには、小さくとも多くの人の一歩が必要です。みんなが一歩を踏み出すこと、世界中の子どもたちが笑顔でいられる社会の実現に、少しずつ近づくのです。ぜひ、12月の「寄付月間 -Giving December- 2015」を機会に「社会を変えるお金の使い方」を考えていただけると嬉しいです。
そしてぜひ、ACEを、世界の子どもたちが安心して暮らせる社会の実現を目指した活動を「寄付(=未来への投資)先」として選んでいただける幸いです。(※ACEは、毎月決まった金額を寄付していただく「マンスリーサポーター」を募集しています!)
世界の子どもの笑顔のため、世界を変える小さな一歩を。
- カテゴリー:お知らせ
- 投稿日:2015.11.30