マラウイ:児童労働は現代の奴隷制か

マラウイ:児童労働は現代の奴隷制か

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リロングウェ―(2009年4月8~9日)ー マラウイでは現在約120万人の子どもが危険な仕事に従事している。子どもたちは、長時間労働にも関わらずわずかな賃金しか得られていない。あるNGOの調査によれば、国内に15-17歳の子ども約78,000人以上がタバコ農園で働いている。

タバコ農園で働いたワンガニ君(16歳)は、「農園では知らない人たちと働いた。ひどい扱いを受けたし十分な食事ももらえなかった。」と言う。朝4時から夕方5時まで働き、3ヘクタールの畑の種まきをして期限に間に合わないと夜中まで作業した。タバコ栽培に関わるあらゆる作業を任され、危険な仕事もした。重い丸太を長距離運ぶため、彼の肩はあざだらけだった。「おとなも子どもも男女みな同じ仕事をした。灌漑用のパイプを毎日出し入れするのに長い距離を運ぶのが大変だった。」

タバコの葉の収穫期に家族と共に働いたロズリン(13歳)は、一日中、収穫、葉を束ねて加工機まで運ぶなどした。農園以外の仕事もさせられ、作業が終わらないと食事をもらえなかった。ロズリンによると、タバコ農園で働く少女たちは、性的虐待も受けていた。農場の管理人は、少女たちに賃金や食事と引換に虐待したり、親と離れた部屋に寝かせレイプした。しかし少女たちは親をトラブルに巻き込むのを恐れて誰にも話せなかった。

マラウイには子どもを労働から守る法律がある。政府はこれまで雇用法の可決、児童労働における国家行動規範の策定、査察プログラムの開始、国家ネットワークの設立を行ってきた。これらの取り組みが行われても、未だ子どもたちが危険な労働に従事している。政府は利害関係者と協力し、児童労働をなくす政策を行う必要がある。

出所:Guardian 2009年4月8~9日特集記事

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  • カテゴリー:児童労働ニュース
  • 投稿日:2009.05.21