2013年10月11日
第3回児童労働世界会議報告(2)ILO事務局長にひとはた提出
今回の会議参加のミッションを、ひとつ達成しました!ひとはたあげよう!の成果をILO事務局長のガイ・ライダー氏に報告、成果物を手渡すことができました。
今回こんな風に時間をとってもらえるのかわからなかったのですが、日本からの連絡や現地でさまざまな方のご協力をいただいたおかげで、プレナリーセッションの後、少しだけ時間をいただくことができました。
ひとはたあげようでみなさんが撮って送っていただいた写真をすべて入れて、ディックブルーナさんのイラストをモザイクで仕上げた最終成果物を渡すことができ、日本からもこんなにたくさんの人が児童労働のない社会を共にめざしていることを、お伝えできたと思います。
ちなみに私のカメラでとってもらった写真が逆光でイマイチだったので、この光景をバシバシ写真にとっていたポルトガル語しか話せないカメラマンに写真をメールで送ってくれと名刺を渡したのですが、不安だったので次の日彼女をつかまえて「このUSBスティックにデータくれない?」と身振り手振りでお願いし、データをゲット!話しているところまで、いい写真をいただくことができました!(なんてラッキー!)
条約や法律は施行されなければ意味が無い
さて、ガイ・ライダー氏のオープニングセレモニーのスピーチで印象に残ったのが、ILOの児童労働に関連する2条約、138号条約と182号条約を批准していない国がまた9つあるということ。わざわざ、ジェスチャーで”9”nine! countries と強調していました。本当はこの会議までに全加盟国が批准することを実現したかった、とも言っていました。
実は、この2つの条約を両方とも批准していないのが、インドです。ILOの方々との立ち話で、批准のプロセスは進めているようだと話は聞いていました。他の国は、ミャンマーやツバルなど、最近加盟したばかりの国なども含まれていますし、先進国でも批准していない国があるようです。
実は、私はこの182号条約が作られる過程を目撃しました。1998年6月、ACEを立ち上げるきっかけとなった「児童労働に反対するグローバルマーチ」の終着点がILO総会であり、審議の過程やプロセスを垣間見ることができました。その時は、この条約を作ることにどれだけの意味があるんだろう、と正直その効果を疑っていました。会議で話し合われている雰囲気からして、子どもたちからすごーく遠い会議室で各国代表が形式的に話し合ってできる条約がどんな意味を持つんだろう、と若かりし頃の私は思っていました。
法律は作っても、施行されなければ意味がありません。その施行に課題があることはみんなの共通意識です。しかし、児童労働撤廃に向けて世界的な合意をとりつけたあの条約が果たした役割の大きさを改めて感じました。