カンボジアから帰ってきました | 世界の子どもを児童労働から守るNGO ACE(エース)

児童労働のない未来へ-NPO 法人ACE代表 岩附由香のブログ(single-blog)

お知らせ・報告児童労働

2005年7月25日

カンボジアから帰ってきました

NGO-労組国際協働フォーラムのスタディツアーから戻ってきました。カンボジアでは、人口の8割以上が農民で、旱魃で作物が取れず、現金収入が減少すると出稼ぎが増え、それが人身売買の増加につながるそうです。それはすなわち児童労働の増加も招きます。

そして、地球温暖化、異常気象、雨が降らない。WTO協議またはFTAによって、作物の価格低下、収入減少など、世界的な動向が農村に与える影響も大きいのです。それがまわりにまわって児童労働の増加につながっている可能性も大きい。根は深いなぁ。

また教育面もかなり問題アリです。

公務員の給料が月15ドル~30ドルとかなり安く、それだけでは生活していけません。そのため、みんなアルバイトをしています。今回のガイドさんも観光省のお役人さんです。

学校の先生がどう稼ぐかというと

  1. 成績が悪いから進級できない、でもお金を払えば進級させてあげるという
    ※JICAでカンボジアに駐在していた人から聞きました
  2. 黒板に字を書かないでプリントを配る。でもプリントは有料(驚愕)
    ※ガイドさん情報です
  3. 学校できちんと授業を教えない。その代わり、自宅で塾を開きみっちり教える。

だから、公教育といえどもすごいお金がかかるんですって。そこでこのガイドさんは授業料が高くても私立の学校に子どもを行かせているそうです。私立の学校は先生は首になる可能性があるのできちんとしてるのだとか。そして何よりも、そういうお金を取る先生の姿を子どもに見せたくないんですって。それが一番の親心かも。そんな先生の姿を見たら、世の中こんなもんか、って思っちゃいそうですよね。

そして、カンボジアの首都プノンペンやシェムリアップは建設ラッシュです。ところがこの土地、実は以前は国有地だったものが多いんです。学校などの施設があったところを、売ってしまい、そしてそのお金は国に入るのではなく政府高官のポケットに入るそうです。政府高官が力のある財閥に優遇して土地を売っているわけですね。そうやって政府高官の意思で勝手にされてしまうわけです。

いやーほんと、これほど腐敗がわかりやすい国はないのではないかと思うほど、いたるところにこんな現象が。国務大臣のお父さんのお葬式もなぜか国葬になって、音楽やら花やらと一緒に公共の場で荼毘に付されていたようですし。いやはや。

そんなカンボジアでの人気の職業は何かというと、、、ズバリ、NGO職員です!お給料がいいんですね、特に外資NGOは。これは日本と正反対。いつか日本も(ACEも)そうなるように、なるといいなー(夢)

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