農業における児童労働
農業における児童労働
今年の児童労働反対世界デーのテーマは、農業における児童労働。農業などの第一次産業は、児童労働者の70%が従事する産業である。ILOによると、現在、1億3200万人以上の5歳から14歳までの子どもたちが、朝から晩まで、農場やプランテーションで、農作物の栽培や収穫作業、殺虫剤の散布をしたりして、家族の生計を助けるために働いている。
農場などで長時間働かなければならない子どもたちは、毎日学校へ通うことができなかったり、学校へ行けても疲れてしまい、集中して勉強したり技術を十分に得ることができなくなってしまう。つまり、貧困から抜け出し、将来の生活を良くするための教育を十分に得ることができなくなってしまうのである。女の子は、畑仕事をした後に家事労働もしなければならないことが多いため、特に不利な立場にある。また農業は、鉱業、建設業に並び、死亡、事故、健康への悪影響などの危険に遭いやすいため、最も危険な分野の一つである。
ILOは、優先的に撤廃されなければならない児童労働を、就業最低年齢条約138号と、最悪の形態の児童労働禁止条約182号の下で定めている。またILOは、IPEC(児童労働撤廃国際計画)を通して、以下のような国際農業組織と新たなパートナーシップを組み、国際レベルおよび国家レベルでの農業における児童労働、特に最悪の形態の児童労働の撲滅への取り組みを展開する。
- 食糧農業機関(FAO)
- 国際農業開発基金(IFAD)
- 国際食糧政策研究所-国際農業研究協議グループ(IFPRI-CGIAR)
- 国際農業生産者連盟(IFAP)
- 国際食品関連産業労働組合連合会(IUF)
- カテゴリー:児童労働ニュース
- 投稿日:2007.06.13