学校に通えるようになった子どもが94人に
2010年10月、ガーナの支援地を訪問し、スマイル・ガーナ プロジェクトの進捗を確かめてきました。
前回ガーナを訪ねたのは2010年の5月末。人身取引の被害にあった少年2人を保護したとご報告させていただきましたが、実はその後、帰国してからひどい頭痛と高熱に見舞われ、一週間お休みをいただいておりました。頭痛の原因は不明ですが、おそらく、子どもを保護する局面でかなりの緊張状態が続いていた精神的なストレスからではないかと思います。
10月はカカオ収穫の最盛期
子どもたちが学校へ通うようになり、おとなたちの仕事量は増えましたが、農家同士で小さなグループを作って、お互いに収穫作業を助け合うようになりました。子どもの労働力に頼らずに、おとなたちが協力して働く仕組みができてきていますさらに、2010年は例年にない豊作で、村の人たちはみな忙しそうにしながらとても喜んでいました。
9月からはじまった新年度には、合計241人の子どもたちが登校し、カカオ農園で働く子どもはいなくなりました。これでプロジェクトをはじめた2009年2月から通算して、94人の子どもが新たに学校に通えるようになりました。
2009年からのスマイル・ガーナ プロジェクトの成果
始業日には、郡から小学生全員に新しい制服が無料で支給されるというサプライズもありました。制服は各家庭が用意するのですが、政府に選ばれた小学校の子どもたちに無料で制服が支給されることになり、今回は支援地の小学校が選ばれたというわけです。プロジェクトを通じて児童労働がなくなり、さまざまな成果をあげていることを郡知事が評価してくれた証しだと、うれしく思っています。
ただし、学校を休んだり、始業日以降に入学した子どもなど、制服を配る時にいなかった子どもたちは制服がもらえませんでした。これでは不公平なので、郡の担当者にかけあい、追加支給をお願いしているところです。
新しい制服に身を包まれた子どもたちはいつも以上に元気いっぱいに見えました。
報告:事務局長 白木 朋子
世界の子どもの笑顔のため、世界を変える小さな一歩を。
- カテゴリー:子ども・若者支援
- 投稿日:2011.01.13