子どもたちが描いた「好きなもの」「山元町の好きなところ」
子どもたちが描いた「好きなもの」「山元町の好きなところ」
ACEは東日本大震災の復興支援として、「子どもの心のケア」を目的に宮城県山元町で2011年12月から2012年1月にかけて3回、「ぼくの わたしの たからものワークショップ」を実施しました。子どもの声を聞き、子ども同士で思いや経験を分かち合うことで、子ども自身が持つ心の傷を癒し回復する力を引き出すきっかけ作りが狙いです。
3回実施したワークショップには、3 歳から18 歳まで計54人の子どもたちが参加して、三つのテーマで絵を描いてもらいました。
山元町の子どもたちに描いてもらった絵のテーマ
- 「ぼくの わたしの大切なもの」
- 「どんな大人になりたい?」
- 「山元町の好きなところ、町にあったらいいもの」
※これら子どもたちが描いてくれた絵の一部は、ACEのGoogle+ページでも公開しています。
山元町の好きなところ、震災後に変わったこと
ワークショップでは、絵を描いてもらう以外に子どもたちの気持ちを聞くため、いくつか質問をしました。質問に対する子どもたちの反応や声を一部ご紹介します。
山元町は好きですか?
ほとんどの子がすぐに「すごくそう思う」と答えてくれて、思わず笑顔になりました。「山元町は人がいい」「友達がいる」「自然がたくさん」、などと話をしてくれました。自分たちの住んでいるところにとても愛着をもって暮らしていることが伝わってきました。
山元町の子どもたちは、大好きな人と豊かな自然に囲まれながら生活を送っていて、だからこそ震災で失ってしまったものはあまりに大きく、とても大切なものであったと思い返しているように思われました。
毎日楽しく過ごしていますか?
多くの子どもが「すごくそう思う」または「まぁまぁそう思う」と答えました。震災直後は学校がお休みで友達と会えなかったけれど、今は学校で会えるから「毎日楽しく過ごしている」と教えてくれました。
震災後、いつもの生活は変わりましたか?
「家族が夜、ラジオをつけて、すぐに地震の情報を聞けるようにしている」、「津波で大切なものが流されたので、今は寝るときそばに置いている」、 「お母さんが放射能のことを心配している」など、不安な日々を過ごしている様子がうかがえました。
山元町は農家を営んだり、一軒家に住んだりしている方が多くいました。慣れない仮設住宅や新しいアパートでのせまい空間での暮らしは、ストレスを与えてしまっているようです。また、被害が甚大であったために、 それを乗り越えた今は「無事でよかった」「今は生活が良くなった」「お母さんの顔が少し優しくなった」などの声もありました。
ACE は、この子どもたちの声をみなさんへお届けすると同時に、いまだ癒えない町と人々の心の傷に寄り添いながら、一緒に復興へ向けて活動していきたいと思います。引き続き、ご支援・ご協力のほどよろしくお願いいたします。
東日本応援募金:被災地の子どもたちを支援
被災地の子どもたちを支援「東日本応援募金」
ACEのミッションである「すべての子どもが希望を持って安心して暮らせる社会」を実現するため、東日本大震災で被災した子どもたちを支援するための寄付を募っています。
復興支援活動と「たからものワークショップ」の報告書が完成
2011年5月から2012年3月にかけて、山元町で行ってきた復興支援活動の報告書と「たからものワークショップ」の報告書が完成しました。PDFファイルをダウンロードいただけます。山元町のみなさんの声や子どもたちが描いた絵をぜひご覧ください。
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- カテゴリー:報告
- 投稿日:2012.04.18