教育の大切さを学んだアフィアちゃんとアジョアちゃん(ガーナ)
2013年7月9日から25日にかけて、ガーナへ行ってきました。ガーナは雨季の真っ盛りで、1年で一番忙しい時期でした。今回会ったのは、農作業の合間に顔を出してくれた人たちでした。忙しい中、本当にありがたいと思いました。
小川やカカオ畑を越えて学校に通っている2人の女の子
今回、プロジェクトで学用品を支給している家庭を訪ねました。その中のアフィアちゃん(仮名)とアジョアちゃん(仮名)姉妹のお宅訪問についてお知らせします。
ACEが支援する村の小学校に通う2人は、学校から歩いて40分も離れた所から通っています。小川が流れていたり、泥でぬかるんでいるなど、かなり大変な道のりです。
道中、カカオ畑のほかに、キャッサバやヤム、メイズ(とうもろこし)の畑などがありました。2人はかつて、このような畑で働いていましたが、今は畑の横を通って学校へ通っています。
教育の大切さや衛生面の重要性を認識
彼女の家は、森の中にある典型的なカカオ農家で、祖母や親戚と一緒に住んでいました。実の母親は亡くなっており、おばあちゃんが彼女たちの実質的な保護者です。ガーナでは親を亡くし祖父母が保護者となっているケースが多く見られます。
プロジェクトを通じて子どもの教育の大切さを理解してくれたおばあちゃんは、2人の将来を考えて、学用品の支給を受けて学校に通わせるようになりました。学用品を支給してくれたことにとても感謝していました。
さらにおばあちゃんは、学校へ通い始めた2人から、手洗いなどの衛生に関する知識や健康でいることの大切さを学んだと言います。
「子ども権利クラブ」で学んだ衛生と健康の知識
2人が通う学校には「子ども権利クラブ」が組織され、週に一度、生徒たちが集まり、学校の問題を子どもたちで話し合い、おとなに伝える役割を担っています。「子ども権利クラブ」は次第に学校の問題だけでなく、衛生と健康についても話し合うようになりました。
2人は、子ども権利クラブで学んだ手洗いの大切さや健康に関する知識をおばあちゃんにも伝えるようになりました。するとおばあちゃんも実践するようになり、以前に比べ体調が良くなったそうです。今では2人に頼ることなく、家事もカカオ畑での作業も元気にやれるようになったそうです。おばあちゃんは、2人を学校に通うようになって、本当によかったと思っていると話してくれました。
その後「子ども権利クラブ」では、下痢やマラリア、HIVなどの病気だけでなく、ヘビやムカデなどの毒を持った生き物について、さらには10代の望まない妊娠などについても話し合うようになりました。それを子どもが親やおとなに伝えるようになり、結果おとなの健康や衛生について意識が高まりつつあります。
より多くの子どもたちを支援するために
自宅を訪問後、学校に戻り、アフィアちゃんとアジョアちゃんの2人に会って来ました(往復で1時間20分の道のりで、しかも悪路、かなり大変です・・・・)。2人は学校に行けるようになってとても楽しいと言っています。将来は2人とも学校の先生か洋服を作る人になりたいと言っていました。学校で多くのことを身につけて、ぜひ夢を実現してほしいと思いました。
これまで、ACEがガーナのカカオ生産地で行ってきた活動によって、多くの子どもの人生が良い方向に変わってきています。その一方、ACEの支援がまだ行き届かない地域では、まだたくさんの子どもたちが働います。より多くの子どもたちが学校へ通えるよう、今後はさらに支援地域を拡大させたいと考えています。ぜひ応援よろしくお願いします。
報告:国際協力事業ガーナ担当 近藤 光
ガーナの子どもたちを笑顔にするために
応援よろしくお願いします!
- カテゴリー:子どものエピソード
- 投稿日:2013.08.29