「子どもの貧困と児童労働のつながりを考える地域円卓会議」を那覇市で開催しました。

「子どもの貧困と児童労働のつながりを考える地域円卓会議」を那覇市で開催しました。

Pocket
LINEで送る

ACEによる沖縄でのイベント第2弾、「子どもの貧困と児童労働のつながりを考える地域円卓会議」を公益財団法人みらいファンド沖縄さんとNPO法人まちなか研究所わくわくさんのご協力をいただき、2019年10月11日に開催しました。地域円卓会議は、みらいファンド沖縄さんが2011年から行われています。問題意識をもつ団体などが主催し、さまざまな関係者が集まって対話を積み重ね、協働できる地域社会の実現をめざしています。

この沖縄式地域円卓会議の記念すべき第77回となったACE主催の会議には、円卓会議史上、最多の事前お申込み(56名)があり、当日にも17名が参加されました。最終的には、高校生、大学生、研究者、NPO、行政関係者、メディアなど、62名の方々にお集まりいただきました。

沖縄円卓会議

最初に、ACE代表の岩附由香が、沖縄における児童労働の実態を確認し、貧困との関連を議論するための論点を提供しました。

続いて4名の方々から、沖縄での児童労働や貧困の状況についてご説明いただきました。(ご発表順)

・打越 正行 氏(NPO法人 社会理論・動態研究所 研究員)
・新垣 梨沙 氏(琉球新報 編集局 NIE推進室) 
・北城 博子 氏(名護商工高等学校 教諭)
・山野 良一 氏(沖縄大学人文学部福祉文化学科 教授)

沖縄円卓会議 発表するACE岩附
沖縄円卓会議 発表の様子

次に、参加者に上記5人の発表者も加わり、3~4人のグループに分かれて子どもの就労や貧困に関する身近な問題などを話し合いました。各グループでは、時間がきても終われないほど活発な議論が交わされていました。各グループで話し合った内容を全体に共有するようお願いしたところ、すぐに手が挙がり、3つのグループが発表しました。続いて他のグループも発表したい様子だったのですが、残念ながら終了時間が迫っていたため、終わりにせざるを得ませんでした。積極的なご参加、ありがとうございました。

最後に、会議の内容をきれいにグラフィックにおとしていただいたまちなか研究所わくわくの宮道さんと全員で会議の振り返りをしました。会議が終わった後も、会場のあちこちで名刺や意見交換をしている様子が見られました。

沖縄円卓会議 グループワークの様子
沖縄円卓会議 グループ発表の様子

参加者の方々が書いてくださったアンケートから、児童労働や貧困について高い関心をおもちだということが分かりました。一部をご紹介します。

理解したこと
「今まであまり議論もされてこなかった児童労働について学ぶことができてよかった」
「子どもの貧困や児童労働があることは知っているが、具体的な状況、現実を知ることができた」
「子どもたちの権利が、働くことで奪われていること」

児童労働にあたるかもしれないと思うこと
「風俗業や建築業などで働いている子ども」
「10時過ぎまでバイトをしている」
「部活も友人との時間もなく、小さな弟・妹の世話、家事」

問題解決のために
「小学校前に保育園、幼稚園からのかかわりを強化することが必要」
「学校が最前線」
「働く環境を選択できる権利の重要性」
「子どもを守るためには、おとな自身を大事にしなければならない。社会保障をセットで考える」

地域円卓会議の詳しい内容は、みらいファンド沖縄さんとまちなか研究所わくわくさんがまとめてくださり、ウェブサイトで公開されています(こちらからご覧ください)。司会の平良斗星さん、記録の宮道喜一さん、会議を運営してくださったスタッフの方々、ご協力ありがとうございました。

ACEは「日本にも児童労働があることを知ってもらいたい」「日本から児童労働を無くしたい」という想いで、活動をしています。これからも、ご支援、ご協力よろしくお願いします!

  • Pocket
    LINEで送る

  • カテゴリー:報告
  • 投稿日:2019.10.31