【沖縄便り】「どうせムリ」から「やってみよう」へ うまんちゅしゃべり場2025

【沖縄便り】「どうせムリ」から「やってみよう」へ うまんちゅしゃべり場2025

こんにちは。ACEスタッフの田柳です。今回は「沖縄うまんちゅ子どもの権利推進プロジェクト」(一般社団法人URUFULLとACE)主催で2025年10月25日に実施し41名が参加した「うまんちゅしゃべり場2025 #自分たちの声で“ちいき”をアップデート!」について報告します。(後援:うるま市、うるま市教育委員会)

子ども・若者の声を社会に反映するために

うまんちゅプロジェクトでは、子どもの権利の保障を通じて沖縄県内の子どものウェルビーイングを持続的に高めることを目指しています。

「しゃべり場」では、子ども・若者とおとなが一緒に子どもの権利を学び、子ども・若者自身が意見表明を経験すること、おとなは安心して話せる場を作り、地域の課題や未来について子ども・若者の声を聴き、対話型で意見を交わして将来的にその声が社会に反映されることを目指しています。

(2023年に施行された「こども基本法」は、自治体に子どもの意見を聴き、施策に反映することを義務づけました。しかし、「子どもの声をどう聴けばよいのか?」という問いは各自治体が向き合っている課題です。そこで、子ども・若者・おとなが対等に意見を交わす場として2024年に始まったのが「しゃべり場」です。)

会場準備もみんなで!

ワークショップ本編は午後からの開始でしたが、可能な参加者には午前中から会場に集まってもらい、会場設営や昼食を共にしながら参加者自身が関わる形で一緒に場づくりを行いました。参加者が見やすい位置を考えて案内ポスターを貼ったり、ワークショップで使う用紙をハサミで切ったり、会場のBGMを選んだりと役割分担して作業を進めました。その中で、初対面同士でも会話が生まれ、会場の空気が少しずつ温まってくる様子を感じました。

また、その時間に江戸川おんぶず「ちくちくや」さんが遊び体験として実施してくださった「さをり織り」体験は、世界に1つしかない作品を手作りできる楽しさが他の参加者から好評でした。

昼食を終えたあと本編を開始し、まず全員が安心して参加するためのグラウンドルールや会のねらいを確認しました。その後、URUFULLで「うるびーラジオ」を運営する2人によるアイスブレイククイズが行われ、会場を盛り上げました。

続いてクイズ形式で子どもの権利について学び、「わたしのちいきのこども・若者のウェルビーイングワークショップ」に入りました。

子ども・若者のウェルビーイングを考えるワーク

はじめに、子ども・若者のウェルビーイング(しあわせ感)を高める要素や状況を想像し、「こんな沖縄になったらいいな」というテーマで、子どももおとなも自由に考えを描き、出し合いました。その後、グループで深めたいアイディアを選び、実現に向けたアクションについて話し合いました。

ポスターセッションでは参加者が他のグループを回り、アイディアに対して「いいね!」のリアクションやコメントを残しました。コメントには相手の考えに賛同したり寄り添う言葉が多く見られ、私自身もアイディアへのコメントに勇気づけられました。

最後は一人ひとりが「わたしのアクション」を記入し、感想を全体で共有してワークショップを終了しました。

ワークショップから見えてきた子ども・若者の声

以下はワークショップを通じて見えてきた、日常の中で感じている課題や願いを整理したものの一部です。

移動・アクセス

(車社会のため)「行きたい場所に行けない」といった声が多く聞かれ、特にバスなど公共交通の行き先やルート、本数、料金の負担が、行動範囲を狭めている現状が浮かび上がりました。

相談・安心

「話せる場所がない」「保護者がいなくても相談できる窓口がほしい」といった声があり、安心して相談できる人や居場所、仕組みの不足が課題として挙げられました。

まちづくり

計画やルールが、子ども不在のまま決められていると感じている声もありました。アンケートや意見交換の場を設け、子どもや若者の声を聞き、実際の施策に反映していく仕組みを整えることが重要です。

アンケートで寄せられた声

実施後のアンケートでは「今日どんなことがあったか?」という複数選択の設問に対し、回答者22人の半数が「『どうせムリ』と思っていたことも、ちょっとやってみようかと思えた」を選択しました。あわせて、以下のような声も寄せられました。

「いろんな人に自分のいけんにさんせいしてもらえた!」(子ども)

「色んな形のウェルビーイングを知った。対話おもしろい。 」(若者)

「初めましての人とも話せるし、普段話せないおとなの方とも話せてとてもいいカイギでした!今年も参加できて良かったです。 」(若者)

「わいわいしながら、自分たちが望んでいることを出し合えた。なかなか大人とこどもでできないと思う! 」(おとな)

「こども達から大切なことに気づかされることが多かったし、知れて良かった。」(おとな)

時間の都合で集合写真の時は退室してしまっていましたが、小学生の参加もありました

 

今回の実践から、子ども・若者が安心して声を出せる場には、「多様な参加者がいること」「おとなが真剣に耳を傾けること」「評価や正解を求めないこと」が重要であると実感しました。

特に、普段は集団の場に長く参加することが難しい子どもが、最後までその場に居続け、「ここにいても大丈夫だ」と感じられた様子が見られたことは、本人の成長の機会であると同時に、子ども・若者にとって安心な場を作ることができた一つの成果だと受け止めています。

こうした経験を踏まえ、今後は子どもの声をより多く丁寧に聴く場へと発展させたり、その実現に向けおとなが伴走する関わり方を検討していきます。

冬募金へのご協力をお願いします

現在、ACEでは冬募金キャンペーンを実施しています。2026年1月31日までに目標金額300万円を掲げています。子どもの権利が満たされている社会実現のため、ACEの活動を支えていただけましたら幸いです。

詳しくはこちら:ACE冬募金2025~未来を変える、小さなぬくもりを贈ろう~


本イベントの様子は沖縄タイムスでも紹介されました。
記事はこちら:沖縄タイムス|子の権利 地域でどう守る 理解促す伝え方探る NPO法人など うるまでワークショップ

  • カテゴリー:報告
  • 投稿日:2026.01.16