コットンのやさしい気持ち

コットン生産地支援「ピース・インド プロジェクト」

インド・コットン生産地域の子どもたちの教育支援

インドは世界で有数なコットン生産国で、世界最大の耕地面積と世界第2位の生産量を誇ります。インド産コットンは、糸、生地、衣料製品など様々な形で主に中国を経由して日本に輸入されています。コットンはまさに「見えない糸」で私たちの生活とつながっているのです。

インドのコットン畑では、少なくとも 40万人以上の子どもが働き、その7~8割が女の子であると言われています。そんなインドのコットン生産地域で、危険な労働にさらされている子どもたちを守り、教育を支援する「ピース・インド プロジェクト」を2010年1月から行っています。

インドのコットン生産地での支援活動「ピース・インド プロジェクト」とは

コットン生産地での危険な児童労働から子どもを守り、就学を徹底することを目的としたプロジェクトです。子どもの公立学校への就学徹底などを通して児童労働を予防し、また女の子の自立支援や貧困家庭の親の収入向上支援などを行って、貧困と児童労働の悪循環を断ち切れるよう取り組んでいます。

プロジェクト名 英語名:PEACE-India Project (Promoting community Engagement for Assisting Change from child labour to Education in cottonseed production area in India)
日本語訳:児童労働を教育へ変える、インドのコットン生産地のコミュニティ参加促進プロジェクト
実施期間 2010年1月~2014年3月 ナガルドーディ村
パートナー団体 SPEED(Society for People’s Economic & Educational Development)

 

プロジェクト実施地域について

インドはどんな国?

南アジアに位置し、国土はおおよそ日本の9倍で、人口は中国に次ぐ世界第2位の約12億人、また多様な民族、宗教、言語によって構成されています。経済成長が著しい新興国(BRICs)の一つである一方、1日2ドル未満で暮らす貧困人口は8億人を超えており、貧富の格差の大きな国としても知られています。

国土 3,287万k㎡(日本の約9倍) インド地図(アンドラ・プラデシュ州)
人口 12億1,000万人(国勢調査:2011年)
首都:ニューデリー
気候 雨季(6月~9月)、乾季(10月~3月)、夏(3月~5月)
民族と言語 インド・アーリヤ族、ドラビダ族、モンゴロイド族など。連邦公用語はヒンディー語、他に憲法で公認されている州の言語が21
宗教 ヒンドゥー教徒80.5%、イスラム教徒13.4%、キリスト教徒2.3%、シク教徒1.9%、 仏教徒0.8%、ジャイナ教徒0.4%
主な
産業
農業、工業、鉱業、IT産業
識字率 63%(UNICEF:2005-10年)
初等教育就学率 97%(UNICEF:2007-09年)
出世時平均余命 65歳(UNICEF:2010年)
児童労働者の数 1260万人(国勢調査:2001年)
約8割が農業、その他製造業、サービス業、家事労働などの分野に従事)
法律 インド国憲法(1950)、児童労働禁止及び規制法(1986)、債務労働制廃止法(1976)、無償義務教育権利法(2009)

プロジェクト実施地域とその課題

インド国内でコットン生産、特にコットンの種子栽培が最も盛んなアンドラ・プラデシュ州マハブブナガル県マルダカル地区で活動を行っています。インドのシリコンバレーと言われIT産業の盛んな州都ハイデラバードから南へ車で約4時間。マルダカル地区は識字率が約28%と国内や州内で最も教育の普及が遅れており、児童労働が最も多いと言われる地域の一つです。

アンドラ・プラデシュ州マハ ブブナガル県アンドラ・プラデシュ州マハブブナガル県

マルダカル地区ナガルドーディ村マルダカル地区ナガルドーディ村

コットン畑で作業をするインドの女の子ACEは2007から2009年にインドのコットン産業における児童労働に関する調査を行いました。調査の結果、マルダカル地区はコットン種子生産地での児童労働が多く、行政による対策が行われていないことが分かりました。2010年から人口約2,000人、約450世帯のナガルドーディ村でピース・インド プロジェクトを開始しました。住民のほとんどが農家で、土地なし農民や低カースト層などの貧困家庭が多く、女子やカーストへの差別が根強くありました。

コットン畑で働く7~8割が女の子ですコットン畑では、たくさんの女の子が長時間、安い賃金で働かされ、学校に通っていませんでした。子どもたちの多くは、畑で使う農薬の影響で皮膚病や呼吸疾患などの病気に悩まされてました。村には公立学校が1つしかなく、教室が5つ、政府から派遣された教員も2人しかいませんでした。小学1~7年生までしかクラスがなく、トイレが壊れていて使われていないなど、教育環境が整っているとは言えません。この状況を改善し、子どもたちが継続的に質の良い教育を受けられるよう活動を行っています。

村ではどんな活動をするの?

ブリッジスクールで授業を受ける子どもたち子どもや親、村のリーダーや学校、行政との連携を強化し、就学の徹底、教育環境の改善、女子のエンパワーメント、親の収入向上に取り組むことで、住民が自ら児童労働をなくし、全ての子どもが質の良い教育を継続的に受けられるように活動しています。

児童労働や子どもの教育に関する意識啓発

村で集会や文化プログラムなどを行い、児童労働や教育に関する親や住民の意識を高めます。

児童労働の見回り活動や家庭訪問による親の説得

住民ボランティアによる「子ども権利保護フォーラム(CRPF)」を結成し、児童労働がないか畑の見回りをしたり、子どもの就学状況をモニタリングします。児童労働をしている子どもがいたら家庭訪問をして、子どもが学校へ通えるよう親を説得したり、家庭環境をよくするための対策を考えます。

「ブリッジスクール」の運営

ブリッジスクールに通う女の子働いていたために学校に行けなかった子どもが基礎学力を身につけ、村の公立学校へ就学できるよう支援するための「ブリッジスクール」を運営しています。経済的に貧しい家庭の教育への負担を少しでも減らすため、給食や制服、教科書や学用品などを無償で支給し、子どもが継続的に学ぶ習慣を身につけられるようにしています。

学校環境の改善

学校で授業を受けるインドの子どもたち学校の教員や村のリーダー、親や子どもたちによる「学校運営委員会(SMC)」が定期的に会議を開き、教育や子どもに関わる課題を話し合い、行政機関と連携して、学校の施設や教育の質の改善に取り組んでいます。

女の子の職業訓練とエンパワーメント

女の子の自立支援やエンパワーメント女の子たちのグループを作り、女子への差別や児童婚の習慣などの問題を話し合い、改善に取り組んだり、将来の自立を支援するため、縫製や仕立ての職業訓練を行っています。特に教育を十分に受けられなかった女の子たちが基礎教育や技術を身につけ、将来自立して生活できるよう支援しています。

女性(お母さん)の収入向上

インドのコットン生産地域を支援女性の自助グループを作り、小規模ビジネスの技術訓練を行っています。母親が安定した収入を得ることで、自立を促し、子どもの教育を支えられるよう支援し、女性たちの力を貧困からの脱却に活かしています。

 

ピース・インド プロジェクト担当スタッフ

ACE国際協力事業(インド)担当 成田由香子

成田 由香子 国際協力事業(インド)担当

「もう学校へ行くには年齢が遅いから勉強できない」と言って働いていた女の子たちが、職業訓練センターに来るようになって見違えるほど明るくなりました。学ぶ機会を取り戻し、将来への希望を持った女の子たちをサポートしていきます。

インドのパートナーNGO「SPEED(スピード)」

ACEはSPEEDとパートナーシップを結び、インドのコットン生産地域で働く子どもたちを危険な労働から守り教育を支援する「ピース・インド プロジェクト」を行っています。

詳しくはこちら

インドのパートナーNGO SPEED

これまでの「ピース・インド プロジェクト」の支援実績・報告

支援期間 支援地 子どもの人数 児童労働から
救出した人数
就学人数
2010年1月~
2014年3月
ナガルドーディ村 約550人 197人 約600人
2014年4月~ ナガルドーディ村周辺
3~4村(予定)
合計 1村 約550人 197人 約600人

※子どもの人数=基礎教育年齢の6~14歳未満のプロジェクト開始時調査時点の人数
※2013年1月現在

2014年から新たな対象地でプロジェクトを実施し、より多くの子どもたちの支援を考えています。


1,000円で子ども1人の給食1カ月分を支援できます

ピース・インド プロジェクトを通じて、インドのコットン生産地域で児童労働をなくし、村人たちが持続的に、かつ自発的に「子どもにやさしい村」づくりに取り組む環境を作っています。コットン生産地の子どもたちの支援活動に対する寄付として、「コットン募金」へのご協力をよろしくお願いいたします!

コットン募金の申込はこちら

インドのコットン生産地域の子どもたちを支援「コットン募金」

インドのコットン生産地域の子どもたちを支援する「コットン募金」にご協力お願いします!「ピース・インド プロジェクト」を通じて、子どもたちを危険な労働から守るための活動に活用させていただきます。インターネット上でクレジットカードを使っていますぐ寄付ができます。

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