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【ガーナ便り】休校続き、収入も減少。期間延長して支援します

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ガーナ担当スタッフの近藤です。

ACEはガーナのカカオ生産地で子どもを労働から守り教育を支援する「スマイル・ガーナ プロジェクト」を行っています。新型コロナウィルスの影響で、私をはじめ日本のスタッフはガーナへの渡航ができない状況が続いていますが、現地での活動はACEとパートナーシップを結ぶCRADAというガーナのNGOと一緒に行っているため、今もCRADAのメンバーが現地で活動を行っています。

今日は、そのCRADAの現地スタッフから届いたレポートを中心に、2020年10月末現在のガーナ支援地の近況についてお伝えします。

 

感染はピークを過ぎるも、学校の休校は続く

ガーナでの新型コロナウイルス感染のピークは2020年7月でした。今はだいぶ落ち着いてきています。10月16日時点で1日の新規感染者は平均39人、これまでの感染者は4.7万人、亡くなった方の数は310人と、死亡率はアフリカや世界の中でも最低水準です。

とはいえ現地の人々の生活はコロナ以降明らかに悪化してしまっています。残念ながら児童労働も増加しています。

支援地の村では、いわゆるロックダウンは実施されなかったのですが(都市部では実施されていました)、住民たちがカカオや農産物を販売して現金収入を得る場である青空市場は、かなり多くの人が集まり三密状態になってしまうため、長い間閉鎖されていました。そのため、多くの住民の現金収入が大幅に減ってしまいました。最近になって市場は少しずつ再開されてきましたが、村から市場までの重要な交通手段であるバスや乗合タクシー、トラック等のドライバーが地域に戻ってきていないため、車を所有していない多くの住民は市場に行くことができません。つまり今でも、商品を販売して現金収入を得ることがほとんどできていない状況です。

それに加えて、学校の休校が今も続いています。小学校、中学校、高校の各最終学年は再開が許可されたのですが、休校時に村から離れて実家などに帰った学校の先生たちが村に戻ってきていないため、授業を再開できない状態が続いています。

また、村の外から、特に北部からの移住者が増えています。ガーナの中心的な産業であるカカオ生産はガーナの南部地域で盛んなので、産業に乏しい北部地域から職を求めて南部に移住者がやってくることは今までもありました。コロナ禍により困窮家庭が増えたことで、こういった人の移動が増えているようです。子どもに労働をさせていた家族が移住してくる場合もあるので、その場合は危険な労働を子どもにさせないよう、また学校が再開された際には学校に行けるよう、家族の様子を見ながらサポートしていく必要があります。

元児童労働者(学用品を支給した)家族へのインタビューの様子

プロジェクトで学用品の支給支援をおこなった、元児童労働者家族へのインタビュー

 

プロジェクトを1年間延長し、追加の支援をしていきます

現在活動している2つの村でのプロジェクトは、本来は今年2020年の8月に終了する予定でした。新型コロナウィルス感染拡大を受け、現地とも調整をおこない、1年間延長して実施することを決めました。今後1年間におこなう追加の活動として、以下4点を検討・調整しています。

補講授業の実施

上記の通り学校の授業が4月以降実施されておらず、再開の目処も立っていません。そのため、勉強を教えられる地域のおとなを一時的に雇用して補講の先生となってもらい、子どもたちを学校に集めての補講授業を実施します。とはいえ本職の教員ではないため教えられることが限られてしまいますので、学校の授業が再開されるまでの暫定的な対応とする予定です。

給食の提供

これまでプロジェクトでは給食の提供はおこなっておらず、子どもたちは自宅から昼食を持参するか、昼過ぎの授業終了後に自宅に帰ってから食べていました。ですが、新型コロナにより困窮家庭が増加し、食事を十分にとれていない子どもが増えていることが懸念されます。同時に、学校が再開しても家の仕事をやめられずに学校に来なくなってしまう(=児童労働をしてしまう)子どもが増えることも心配です。そのため、子どもたちに十分な食事を提供することももちろんですが、「学校に行くと給食が食べられる」ということが学校に行くためのひとつのきっかけになればという思いも込めて、給食の提供を実施します。予算の関係で週2回程度が限度なのですが、今後については状況を見ながら判断したいと考えています。

学用品の追加支給

ガーナでも、義務教育の授業料は無償ですが、学用品は各自で購入する必要があります。プロジェクトではこれまでも、学用品の購入が難しい困窮家庭には無償での提供をおこなってきました。新型コロナを受けて現金収入が減った家庭や、職を探して移住してきた困窮家庭が村に増えていることから、学用品を追加で40セット無償提供する予定です。補講授業や、学校再開後の学校生活に役立ててもらいます。

住民への収入向上支援

これまでにもプロジェクトでは、カカオの農業トレーニングや、カカオ以外の農産物の生産などのトレーニングを実施し、収穫量を上げることで収入を増やし、「子どもの労働力に頼らなくても、おとなが十分稼げる」よう支援をしてきました。ところが、新型コロナの影響で4月から講習が開催できず、青空市場が開かれていないため販売して現金収入を得ることもできませんでした。多くの人の収入が大幅に減ってしまったため、追加の、かつかなり大掛かりな、収入向上のための支援を実施していきます。現在、米、食用カタツムリまたは食用ねずみの生産、魚の養殖、石鹸などが候補に挙がっています。青空市場が少しずつ再開されてきているので、生産から販売して現金収入を得るまでを軌道に乗せられるよう、支援していきます。

 

行政関係者へのインタビューの様子
長老会のミーティングの様子

行政関係者(左の写真)や村の長老会のメンバー(右の写真)とミーティングを持ち、現地の状況を確認・調整しながらプロジェクトを実施していきます。

 

子どもたちを誰ひとり取り残さないために

今年の3月以降、スタッフが日本からガーナに行くこともできず、現地とのミーティングはオンラインで実施していますが、ネット環境の不備などもありなかなか思うように進まないこともあります。また、現地でも外出規制などがあり、村の状況を以前のように把握すること自体が難しい状況でもあります。とはいえ、こういった非常事態にしわ寄せがいってしまうのが、立場の弱い子どもたちです。こういう時こそ、子どもたちを誰ひとり取り残さないよう、子どもたちやその親が今必要としていることは何なのか、現地スタッフや地域の人々と連携しながら、できる限りの活動を行っていきます。

引き続きの応援をどうぞよろしくお願いいたします。

ガーナ・プロジェクトマネージャー 近藤光

ガーナの子どもたちを笑顔にするために
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  • カテゴリー:報告
  • 投稿日:2020.11.05

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