2025年1月31日
【岩附通信vol.48】表彰したり贈呈されたりの一週間
メリー・クリスマス!
そして今年も1年間、ご支援をいただきましてありがとうございました。
いろいろありますが、こうして年末を無事元気に迎えられることをありがたく感じます。
インフルエンザなどの猛威にダウンしている方々の話をよく耳にしますが、
みなさまにおかれましては健やかに年末年始をお迎えられるようお祈りしています。
今年1年を振り返って何か書ければ・・・とパソコンに向き合ったらなぜか出来ていないことや後悔ばかりが浮かんでしまったため、
それはちょっと横においておくことにし(苦笑)、今日は直近の1週間にあったことを中心に書かせていただこうと思います。
ACEは普段、スタッフが完全リモートで各自家から仕事をしています。
そのため、ミーティングなど組織内でのやりとりはオンライン会議がほとんど。
ご支援先をお訪ねしたり、海外出張に一緒に行ったり、対面のプロジェクト単位での会議などもあり一部のスタッフはよく会っていますが、
なかなか全員が対面で揃うことが難しいのが現状です。
特に海外在住のスタッフにおいては、採用してからリアルでスタッフに会ったことがほぼないという方が1人いたため、
彼女の年末の帰国タイミングに合わせて全員研修を企画しました。
せっかく皆が集まる機会でもあったので、冒頭は永年勤続表彰を行うことにしました。
コロナ禍でうっかり表彰を忘れてしまった12年目のスタッフ1人、10年のスタッフ3人、
そして2005年に初めて正職員となった白木が勤続20年ということで表彰しました。
ひとつの組織にこうして長く勤めてもらえるのは、雇用主としては本当にありがたいことです。
特に12年目、10年目のスタッフは組織的にも難しい荒波をそれぞれのやり方で乗り越えてきてくれた感があり、
共によくがんばったね!という感覚があります。
そして今回、勤続1年を超えたスタッフ2人にも「サバイバル賞」を表彰しました。
せっかく印刷した迷彩柄の表彰状を私が家に忘れるというハプニングがありましたが(IPAD画面に映して表彰はしました)、
新しい(ちょっと変わった)組織形態、新しい事業や仕事で、1年目が一番大変だと思います。
そこをサバイブしてきたことを称えるための「サバイバル賞」、これだけ聞くとどんなシビアな仕事場なんだと思われるかもしれませんが(苦笑)、
組織形態が特殊なので慣れるまでが大変という意味でのサバイバルです。
また次のタイミングで1年を迎えるスタッフも表彰できたらなと思っています。
この日は午前中は外部講師を招いて研修を受講しました。
昨年クラウドファンディングでご支援をいただき、今年そのリターンでガーナの現地ツアーに一緒に行かせていただいた方が
人事コンサルタントをされているということでご紹介いただいた本に感銘をうけ、
ぜひACEのスタッフにも共有したいと思って企画した研修です。
短い時間でしたが、「外向き思考」についてスタッフ間の共通言語ができました。
内向き思考になってしまうことを「箱に入る」という表現をするのですが、
この日の忘年会の二次会でも「箱」の話で盛り上がったようです。
午後は、OSP(Open Space Technology)という手法を用い、
その場で話したい内容を提案し、それを再編しながらグループで話し合いをするという時間を持ちました。
ACEが運用しているホラクラシーや目指している自己組織化に関するトピックや、
児童労働の撤廃目標年が来年であることに関する話題、
多岐に渡るようになってきたACEの事業をどう表すのが良いかという広報面でのトピック、
また「(自分が関わっている以外の)他の事業のことを知りたい」というニーズなど、いろいろなものがあがり、
それぞれが本音で語る、雑談とディスカッションの間のような会話が交わされていきます。
こうした会話もなかなかオンラインで決まったメンバー、時間、トピックの会議だと出来ないことなので、トライしてみてよかった、と思いました。
その全体研修の次の日、12月19日には、デロイト トーマツ ウェルビーイング財団の助成贈呈式に参加しました。
この助成金は3年連続でいただいており、3年が上限のため、今年で最後となります。
当日は、同じく助成先に決まった団体それぞれが10分程度でプレゼンを行い、
子どもに関わる活動も多くプレゼンも皆さん本当に上手なので、興味深く聞きつつ、自分たちの順番を待ちました。
今回、沖縄で共にプロジェクトを運営しているURUFULLさんからスタッフ1名、またユースサポーター1名が来てくださっていて、
プレゼンは3人で役割分担しながら主にこれまでの成果をお話させていただきました。
うるま市の活動のキャラクターも描いてくれたユースメンバーだったので、そのキャラクターの由来や、
おとなとの対話に参加してみてどうだったか、等を発表してもらいました。
なかなか緊張する場面だったと思いますが(足が震えていたと言っていました)、
沖縄でのプロジェクトを通じて出会ったユースメンバーがこうして贈呈式に参加させてもらい、
新しい経験を積みながら世界を広げていってくれるのは嬉しいことです。
帰りは東京駅に寄って写真を撮って、次の日は贈呈式で出会った他団体さんをお訪ねさせてもらい、
短いですが充実した初めての東京滞在になったのではないかと思っています。
そして、沖縄の活動の展開をこれまで支えていただいたデロイト トーマツ ウェルビーイング財団の皆さんには本当に感謝で、
私も今年8回沖縄に行かせていただきましたが、沖縄での子どもの権利普及の活動を推進する大きな力を今年もいただけたことに勇気をいただいています。
と先週1週間はいろいろあったのですが、実はその週のはじまりの日曜日には、とある方の告別式に参列していました。
まだこのうまんちゅプロジェクトをはじめる前に、沖縄で子どもの貧困と児童労働をテーマに円卓会議を開催していただいたのですが、
そこに登壇していただいていた打越正行さんが45歳という若さでお亡くなりになったのです。
参与観察という手法で、ご自身が沖縄でヤンキーのパシりになりながら研究を行い、「ヤンキーと地元」を出版されていました。
告別式には、打越先生がこれまで教えられてきたのであろう、若い方々が本当にたくさん参列されていて、
とても多くの方々に愛され慕われていたことを改めて感じながら、あまりにも早いお別れに悲しくなりました。
生きてるだけで丸もうけ、とはさんまさんの言葉らしいのですが、
能登の震災や飛行機の事故からはじまった1年、それを実感する場面が個人的にも多くあった1年でした。
海外では紛争や変化する社会情勢の中で厳しい状況に置かれる子どもたちも多く、ガーナではカカオ危機が広がり、
アメリカではトランプさんが次期大統領となり、これからいろいろな前提が覆されるであろう不安も正直あります。
そんな中でも、生かされていることに感謝しながら、自分に任されている役割を、
多分きっといろいろ取りこぼしてしまいつつも、全うするよう努力を重ねていきたいと思っています。
みなさまにおかれましても、良いお年をお迎えください。
この1年、ACEへのご支援・ご協力、またこの岩附通信もお読みいただき、ありがとうございました!
2024年12月25日 ACE代表 岩附由香
※「岩附通信」は、会員・子どもの権利サポーターの方の特典として毎月1回配信しているコンテンツですが、配信から一カ月以上が経過したものは代表ブログにて一般公開しています。
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