「この子はあなたの子どもじゃないわ!」と怒られても、ボランティア活動を続ける理由
みなさん、こんにちは!ACEで経理・総務を担当しているスタッフの坂口です。 ACEに入ってこの4月で7年目になりました。普段は日本の事務所で仕事をしていますが、ACE創立20周年を記念して出版される本の撮影に同行し、遥々ガーナまで行ってきました。
ガーナへの道のり
成田空港を出てドバイまで11時間、ガーナの首都アクラまで9時間、翌日第二の都市クマシへ国内線に乗って40分、マーケットで食料品や日用品を買い込み、翌日車で3時間かけて、やっと「スマイル・ガーナ プロジェクト」を行っている村に着きます。 目に映るのは、赤土の舗装されていないデコボコ道と、土壁の家々、そして両側に広がるカカオの森です。村を車で通るたび、こちらに向かってみんな手を挙げてあいさつをしてくれます。
ACEは現地に事務所はなく、ガーナのパートナー団体CRADAと一緒にプロジェクトを実施しています。そのプロジェクトを支える村の人たちに会ってきましたので、今回はそのインタビューをお届けします!
プロジェクトを支えるボランティアグループの活動
各村にはCCPC(Community Child Protection Committee、日本語名「子ども保護委員会」)という村の住民からなるボランティアグループがあります。村の集会で選出され、児童労働をなくすために活動しています。
具体的には、
・毎朝、学校へ行くこどもたちに声をかけて挨拶し、見守ること。
・学校に来ない子どもの家庭に行って、親を説得し、学校に来るように促すこと。
です。
村のメンバー3人にCCPCの活動についてお話を伺いました。
坂口:いつからCCPCのメンバーとして活動しているのですか?
オスマン・ポクさん:プロジェクトが始まる2014年から。村の集会でプロジェクトの説明が行われて、そこで9人が立候補し5人が選ばれたんだよ。
坂口:どんな活動をしているのですか?
オスマン・ポクさん:村の中で担当の地区を決めて見回り活動をしているんだ。この村は大きいからね、自転車で回っているんだよ。毎朝7:00~9:00ぐらいの間かな。 それから、子どもが学校に来ない家庭には、訪問して、親を説得しているよ。 毎週金曜日は、マーケットデーで近くのマーケットに買い物に行ったり、売りに行ったりする家庭が多くて、学校に行かず子どもも手伝ったり、ついて行ったりするケースが多いから、金曜日にはマーケットに行かないようにバス乗り場に立つこともあるんだよ。 日曜日にはメンバーでミーティングをすることもあるかな。
コンフォート・コビーナさん: 親を説得しに家庭訪問していると時々怒られることもあるのよ。 「うちには関係ない!」とか「この子はあなたの子どもじゃないわ!」なんて言われるの。 学校に行くことについて理解をしてくれないと、がっかりするし、あきらめたくもなっちゃうわ。
(ボランティアでこのような活動を日々続ける彼らのモチベーションはいったい何なのでしょうか?)
坂口:活動は大変そうだけど、どうして続けているの?
クワク・ボアチさん:僕は、中学校2年生で中退してしまったんだよ。働きながら学校に通うのは難しくてね、続けられなかったんだ。卒業しないといい仕事につけないから、村の子どもたちには学校に行ってほしいんだよ。 何度も何度も家庭訪問していくうちに、「自分の子どものためにここまでしてくれてありがとう」と言って親からも感謝されるようになるんだ。
コンフォート・コビーナさん:子どもたちが学校に行くようになって、あいさつしてくれる、そんなことが嬉しいわね。
オスマン・ポクさん:小学校を卒業していく子どもたちを見るのもやりがいに感じるね。
そう教えてくれました。
最後に、「あなたにとって『教育』とは?」と質問したところ、
オスマン・ポクさん:教育とは、コミュニティをよりよい方向へ導くもの。
クワク・ボアチさん:教育とは、夢を叶えるためのもの。
と話してくれました。
遠い遠い国のガーナで活動するCCPCのメンバー。でも児童労働をなくすために活動している日本にいる私たちも、ひとつのチーム。日本からもぜひこの「スマイル・ガーナ プロジェクト」がさらに多く地域で展開できるよう、チョコ募金にご協力をお願いします!
総務・経理担当 坂口志保
ガーナの子どもたちを笑顔にするために
応援よろしくお願いします!
- カテゴリー:子ども・若者支援
- 投稿日:2018.04.24