ガーナからふたりのナナさんが来日しました!
2019年8月28日から30日の3日間、第7回アフリカ開発会議(TICAD7)が横浜で行われました。アフリカ開発会議ではすべてのアフリカの国々の首脳や代表が一堂に会し、アフリカの開発や経済、そして様々な課題について話し合われます。またTICADは日本とアフリカの政府代表だけでなく、国際機関や企業、そして私たちNGOの関係者も一堂に会し、アフリカの市民の声を届けるべく様々な活動をしています。
そして今回はそのTICAD7に合わせ、ACEとともにガーナのカカオ生産地で児童労働をなくす活動にかかわってきた、ACEのパートナー団体であるCRADA事務局長のナナ・ブレンポンさんと、ACEが最初に支援した村の村長ナナ・クワベナ・アクワさんが来日しました。
CRADAの事務局長であるナナ・ブレンポンさんは3回目の来日、今年の4月にもCivil20(2019 G20サミット市民社会プラットフォーム)が開催された時に来日しています。
一方のナナ・クワベナ・アクワさんは初めての来日です!ナナ・アクワさんは、私たちが最初に支援した村の村長で、プロジェクト終了後もずっと私たちの活動に協力してきてくださいました。今では8つの村からなる地域全体で児童労働をなくす取り組みを行う「児童労働モニタリングチーム」のリーダーを務めています。
今回の来日では、TICAD7のサイドイベントに登壇、そしてACE主催の企業向けのセミナーでのスピーカーを務め、現地で実際に活動する人々の生の声を日本の皆さんに届けることができました。
現地におけるこれまでの取組を紹介
最初に、8月27日に行われた「児童労働ネットワーク」(ACEが事務局を務めるネットワーク)と「ハンガーフリーワールド」が共催したサイドイベント「西アフリカの農業における子ども・若者の権利実現のためのNGOと政府の連携」に2人が登壇し、現地におけるこれまでの取り組みを紹介しました。
ナナ・アクワさんはACEが支援を始めた最初の村の村長でもあり、2009年から取り組みを行ってきています。この10年間を振り返り、村がどう変わったか、まさに当事者の言葉として聞いている人に訴えかけていました。2人の熱のこもったトークは聞いている人々に大きなインパクト与えたことが、その時に回収したアンケートからも手に取るようにわかりました。
JICA主催のイベントに登壇
翌8月28日は国際協力機構(JICA)が主催するサイドイベントに、ナナ・ブレンポンさんが事務局長の白木とともに登壇しました。同イベントは「法の支配」というテーマで行われ、今まさにACEが進めている「児童労働フリーゾーン」の構築と一致した内容でした。
同じく登壇したガーナ雇用労働関係省のチーフダイレクター(日本における事務次官に相当)とともに、ガーナにおける児童労働をなくす新たな取り組みを議論しました。(現在ACEはJICAとともにガーナにおける児童労働撤廃のための議論を始めています)
チョコレート関連業界の方々への報告会を開催
TICADの最終日である8月30日には、日本のチョコレート業界の人たちをあつめての報告会を開催しました。4月にナナ・ブレンポンさんが来日した時に続いての開催ですが、今回は実際にカカオ農家でもあるナナ・アクワさんからの話がとても新鮮で、なおかつとても具体的な話が聞かれました。
カカオ農家が実際に何を求めているのか、何を悩んでいるのか、それを体験する人の生の声を、そのカカオを取り扱う人々に届けられたことが、とても意義のある場であったと実感しています。
ACEのガーナ支援地産のチョコレートを視察
帰国の日となった8月31日。二人は東京の新丸ビルにある「ショコラティエ・パレドオール」に立ち寄りました。ここはナナ・アクワさんの村で実際に生産されているカカオを使ったチョコレートを取り扱っています。そんな「支援地産カカオを使ったチョコレート」を実際に目にしたナナ・アクワさんのとても感慨深い表情がとても印象的でした。
「日本は本当に素晴らしい。日本に人たちに喜んでもらうためにこれからも一生懸命活動に取り組みたい」(ナナ・ブレンポン氏)
「実際に私たちの声を日本の人たちに届けることができてとても幸せだ。今日ここで見たこと聞いたことをぜひ村の人たちに伝えたい」(ナナ・アクワ氏)
二人はそんな言葉を残し、機上の人となりました。
これからも、ガーナですべての子どもたちが児童労働をせずに、安心して教育を受けられるようになるために、CRADAスタッフや村の人々と一緒に解決に向けての取り組みを継続していきたいと思います。
ガーナの子どもたちを笑顔にするために
応援よろしくお願いします!
- カテゴリー:報告
- 投稿日:2019.09.25