幸せへのチョコレート

【ガーナ便り】「将来は看護師になりたい」ローズさんと、支援地での「ちょっといい話」

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みなさん、こんにちは!ガーナ担当スタッフの赤堀友希です。いつもACEの活動への温かいご支援をいただき、ありがとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。連日の大雪や新型コロナウイルスの感染者の急増など、新年早々喜べないニュースが続いています。今回のガーナ便りでは、スマイル・ガーナ プロジェクトの支援地の2つのコミュニティで起こっている「ちょっといい話」をご紹介させていただき、少しでも心温まる時間をお届けできればと思います。

PTAの力も結集して学校給食を提供!

CCPC、PTA 、SMCの合同会議

ACEでは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で小学校が閉鎖され、その後再開された2021年1月から現在まで、支援する2つの村の小学校で給食支援をしています。プロジェクトで支援しているのは一週間のうち3回(月、水、金曜日)なのですが、残り2回(火、木曜日)は保護者がお金を出し合って実施することとなっています。

支援地のI村では、学校給食への寄付として、子ども一人当たり10ガーナセディ(日本円で185円程)を子どもたちの保護者から集金しているのですが、今回集金した合計金額と、その月までに使った金額、余った金額、および余ったお金は次の集金時までしっかりとプールされることが、PTA、学校運営委員会(SMC, School Management Committee)、子ども保護委員会(CCPC, Community Child Protection Committee)の合同ミーティングで報告されました。この一連のやり取りから、学校の関係者が、彼ら自身の力で必要な活動のために資金を集め、しっかりと管理する力をつけていることが見て取れ、スマイル・ガーナ プロジェクトが完了した後も、村の住民の力で学校給食が継続されるのではと感じています。この報告を聞いたPTA委員長とSMC委員長からも、きちんとしたお金の管理と透明性について、集金を担当するCCPCメンバーを称える言葉がかけられました。

村から郡へ、村のインフラ環境の改善を懇願!

I村の水くみ場(井戸)

もう一つI村のお話です。I村では水くみ場が1つありますが、現在の水くみ場は水に不純物が混ざってきているため、新しい水くみ場を作る必要があるとの意見が多くありました。このため村長は、村を担当する郡議会メンバーと一緒に、きれいな水を確保するための新たな水くみ用の穴を掘削する事業について、郡の行政長官(District Chief Executive)へ懇願しました。現在、郡からの返答待ちではありますが、このように、村の意見を直接郡に伝えることは、子どもを含めた村の住民の生活環境を整えるためにはとても大切で、村の住民・村長の力で協力者(郡議会メンバー)も見つけ行動を起こしたことはとても喜ばしいことです!

また、2村の支援地では電気が通っておらず、村に繋がる道は老朽化して所々穴があってデコボコしています。この現状を改善しようと、村長はパートナー団体と一緒に、村に電線を引くことと、村へ繋がる道路を修繕することを、以前から郡に要請し続けてきました。これに対して、やっと郡の行政長官が理解を示し、支援地の2村ともにこれらの事業を実施してくれることが約束されました!

「夢は看護師」ローズさんへのインタビュー

支援地で暮らすローズさん(仮名/13歳)は、6人兄弟姉妹の三番目の女の子。小学校5年生です。両親は元々ガーナ北部で暮らしていましたが、南部のカカオ栽培の稼ぎがよいと聞き、8年前に村へ移住してきました。現在、お父さんはカカオ農園で小作人をしています。新型コロナウィルス感染拡大前は、副業として青空市場で小物販売もしていましたが、コロナ禍で一時的に市場が閉鎖され、販売を続けられなくなってしまいました。現在は副業を再開するだけの資金がなくあきらめています。お父さんの収入の減少により、このままだとローズさんが児童労働をしてしまう可能性が高いと考えられたため、プロジェクトで学用品を無料支給し支援しています。

ローズさんはオンラインインタビューの際、以下のように答えてくれました。

コロナ禍で学校が休校していた時は、家事を手伝わなくちゃいけなくて、勉強する時間が持てなかった。周りに教えてくれる人もいなかった。

学校が閉鎖されていた時、とっても勉強したかった。だから、学校が再開してとっても嬉しい。

好きな教科は算数で、将来は看護師になりたい。お腹が痛くて病院に行ったときに、看護師の人がとても丁寧に接してくれたから、こんな人になりたいって思ったの。

プロジェクトが始まって、学校給食が始まったことが私の生活の中で一番の変化。これまでは給食なんてなかったもの。給食をとっても楽しんでいる。

お父さんのお話では、プロジェクトの開始後、ローズさんは本を良く読むようになり、成績も伸びているとのことです。勉強が好きという気持ちがとても伝わってきたローズさん。プロジェクトでは、子どもたちがこれからも安定して学び続けられる環境を整えていきます。

インタビューに答えるローズさん

インタビューに答えるローズさんのお父さん

ここまで、支援地で起こったちょっといい話をお届けました。支援地の人々は少しずつではありますが、児童労働をなくし、自分たちの生活をよくするための変化を起こしています。私たちACEもスマイル・ガーナ プロジェクトのその後を見据え、現地パートナー団体と共に支援地の方々をサポートし、応援していきます!

ガーナ担当 赤堀 友希

ガーナの子どもたちを笑顔にするために
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  • カテゴリー:報告
  • 投稿日:2022.01.14