幸せへのチョコレート

【ガーナ便り】村人たちと築く「子どもが育つ地域」

こんにちは、ACEの伊藤です。現在ACEはガーナ西部の村々で、児童労働フリーゾーンの構築を目指すプロジェクトの現地モニタリングを行っています。現地のパートナーNGO・CRADAとともに、コミュニティと郡の行政が連携し、子どもたちが安心して学校に通い続けられる環境づくりに取り組んでいます。

昨日と今日は、対象地域の村々を訪問し、村の首長、教員、子ども保護委員会(CCPC)、保護者会、ユースグループ、女性グループ、農家、採掘業者など、多様な立場の人々と郡の行政官が一堂に会し、子どもたちの将来について真剣に語り合いました。

村の首長、教員、ユース、女性グループ、採掘業者など多様な立場の住民が集い、“子どもを学校に”という共通の目標に向けて語り合いました

 

特に心に残ったのは、会の冒頭でユースグループの代表が語った次の言葉です。

今日は課題を並べるだけでなく、それぞれの立場から“何ができるか”を明確にし、具体的な行動につなげる場にしたい。私たちは、子どもや若者が鉱山で働かないよう、コミュニティ規則をつくることを提案します。

この力強い提案に、参加者全員が真剣に耳を傾けていました。

この村では、伝統的な首長のほか、教員やCCPCの代表も信頼を集める存在です。1週間前に行った面談では、首長や校長、CCPCの代表が金採掘による影響に胸を痛めていましたが、今回の会合では立場を超えて意見が交わされ、確かな前進が感じられました。

若者や農家の提案を受けて、採掘業者も議論に加わり、「どうすれば子どもたちを鉱山ではなく学校に通わせられるか」が真剣に話し合われました。

当初は、金採掘場(ガラムセイ)(*)のオーナーが「なぜ子どもを雇っているのか」と問い詰められ、会場に緊張が走りました。

しかし、オーナーが「本当は雇いたくないが、親から子どもを働かせたいと頼まれることがある」と語ると、議論の雰囲気が一変。「ではどうすれば親が子どもを学校に通わせられるようになるのか」と、前向きな意見交換が始まりました。

オーナーからは、学校生活をより魅力的にする工夫や、経済的に厳しい家庭への支援の必要性が語られ、CCPCの一員として関わっていきたいという申し出もありました。

郡の行政官も、「一緒に良いコミュニティを作るために全力で支援する」と力強く応じていました。

(*)昨今のガーナで深刻な金採掘(ガラムセイ)については、こちらの報告もご覧ください:ガーナで深刻な「カカオ危機」と「金採掘」の現状

また、温かい光景にも出会いました。

会議の最中、母親に連れられた幼い子どもが会場内を歩き回っていましたが、郡の担当官たちが交代で寄り添い、時にはあやしながら見守っていたのです。

会場の外では、虫を取ろうとする姉妹を、父・母・祖母が笑顔で応援しており、その輪に参加者たちも自然と加わり、子どもたちを囲んで微笑む姿が見られました。

この光景に、「子どもは社会全体で育てるもの」という言葉が胸に浮かびました。

屋外で子どもたちを囲む家族

 

今回の会合には子ども代表として参加した少女もおり、堂々と意見を述べ、大人たちが真剣に耳を傾ける様子から、地域において子どもの声が大切にされていることを実感しました。

堂々と意見を述べる子ども代表の少女。その声に大人たちが真剣に耳を傾ける姿から、地域に根づく“子どもの声を大切にする文化”が感じられました

地域の人々が、自らの課題として児童労働に向き合い、世代を超えて手を取り合い始めている今、この二つの村には確かな希望が芽生えつつあります。ACEは、こうした変化の芽を地域とともに育てながら、子どもたちが安心して成長できる社会づくりに引き続き取り組んでいきます。

今後も現地の様子をお伝えしてまいりますので、引き続きご関心をお寄せいただけましたら幸いです。

ガーナの子どもたちを笑顔にするために
応援よろしくお願いします!

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  • カテゴリー:報告
  • 投稿日:2025.07.18