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世界の児童労働ミニ講座


児童労働とは・・・Child Labour と Child Work


「児童労働Child Labour」とは、子どもの成長にとって害のある労働を指します。
子どもの労働すべてを指すわけではありません。
国際条約にしたがった定義としては、15歳未満(途上国は14歳未満、つまり義務教育を受けるべき年齢の子ども)の労働と、18歳未満の危険有害労働をさします。
ACEでは、以下の定義をもちい、児童労働(Child Labour)と子どもの仕事(Child Work)を区別して考えています。

*注: ここでいう「子ども」とは、「国連子どもの権利条約」にしたがって、18歳未満の子どもをいいます。

児童労働=Child Labour: 教育を妨げる・健康的な発達を妨げる・有害危険なもの・搾取的である。ひとつでも当てはまる場合、「児童労働」

子どものしごと=Child Work: 教育を受けることができる・子どもの年齢や成長に見合っている・健康的な成長を助け、責任感や技能を身につけることができる

世界で一番親切!?児童労働の数の解説


世界の児童労働数については、国際労働機関(ILO)が4年に一度、世界の推計を発表しています。
2009年11月時点で最新の児童労働者数は、2億1800万人(5歳―17歳)です。これは、世界の子どもの7人に1人にあたります。
この2億1800万人という数字は、2006年に発表されましたが、この数字の元になっている統計は、2004年のものです。各国の統計を集めて推計を作るには時間がかかるため、新しい数字が発表されるより1、2年前の統計が使われています。

世界全体では、2002年に発表された2億4600万人から、2006年の2億1800万人に減少傾向にあります。この減少は、ラテンアメリカ(主にブラジル)の大幅な減少などによるものです。
(児童労働の統計の定義、トレンドについては、ACEが販売しているワーキングペーパーでとりあげています。)
 ⇒ACEワーキングペーパーシリーズNo.1 開発における児童労働の主流化

次回の新しい児童労働者数の発表は、2010年5月10日頃、オランダで行われる児童労働の国際会議の期間中に発表されることになっています。
今度発表される推計では、これまでの児童労働の定義をより幅広くする方向性が確認されており、したがってこれまで減ってきた児童労働者数がどうなるのか、注目が集ります。

世界の児童労働者(5歳から17歳) 単位:100万人

2000年2004年増減率%
人口1531.41566.32.3
経済活動351.9317.4-9.8
児童労働245.5217.7-11.3
危険労働170.5126.3-25.9
*経済活動は合法的な16歳以上の労働も含まれます。
出典:The end of child labour: Within reach, ILO. 2006

2000年の状況と比べて、児童労働数は11%減少、また危険有害労働については26%の減少です。
5歳から17歳の子どもの人口は2.3%増えていますが、働く子ども(何らかの経済活動に従事する子ども)は3億1700万人となり、2000年から約10%減少しています。

児童労働の世界分布


児童労働の世界分布:アジア・太平洋 64%、サハラ以南アフリカ 24%、ラテンアメリカ・カリブ海諸国 3%、その他 7%働く子どもの数が最も多い地域はアジア太平洋で、世界全体の6割を占めます。これは、この地域の人口の多さに比例しています。アジアでは5人に1人の子どもが児童労働者です。

しかし、児童労働者の割合が高いのは、サハラ以南アフリカ(サハラ砂漠より南に位置するアフリカ諸国)地域です。この地域では、児童労働者数は4930万人でアジアよりも少なくなっていますが、この地域に住む子どもたちで児童労働をしている子どもの割合は3人に1人と、最も高くなっています。

児童労働の世界分布2
出典:The end of child labour: Within reach, ILO. 2006


世界の児童労働−産業別統計−


世界の児童労働ー産業別統計ー 農業(林業・狩猟含)69%、鉱・建設・製造業22%、サービス業9%
出典:The end of child labour: Within reach, ILO. 2006
児童労働というと、ストリートで働く子どもや、くず拾いをしている子どもなどを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実は児童労働が最も多い産業は、農林水産業です。町から遠くはなれた、誰も知らないところで働いている子どもたちがたくさんいます。

ACEはこのような農業分野の児童労働に焦点をあてて、カカオ産業、コットン産業の児童労働に取り組んでいます。

 ⇒カカオ産業について詳しくはこちら
 ⇒コットン産業について詳しくはこちら

児童労働を禁止する国際条約


児童労働は、国際条約で禁止されているだけではなく、実は途上国政府のほとんどが児童労働を禁止する法律を持っています。
国際労働機関(ILO)は、国際的な労働に関する条約をこれまでに作ってきました。
1973年に最低年齢条約が出来たときは、この条約を批准(ひじゅん、守ると約束すること)する国は多くありませんでした。
しかし、1999年に最悪の形態の児童労働条約が新しく出来て、児童労働についての世界的な世論が高まったことで、138号条約も批准する国が増えました。
特に最悪の形態の児童労働条約は、ILO総会で満場一致で可決され、ILO史上最も早いスピードで批准国が増えた歴史的な条約になりました。
日本は以下紹介する3つの条約をすべて批准・締結しています。

最低年齢条約(ILO第138号、1973年)


  • 働いてよいのは義務教育を終えてから(一般的に15歳。途上国は14歳でも可)
  • 軽易な労働は13歳(途上国は12歳でも可)
  • 健康・安全・道徳を損なうおそれのある労働は18歳

*2009年11月現在、ILO加盟国183カ国中、154カ国が批准.

最悪の形態の児童労働条約(ILO第182号、1999年)


「最悪の形態」とは以下のものを指します。
  • 強制労働、債務労働、農奴、紛争での子ども兵士(強制的な徴兵)、人身売買
  • 買春、ポルノ
  • 麻薬の売買などの犯罪行為
  • その他危険な労働 (虐待にさらされる労働、炭坑内、水中、危険な高所や閉所での労働、危険な機械を使用する労働、化学物質や高温、騒音にさらされる労働、長時間労働、夜間労働、不当に拘束される労働など)

*2009年11月現在、ILO加盟国183カ国中、171カ国が批准

子どもの権利条約(国連、1989年)


子どもの権利条約は、子どもの権利を語る上で最も基本的な条約です。
「子ども」とは18歳未満のすべてのものさします。
この条約は、子どもの生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利を明文化し、子どもたちが生まれながらにして権利を持っていることを認めています。
この中で、教育を受ける権利、経済的搾取から守られる権利なども明記されています。

世界の児童労働の現状のまとめ


 児童労働概要(PDF) 2008年6月改訂版
 (児童労働の数など箇条書きに1枚にまとめたもので地域別・男女別の児童労働数も掲載しています)
Last Modified:2010-01-25


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