代表ブログ一覧 | 世界の子どもを児童労働から守るNGO ACE(エース) - Part 4

児童労働のない未来へ-NPO 法人ACE代表 岩附由香のブログ(archive-blog)

もし、22歳のあの夜に一晩寝ないでACE設立趣意書を書いていなかったら。
もし、22歳のあの秋に「一緒にやらない?」と現事務局長の白木に電話していなかったら。
今の私もACEも、児童労働から救出した1000人以上の子どもの笑顔もなかったかもしれません。

そんな私の経験から、あまりにも多すぎる今の社会の心配事を減らすために
「行動を起こす Take Action」することが、思っているよりは難しくないこと、
そして自分の小さな行動が「違いを生みだす make a difference」することなど、
読んだ人が感じ、NPO/NGOに関わり始める一歩を踏み出す「背中ポン」になることを願って、
日々のことを綴っているのがこのブログです。

2004年からブログをはじめ、2013年のACEウェブリニューアルにあわせて引っ越しました!
代表ブログの内容は基本的に私個人の意見・思想ですが、ACEの活動紹介・報告の場にもなっています。

東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年4月6日

思ってたんと違う

さぁ、新年度だ。新しい学校、職場でスタートを切る人も多いと思う。私も二十数年前、晴れて志望の大学に入学を果たし、意気揚々だった。ところが、一言でいえば「思ってたんと違う」。ほかの大学に行っている友だちがキラキラして見える。とにかくここを脱出しよう... ‥続きを読む
東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年3月31日

通称じゃ困るんです

日本では婚姻時、96%は女性が姓を変えている。その変更手続きにかかる時間は膨大だ。私の場合は組織の代表ということもあり、登記など役所への変更届も多く発生した。十九日に岡山県議会で夫婦別姓反対の意見書が可決された。「家族の絆」「子どもに悪影響」など、... ‥続きを読む
東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年3月23日

消えた名前

「岩附(いわつき)」という名字は旧姓で、結婚して戸籍上の本名は夫の姓になったが、仕事はそのまま旧姓で続けている。どの場合にどちらの名前を書くか。迷うのが家族で出す年賀状だ。友人や親せきが中心だが、私の仕事関係の人も多少いる。そこで、○○由香(岩附)... ‥続きを読む
東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年3月17日

3・11を越えて

「時計の針を戻せたらいいのに」と、あんなに強く願ったことはなかった。二〇一一年三月十一日。震災発生後、徐々に明らかになる被害の大きさに衝撃を受け、原発事故の影響に恐れながら、何度も冒頭の言葉を自分の中で繰り返した。私が代表を務めるACEは国際協力... ‥続きを読む
東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年3月10日

奥さまと呼ばないで

「奥さま」と呼ばれるのが苦手だ。「主人」も使わない。久しぶりの友人とのやりとりで私の夫を「ご主人さまが」と繰り返し言及するメッセージが来たとき、つい「いや、私の主人じゃないし」と返してしまったことさえある。初めての就職は大阪にあった非政府組織(N... ‥続きを読む
東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年3月2日

ガラスの下駄

数年前に参加したダイバーシティー(多様性)に関するシンポジウムでのこと。女性役員が少ないと指摘される日本企業が多い中、社内で「女性役員を増やそう」と動くと「女性に下駄を履かせるのかと言われます。どうしたらいいですか」という質問があった。これに対す... ‥続きを読む
東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年2月17日

わきまえない女より

拝啓 森喜朗様。五輪組織委員会の会長をお辞めになりましたが、それで 「女性が多いと、会議が長くなる」など一連のご発言が許されるはずはなく、お便りさせていだきました。私は重要な会議に、女性が少ないことに違和感を覚えます。最たる例が国会。日本のジェン... ‥続きを読む
東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年2月9日

チョコと児童労働

バレンタインと言えばチョコレート。原料カカオは赤道周辺の地域で生産され、最大の生産地は西アフリカ。生産量一位コートジボワールと二位ガーナで計百五十六万人の児童がカカオ産業で働いている。この推計が昨年、米シカゴ大で発表され、多くのチョコレート関連企... ‥続きを読む
東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年2月2日

ニ―バーの祈り

「ニーバーの祈り」と呼ばれるフレーズをご存じだろうか。「神よ、変えられないものを受け入れる心の静けさ、変えられるものを変える勇気、そして、その二つを見分ける英知を与えよ」。真理だと思う。そして、この「見分け」が難しい。今年初めからオーストラリアの... ‥続きを読む
東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」

2021年1月26日

米国と寛容

分断と不寛容が代名詞のトランプ政権が終わった。私は米国に三度、住んだが、初渡米は十四歳の時だった。二年間の予定で、家族でボストン郊外に移住し、私は地元の公立高校に入学した。日本の私立女子校から転校した私にとっては、もう毎日が衝撃の連続だった。廊下... ‥続きを読む